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恋愛ものっぽい話

まるで、空を泳ぐような

作者: 雲雀 蓮


ふわふわと宙に浮かぶ、細いものの集団


まるで雲の様にも思えるような柔らかなもの





視界に入った瞬間、僕はふっと目を奪われる


「彼女だ」と気づいたときには足が止まる





おはようと友人に声を掛けて先へ進む彼女を


僕はただ見送るだけ


彼女の流れる滝ような真っ直ぐな髪が僕の世界で泳ぐのを


僕はただ、見送るだけ





声を掛けられなくても


目を合わせてもらえなくても


それでもいい





僕の世界を泳ぐ


彼女の姿があれば


僕はそれだけで幸せなのだから、と






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