008話 目立つということ
やばい・・・
予備投稿がない・・・
「ん・・・ここは・・・」
リュウは気が付くと日は傾いており、何故か木の上で寝ていた。
グラムとコールはちゃんと-ボックス-の中にしまわれていた。
「おかしいな、寝た記憶はないんだけどな」
疑問に思いつつもマップで周囲を確認したが、3体ほどいた赤黒いマークはなくなっていた
・・・俺が倒したのか?
武器と魔核は-ボックス-の中に入ってるから、そうなんだよな、多分・・・
疑問が深まりつつも無理矢理納得し、もぬけの殻となったゴブリンの森を抜け、シラー帝国へと戻っていった。
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シラー帝国の城門までたどり着いた時にはすでに日は落ちていた。
「そこの冒険者!って、お前だったか」
定番のごとく話かけられたが、すでに顔を覚えてくれていたようだ。
「あ、どうも、えっと・・・」
リュウは今更ながら名前を聞いていないことに気が付いた。
「そうか、名乗ってなかったな。俺は城門警備の隊長のジールだ。今後もよろしくな」
リュウも自分が名乗ってなかったことにも気が付いた。
「俺はリュウって言います。よろしくです、ジールさん。」
ジールはうんうんと頷く。
「よし、リュウは俺が門番してるときは顔パスでいいからな」
ジールは笑いながら言った。
「ありがとうございます。俺はギルドに用事があるのでこの辺で。」
リュウはジールと別れ、ギルドに向かった。
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「あ、おかえりなさい。リュウさん」
リュウはギルドにつくとカガリに声をかけられた
「ゴブリンの森で討伐してきたから、報酬をもらいたいんだが」
リュウはカガリの前まで行くと要件を伝えた。
「え!?もう行ってきたんですか!?」
カガリはありえないと言わんばかりに驚いていた。
「どうした?そんなに驚くことなのか?」
リュウはカガリの反応に驚きつつ返事をした。
「そうですね・・・基本的にはゴブリンの森では2~3日の泊りがけで10体以上の討伐をするものなので今朝行ったばかりだったので、明後日くらいに戻ってくるものかと思ってまして・・・」
なるほど、普通より早く帰ってきたというだけでこの驚き用なのに、ゴブリンの森を殲滅してきたとか言ったら気絶しそうだもんな・・・
換金に関してはギルドに渡すしかないからどうしたものか・・・
「カガリさん、ビッグゴブリンがどのくらいの級がいるのかってわかるか?」
「ビッグゴブリンですか・・・たしか、D級はあったはずです。まさか・・・倒したんですか?」
あ、やばい質問しちゃったかなー
と思いつつ、リュウは返事をする。
「そのまさかだ、これが討伐の証明だ。」
リュウは-ボックス-からビッグゴブリンの魔核を取り出した。
「こ・・・この色の魔核は・・・本物・・・?」
カガリは驚愕しつつも、本物だと信じられないといった表情をしている。
「はっ!す、すいません。私もこの色の魔核は初めて見たので・・・」
魔核のほうをずっと見ていた目線をリュウのほうに戻しながら言った。
「ここにいる奴らはこのくらいの魔核は持ってこないのか?」
先の反応から大体は察しつつも一応とばかりに聞いておくことにした
「最近は特にそうですね、むしろ倒せる人がいるのかって思うくらい最近のD級の人たちは雑魚ばかり倒してますし・・・」
例の楽な級上げのせいで精度はからっきしってことか。
「なるほど。それで、これを買い取ってもらえるのか?」
「すみません、私ではこれがどれほどよいものなのかがわからないので、明日もう一度持ってきてもらえますか?そのころには鑑定士を呼んでおきますので・・・」
まあ、そうなるわな。
「わかりました。では、明日また来ます」
そう言って冒険者ギルドを後にしようとした。
「おい、まてやあんちゃん」
全身2mほどのフルプレートの男が声をかけてきた。
雑魚モブ登場の予感!(楽しんでます