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パクリマスオンライン 六つの企業が協力して完成された、最先端のTRMMORPG  作者: 紫電のチュウニー
第5

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第1章の主要登場人物

ざーっと書いたのでなんか抜けてたらごめんなさいであります。

 あれからどのくらい時間が経過したのだろうか。

 意識が戻り目を開く……が、真っ暗だった。まさか言われたとおりにしたら死んじまったなんてオチはないよな。


「内なる炎よ、我が血脈を糧とし我が手に炎を。万物ありて沸き立つ炎の渦とならん。フレイムボルテックス!」



 ……なんだ? どこかから中二病全開の叫び声がする。

 分かったぞ、俺の状況。何かの箱のようなものの中だ。体は動くけど、横はダメだ。上は……開かない!? 

 もしかしてこれ、カンオケじゃねーよな!? 火葬寸前かよ、おい! 


「うおお! 俺は生きてるぞ!」

「あれ、生きてるって聞こえたよ?」

「空耳だろう。祭壇の上にまつられておったんだ。きちんと供養してやらねば天罰が下ってしまうよ」

「うん。それじゃもっと燃やすね!」

「だから止めろ! くそ、こんなカンオケ……のびろトレントの枝!」


 カンオケのフタめがけてトレントの枝を伸ばすと、ゴトリと音を立てて棺のフタがめくれあがった。

 急いで脱出。

 まじで燃やしてるよ! 冗談じゃねーぞ。こっちはどう見ても生きてる人……じゃないんだった。

 変な仮面と護衛用の衣装を身にまとうスリークオーターの妖魔。

 俺、不審者継続中だったわ。


「本当に生きてたよお爺ちゃん」

「おやおや」

「おやおやじゃねー! 気付かなかったら無差別殺人者だろうが!」

「ほっほっほ。こんな寂れた神殿の台座で横たわってぴくりとも動かないのでな。てっきり死んで放置されていたのかと思ったのだ。許しておくれ」

「ったく。殺されかけて許すもなにも……」

「あの、ごめんなさい。ここには死にたくて訪れる人が多いの。ほら……」


 少女らしき人物が指さす方向を見ると……骨が山積みにされていた。

 あれを見て恐怖しない少女にむしろ驚きだわ。

 

「ここはデイスペル国であってるか?」

「うん。幻魔神殿だよ。ずっと昔に存在していた神様を祀る(まつる)場所だったんだって。今は見てのとおりだけど……」


■デイスペルエリア、幻魔神殿B1F■


 ちょっと悲しそうな表情を浮かべてるが、こんなところで老人と幼女がなにをしているんだろう……ってそれは俺も同じか。違う質問の方がいいな。

 この二人はどうみてもプレイヤーキャラじゃないし……なにを聞いたらベストだ? と思ってたら、ギュルギュルと腹の虫が鳴り響く。


「ほっほっほ。生者である証拠だのう。どれ、詫びに食事でも振る舞うとしようか。ミーコや、お兄さんの所持品を返して差しあげなさい」

「はい。でもこのバッグ、中身何も入ってなかったよ?」


 俺のアイテムバッグさん! よかった無事だったか。

 火葬したら遺品として置いておくつもりだったのだろうか……。

 バッグを受け取ると、二人に案内されて外に出る。

 幻魔神殿って聞いたけど、幻魔って確かジェネストってやつがそうだったよな。

 元々は神だった種族なのか? しかし怪しい雰囲気の神殿だな。

 

■幻魔神殿1F■


 二人に案内されて上の階に向かうと、隙間から光が差し込んでいた。

 神殿ってのは確か神をお呼びするような場所って意味だったよな。

 神社は神が存在する、あるいは住まう場所だったか。

 この辺はファンタジーっぽい話で覚えた記憶がある。


 ここは地下とは違い、神秘的というか……破壊されて作り直された? ようなこん跡がある。


「お兄ちゃん、お祈りしていく?」

「……なにに祈るんだ?」

「幻魔様! ミーコは魔術しか使えないけど、幻術が使えるようになりたいから毎日お祈りしてるんだ」


 魔術? 魔術ってなんだろう。

 誰かを焼き殺す黒魔術的なやつか? 


「お祈りをする途中で俺を見つけたのか?」

「ううん、薬の材料を探してるときだよ」


 薬? こんな神殿に薬の材料があるのか? 

 まさか……いや、想像だけにしておこう。


■エリア、デイスペル国、風潮通り■


 幻魔神殿から外に出ると、爽やか(さわやか)な風と暖かい日差しに包まれた。

 そうだよ、外ってこうじゃないと! 

 いや、俺はパクリマ中のはずなんだけど。

 でも、なんて心地いいんだ。こんな場所で日々だらだらと暮らせたら幸せだろうな。

   

「仮面の人、こっちだよ!」


 引っ張られるように連れて行かれた場所は、神殿から少し離れたところにあるあばら家だった。

 あまり良い生活状況じゃないように思える。

 焼かれそうになったとはいえ未遂だったわけで。小さい子供がいるのに、食事をご馳走になるのは忍びない。

 

「なぁ、この国って食糧入手が困難だったりする?」

「ここは島国なので、各地から食糧を販売する商人がやってくる。世界の中心に近い地の利なのだが……治安が悪くてのう」

「食べ物ならいっぱいあるよ。でも、住む家はあまり良くできないの」

「そうか……」

「気にせず腹いっぱい食っていっておくれ」


 ここまで来て断るのも悪いか。

 馳走に預かり何か違う形で返すとしよう。


■ミーコの家■


 案内されたあばら家に入ると、部屋からは独特な薬剤の香りがする。

 老人は直ぐに食事の支度にかかり、ミーコと話をしていてくれと告げられた。


「ねぇ、その仮面外してみてもいい? お爺ちゃんが亡くなられた人の仮面は外すなって言ってたから見てないの」

「構わないけど、俺の半身は怖いかもしれないぞ。それでもいいか?」

「うん。笑ったりしないから見せて」

「んじゃ……これでいいか?」


 仮面を外すとミーコはさすがに驚いたようだった。

 だが……「キレイな顔」

「半分だけだろ?」

「ううん。優しそうな顔。ミーコはね、骨ばかり見てるからあんまり誰かの顔を見る機会がないんだ。でもね、お顔、好きなの」

「ははは、ありがと。造り物みたいな顔だろ?」

「うーん、造り物? ってこういうのだよ。内なる連結せし肺胞よ、我が血脈を糧とし我が手に無垢なる土塊を。万物ありて意思持つ力とならん。クリーチャーズ、リオゴーレム!」

「……はい!?」


 ミーコは左手で自分の小さな胸を押さえ、ブツブツと中二病ワードを唱えたと思ったら……テーブルの上に土気色の人形を生み出した。

 ま、魔法だ! これは間違いなく魔法だぞ。

 真なる幼女がゴーレムを生み出す魔法を唱えた! 

 つまり俺を燃やそうとしたのはこのミーコだったんだな!? いや違う。そうじゃない。

 混乱と興奮が相まっておかしなテンションになっただけだ。落ち着け俺。


「今の魔法だよな? すごいな。ミーコっていくつなんだ?」

「んとね。八歳になったの! 今日だよ。仮面の人はいくつなの?」


 ……八歳だとぉ!? 

 俺は八歳の幼女ができることもできないのか……。

 膝から崩れ落ちそうだが、そんな場合ではない。


「十七歳だ。そして魔法は使えない。トレントの枝なら出せるけどな。ははは……」

「トレントの枝!? 本当に? 本当に出せるの? 見たい見たい!」

「よ、よーし。見てろ! のびろ、枝ぁーー!」

「わぁ!? 詠唱もしないで本当に枝が出たよ!? 幻術みたい! すごいすごい!」

「ふっふっふ。まだまだ、どんどん出るぞ。そらそらー!」

「お爺ちゃん大変! お兄ちゃんが薬の材料いっぱい出してくれたー!」


 ……薬の材料? この枝が? 


「ほっほっほ。もう少しで出来上がるから大人しく待っていなさい」

「はぁーい。ねえお兄ちゃん。他にも何か出せたりするの?」

「どうかな。この能力に目覚めて日が浅いからな」

「それなら今日はここに泊まっていっしょに調べてみようよー」

「さすがにそれはまずいだろう」

「そういえばお兄ちゃん、どこから来たの? おうちは? これからどこかに出かけるの?」

「それは、えーと……」


 待、て、よ。

 地上に出たけど、こっからどうするんだっけ? 

 エトネブルーさんたちがいる大陸ってトリノポート大陸ってとこからずっと北だよな。


「なぁ。トリノポート大陸のずっと北にあるのがシフティス大陸ってとこで合ってるか?」

「うん。絵本で読んだことあるの。七つの神様をまつった塔のもっと先にある、おっきな大陸なんだって」

「俺はそこへ向かわなきゃいけないんだ」


 と深刻な顔をしたところでちょうど爺さんの方がやってきた。

 八歳の子に大陸の話は早すぎるよな。


「ほっほっほ。それは困難な道じゃな。お客人、大変お待たせした。沢山食べておくれ」


 爺さんが運んできたのは大きな土鍋。

 フタを外すとたまらんいい匂いが周囲に満ちる。

 

「お爺ちゃん見て。トレントの枝がこんなに沢山!」

「これは……良質な枝のようだ。少し削ってみても?」

「ああ。加工できるのか分からないけど」

「……問題なく加工できるが、これほどのものをどのように?」

「お兄ちゃんが手から出したんだよ」

「欲しいならやるよ。それよりも……食っていいか!?」

「いけません。これほどの……」

「食っちゃだめなの!?」

「いえ、どうぞお召し上がりを。しかし良質なトレントの枝は高額。とてもいただくわけには参らんのです」

「それじゃあこういうのはどうだ? 俺がシフティス大陸に向かう目途が立つまでの宿代金としてトレントの枝を沢山提供する。その間は飯と寝床を貸してくれ」

「いやしかし……それではあなたが損をすることに」

「何言ってんだ。ギブアンドテイク……うんめぇ! なんだこの肉。まるで鶏肉みたいだ」

「テンプルラットのお肉だよ。美味しいよね!」


 ……テンプルラットですか。

 そりゃつまり、あの神殿にいた野ネズミの肉なんじゃねーのか。

 この幼気いたいけな幼女にせめて和牛を食わせてやりたい! と思ってしまった。

 

「今手元に出してあるこのトレントの枝だけでも、十日分の食糧ほどの価値があるのです。本当によろしいのかな?」

「ああ。こっちとしちゃ大助かりだよ。そうそう、聞いておきたいんだけど、ここでも通貨、カーネは使えないのか?」

「我々の使用する通貨はレギオンですな」

「そっか。ならいいんだ。寝床と食事さえ確保できれば十分。なんなら手伝い事もするぜ。デイスペルからシフティス大陸に向かう方法も探さないといけないし」

「ふむ。それでしたら食事後に【レンズ】へ向かってみたらいかがでしょう」

「レンズ? それって確か……」

地図なんかも書いた方がいいのかなーなんて思ってはいるんですが、うーん。

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