表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パクリマスオンライン 六つの企業が協力して完成された、最先端のTRMMORPG  作者: 紫電のチュウニー
第5

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/325

第38話 アルカランの審判《ジャッジメント》

360度くらい急激な展開、スタート。

『 while True、抜け出せません。再実行します。 while True、抜け出せません。再実行します』

「騒々しいぞ。異界の道具よ、我を受け入れよ。我が名は審判ジャッジメント。その能力を我だけのために使え。永遠なる束縛(アイオーン)

『ガガ、プログラム応答不能、スタンドアローンヘ変更。氏名ヲ入力。氏名ヲ、入力。氏名。四文字、ダッシュ、カラ、ジャッジ、ヘト変更シマシシマシマシマシシシ……』

「ふむ。実に面白い道具よ。さて……」


 体が言うことを効かぬか。

 不完全な抜け出し方法であったな。


『リトルガイアイーターAは震えている、リトルガイアイーターBは逃走を試みている』

「……ゴミが。散るがいい。武技、闇烈審闘アンレツシントウ

『リトルガイアイーターAは引き裂かれ闇に飲まれた。リトルガイアイーターBは引き裂かれ闇に飲まれた』


 そうか、この体を縛っていたのは状況か。


 さて、我の武技ひとつでそれを感知し、母なる星から迫る者。

 白のアルギアを纏い(まとい)ルインブレードを持つその容姿……やつか。

「ペイジよ、よく来た。クイーンが早いと思ったが」

「気配だけでは信用に足り得ません。ですが本当にアルカランのジャッジメント様でしょうか」

「我の姿はお前にどう映っている?」

「漆黒に包まれています。ただそれだけです」

「アルギアへの変貌はまだ叶わぬか。だが、見ていろ。武技、闇動裂衝あんどうれっしょう!」


 ふん。媒体が身に着けていたものは粉々になったか。

 もろすぎるな。


「……カルメルタザイトチェーンが切れた!? し、失礼しました。その絶大なる力はアルカランのジャッジメント様で相違ないかと。他の支配者方は?」

「知らぬ。この世界が本物かどうかも含めて、な。だが、奴が復活していたならば、改変は進んでいるかもしれぬ」

「しかしジャッジメント様。どうにも人の匂いがしてなりません」

「……媒体の匂いだ。ある血を引くものの、だがな」

「左様ですか。これからどうなさるおつもりですか?」

「復活した者に招集をかける。ペイジよ、アルカランは何名確認したか」

「……ひとりも確認できておりません」

「我が最初の復活だと?」

「はい」


 ふむ。妙だと思った。クイーンすら来ぬのはなにか事情があるか。


「母なる星は我がいない間に大きく変わったか」

「そのとおりです。アルカランはもちろんのこと、アルアンダーも身動きができぬほどに。詳しく事情をご説明しましょうか?」

「必要無い。まずはコスモからゲンドールへ移動する。ついて来い」

「そのまま地上へ降り立つのだけはどうかお待ちください! カルメルタザイトチェーンを瞬時に切り裂くお力はすさまじいと思いますが、もうカルメルタザイトチェーンは再生を始めています。かつてほどのお力をジャッジメント様から感じません。どうかここは地上ではなく地底へ」

「タルタロスにでも会えというのか。今更だろう。冥府の門番は眉ひとつ動かさず、魂を刈り取りに来るだろう」

「いいえ、向かう先はフェルス皇国と呼ばれる国。その場にて母なる星の現状を説明いたしますゆえ」

「よかろう。我の状態が不完全なのは事実だ。急ぐぞ」


 数千年ぶりの目覚めになるか。

 闇におおわれたこの体は要所で制限がかかる。

 鎖に繋がれていたあちらの青い星は拾い物か何かか。

 どす黒い闇は感じるが、世界の光景に闇が足りぬ色だ。


石棺せっかんの法、星を砕きに行け」


 ……四つの石棺しか出せぬが、古代種のゴーレム入りを四つ、送りつけてやった。あれに勝てる者がいるか分からぬが、根絶やしにするのも悪くはない。

 からの大地からは良質なかてが手に入る。

 ククク、再び審判を下すときを待っていた。

 抗う意志を砕き平伏させ従える。

 これほどの至上など存在はしない。

 まもなく母なる星だ。いるぞ、強者どもが。血を流す争いがここまで感じ取れる。

 それでこそだ。

 せめてマルギア……武装武変は行えねばなるまでは動くまい。


「ゲンドールよ。我は帰ってきた! 災厄を引き金に大災厄を引き起こし、それをも審判してやる。世界よ、波乱に満ちるがいい。ふははははははは!」

『おに、……きて』

「む……な、んだ?」

『きて! にい! して!』

「くっ……! ペイジよ、我の体を目的地へ運べ!」


 まさか、完全に奪えなかったというのか。

 力が、まだ不足していたか。


「もう地底へ入ります。しかし、その強大な闇を運ぶのは難しいかと」

「時間が無い。この肉体を半分に切断する」

「よろしいのですか?」

「構わぬ。半分もあれば時間をかけて再生するだろう。急げ!」

「ですが、残りの半分にもジャッジメント様の闇は残ってしまいますが?」

「捨ておけ。どうせ助かりはしまい」

「はっ……ではお覚悟を。忠実なる一撃(ピスティス)!」


 ピスティス。あらゆる闇を切り口無しで払う忠剣。ペイジは衰えておらぬな。

 ……復活したばかりでさらに力を削ぐことになるとは。

 やはりしばらくは身を伏せねばならぬか。

 だが、ククク。ペイジとこの道具は我のものだ。

 媒体よ。短い間だったが大儀であった。

 死に体の貴様と会うことは無いだろうがな。

 いや、我のことなど認識すらしておらぬか。

 ククク。

 星は血に飢え、殺し合い、奪い合い、欲と嫉妬にまみれ己だけが助かりたいとすがり、そして裁かれる。圧倒的な欲望の肉塊を粉々に破壊することこそ至福。

 我はジャッジメント。22のアルカランがひとりにして、神をも凌駕りょうがする者だ。

アルカランとアルアンダー。

アルカランには22のメンバーがおり、ジャッジメント以外は誰も視認されていない状況のようです。

アルカランの下位にはアルアンダーというメンバーがいる模様。

そして彼らはアルギア(武装武変)と呼ばれる形態へ変貌できる。

ここまでが今話でのさらっとしたまとめです。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ