行くぜ!『異世界』
突然だが、異世界と言ったら何を思い浮かべるだろうか。
胸踊る熱い冒険?
プリティーな獣耳っ娘?
まぁ、色々あると思うが大体こんな感じであろう。
ところで、今。何故だろう。
俺は膝枕をされている。ナイスバディの豚に。
本当に何故だろう?(笑)
いくらナイスバディだからといって、豚の膝枕のどこに需要があるのかだろうか。
そして、やっかいなのは・・・・・
「ブヒィ、ブヒブヒ、ブヒヒヒヒ 。」
この豚語だ。
豚は意外と賢いらしく、独自の語源を発達さ せている。
この世界では・・・。
「ブヒヒヒヒ?ブヒヒヒヒ?ブヒブヒ、ブヒヒ?・・・・・ポッ///」
なるほど、さっぱりわからん。
そもそも、こいつさっきからほとんど、『ブ』と『ヒ』しか使ってない。大丈夫か、豚語。
というか、もう帰りたい。それが出来れば苦労しないのだが。
そろそろ、本格的にどうするか決めなくては。
「あのぉ~、そろそろ離して頂きたいですがああああっ!?」
と、突然の横からの強い衝撃に、俺は身を投げ出された。
誰かが助けてくれたのか・・・・・?
普通に困ってたので助かりはしたんだが。まずは、お礼を言わなくては。
「助かりました。ありがとうござ・・・・・。」
見上げると、これまたナイスバディのカバが立っていた。
「もう嫌だぁ、この世界。」
時は22世紀―
科学進歩が目まぐるしく、ついには空間移動装置、いわゆるテレポート装置というやつが、日本の科学者から発表された。
このニュースは世界中を驚かせたが、この技術が一般に広まれば、暗殺も窃盗もしほうだい。
非常に危険なものだと判断した政府は、その技術を厳重に管理。
そして、各国の科学者によって、より詳しい研究が行われた。
更にテレポートの発表から半年後、またまた世界中を震撼させるニュースが報道された。
「『異世界』が発見された。」
アナウンサーがその言葉を口にした時は、何の冗談かと思った。
しかし、『異世界』は本当に存在した。
どうやら、テレポートを研究している途中、研究者の一人が、誤って同じ座標にテレポートしたらしい。
そのところ着いてしまったのだと。
『異世界』に。
その後すぐに、『異世界』についての研究が行われ、国によって違う『異世界』に繋がっていることが判明された。
その結果、『異世界』の資源が停滞している経済発展打開のカギと考え、各国『異世界』に調査団を派遣。文明が確認された場合、交流、資源の相互活用についての交渉が行われた。
日本でも、東京に相互転送ゲートが作られ、調査団がすぐに派遣された。
俺も、どんな動物が住んでいるのかとか気になってはいたが、どうやらそこに住んでいる生き物に、『動物』という生ぬるい言葉は似つかわなっかったらしい。
「『魔物』が住んでいる。」
それが帰って来た調査団の、第一声だったみたいだ。
その後、日本は自衛隊を派遣。現代兵器の力を駆使しして、どうにか人の住む村を発見した。
言葉は案の定通じなかったということだが、恐るべき日本の科学力。聞いたことのない語源でも、脳波を読み取って、翻訳出来てしまうみたいだ。人間であればだが・・・・・。
その村の人の話では、『異世界』は円のような形になっていて、『魔物』の強さごとに外から順に層が別れているみたいだ。
なんてファンタジーな世界なのだろう。ぜひ行ってみたい。と、思っていたら千載一遇のチャンスが舞い降りてきた。
あの村の隣に簡易住宅を作る許可を貰い、一般から100人。村との交流目的で『異世界』に招待されるこになった。
俺も、受かるわけないと思いながらも、当然応募したわけだが―
しばらくして、もう落ちただろうと思っていた頃、政府から当選通知が届いた。
倍率1万倍以上あったのに、何故俺なのだろう。自分言うのもなんだが、俺に秀でたものはないと思うのだが。
そんなことを考えていたら、いきなり妹から電話がかかってきた。
「あ、お兄ちゃん。受かって良かったね。それじゃ、また『あっち』で会おうね。」
「おい、待て―」
ガチャ。
切りやがった。こんな一方通行な電話、アニメの中だけだと思ってた。だって、電話は会話をするためにあるはずだ。
けど問題はそこじゃない。
何であいつが、受かったことを知っているんだ?俺が受かっていることを確信しているような喋り方だったが・・・・・。
「あぁ、成る程。そういうことか。」
俺の妹は、18歳にして自衛隊の幹部らしい。きっと何かつてがあるのだろう。
そして、おそらく『あっち』とは『異世界』のことだ。『異世界』に派遣されているのだろう。会ったら礼を言っておこう。
とりあえず思うところはあるが、これで異世界に行ける。
「よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁ行くぜ『異世界』!!」
始めての投稿です。文章が拙いのでご教授頂けたら有り難いです。