表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/243

第114話 5階層ボス戦2

 ファーナさんの攻撃と健太の攻撃で弱ってきたボスがふらつく。半分までとは行かないかもだが多少は体力を削ることが出来たみたいだ。攻撃を終えた2人はボスから離れて休憩をしてもらう。もちろん最悪逃げることになった場合逃げられるようにだが。


 視力を失ったボスは回りの音を頼りに体の向きを動かしている。


「こっちよ…!」


 それをいいことにリノがおびき寄せ隙を突いて殴りつける。もちろんこれはほとんどダメージはないと思う。リノがボスを引き受けている間にミネの詠唱が始まった。ゴブリンのボスを倒したときよりも少し火力が劣る魔法だそうな。今ある魔力で使えるもので強いものを選んだらしい。


 相手は魚っぽいので火で燃やせば食べれるとかそういった事は無く、たまに水っぽい攻撃をしてくるところをみると火は効きにくいとみた。まあ蒸発させるほどの火力ならわからないが、今のミネには無理なんだろう。


「おっけー撃つわよ!!」

「わかった」


 どうやらミネの詠唱が完成したみたいだ。リノは一発ボスを殴りつけると背後に回った。


「くらいなさいっ『エアロバルカン』!!」


 無数の風で出来た刃がボスに向かって飛んでいく。その刃が次々とボスを切りつけ傷を作っていった。ザッザッザッとボスを切りつける音は痛々しく見ているのはかなりつらい。だけど目をそらすわけにはいかないのだ。


 ミネの攻撃が止まるとボスの動きも止まっていた。頭や腕胴体足…いろんな箇所から血を流し、それでも倒れることがないボスはすごいと思う。でも消えないところをみるとまだ生きているようだ。


 ボスの腕がゆっくりと動きあたりを探っているみたいだ。目も見えなく全身血だらけで左腕なんて半分ほどちぎれかけている。


 魔力をほとんど使ったミネはその場に座り込んだ。それをリノが肩を貸し隅へと移動を始める。


 さて…止めを刺さないとね。後は俺が何とかするしかない。俺はボスに向かってまずは『ソリスト』を使用した。これで他のみんなにダメージが入ることはなくなった。1つだけ問題があるとすれば、俺の魔力が切れるまでに倒せるかどうかってところだろうか。相手に効きにくい魔法でもある『プチメテオ』しかないのだから。


「『プチメテオ』!」


 たくさんの小さな火をまとった石が降り注ぐ。


「『プチメテオ』!」


 さらに連続で魔法を使用しまわりはまるで赤い雹でも降っているかのようだ。


「『プチメテオ』ッ」


 魔力が尽きるかボスが倒れるまで俺は魔法を撃ち続ける。火をまとった石は次々とボスに当たっているが、ボスは倒れない…が暴れることも無い。瀕死になりながらもこんな火力じゃ平気だとでも言っているかのようだ。


「『プチメテオ』…」


 これが最後だ、これ以上は魔力が厳しい。それと『ソリスト』で減ってくる体力も回復剤を飲まないとつらい。リュックから回復剤を取り出し俺はそれを一気に飲んだ。もちろん視線はボスからはずさないまま。この魔法が消えた後勝負が決まる…


 隅で座っていたファーナさん、健太、リノ、ミネはそれを見つつ立ち上がった。終わるのか逃げるべきなのかみんなボスを見つめていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ