〜歌い手ってなんだ?〜
これは夏休み、暇を持て余した者の物語。
「なんか面白いものないかな」
いつもの癖で、動画投稿サイトを見る。
「最近YouTuberの動画見すぎてちょっと飽きちゃったんだよなぁ…」
なんとなくあなたのおすすめを見てみる。
「ボーカロイド…?名前は聞いたことあるけど…見てみるか。」
主人公がクリックしたのは、“歌ってみた"の動画だった。
「何だ音楽か…」
ブラウザバックしようとした瞬間。
主人公は歌声にひきこまれた。
…
「私…歌い手になりたい!」
Level.1/ボカロって何??
まずボカロとは何か。
「私が聴いたのは歌ってみたなんだよな。
ボーカロイドってそもそもなんなんだ?」
「ふむふむ…ボーカロイドっていうのは音楽会社が作ったソフトで、自分で音楽を作って架空のキャラクターに歌わせる奴…みたいな感じか。」
じゃあ歌い手とは?
「ニコ◯コ動画で主に活動して、ボーカロイドを歌って投稿する人のこと…って感じなのか。」
面白そうじゃん。
主人公は直感的に感じていた。
これは自分のなにかを変えるきっかけになると。
「調べたところでなにするのかって話なんだけどな。とりあえず歌は歌えないといけないよなぁ…」
主人公は苦戦していた。
生まれてこのかた、音楽というものに関心を持ったことがなかったのだ。
「音楽といえばあいつか。聞いてみよう」
そう思い呼び出したのは、彼女の友達の詩帆だ。
詩帆は幼少期からピアノを習っており、現在も吹部で副部長を務めている。
メッセージアプリを開き、詩帆にメールをする。
「聞きたいことがあるからウチまで来てくんない?」
はい。そこで自分の家に呼び出すのは人使い荒いんじゃない?と思った人。
私と詩帆は家が隣同士なんだ。
そして、私が家から出たがらないということも知っている。
だから私は人使いは荒くない!…はず。
「やっほーみのり!私に何の用かな??」
ここでやっと主人公の名前が明かされるグダグダ小説である。←
「早くない?まだメッセージ送ってから五分もたってないんだけど」
「だって暇なんだもん」
「なら良かったけどさ。」
素っ気ない会話をして、家に上がらせる。
「相変わらず汚いね〜」
「それ結構傷つくよ?これでも綺麗にしてある方なんだけど。」
「まぁみのりの家がどうなってようが私に関係ないからいいんだけどねっ!」
腹立つわ。
「で、結局なんの内容なの?」
「そうそう、聞きたいことがあるんだ。歌い手って知ってる?」
「ふっふっふ…わたしをなめてもらっちゃ困るね!私は音楽を愛する者!音楽に関するもので知らないものはないのさ!」
自意識過剰か。でもこいつの場合ありえるから怖い。
「知ってるのか。いや実はな。私歌い手になろうって思ったんだ。」
「…」
「なんで黙ってんの?」
「えええぇぇ!あの音楽になんの興味もなかったみのりが!授業で楽譜読めなくていっつも私に聞いてきたみのりが!歌い手!?」
「うん、そうだよ…」
「歌ってる時音痴すぎて先生に放課後残されてずっと指導受けてたみのりが!歌い手!!??」
こいつひどすぎないか。
デリカシーってものがないのか。
「やっと音楽に興味を持ってくれたんだね!
よし!私は宣言するよ!
みのりが歌い手になることに全面協力してやる!」
「そこまでしてもらわなくてもいいんだけど…まぁありがたいよ。よろしくな。」
「なんかそっけないけどみのりができる精一杯の感謝なのはなんとなくわかる!
こちらこそよろしく!」
みのりは仲間を手に入れた。
Level.2になった!
続く。
あとがき的ななにか。
作者は小説を書くのが初めてな故、稚拙な文章多々あると思われます。
ご了承ください。