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6.倫理観って知ってる? 【黒秋秀】

【黒秋秀】



「…やっばい、運動してない弊害が出て来た」


「運動しろ」


「だから今必死に動いてんだろうが…」


 蓮が巨木を器用に登っていくその根元で息を整える。

 現在、カレンの指示のもと蓮と一緒に大まかな位置把握を行なっている。

 簡単な話、木に登って高い位置から見たり、川の流れの方向を確認したり。

 ちょっと遠くに移動してからそんな事をやっている。


「とはいえ完全な未開の地だなこれは。全く動物いねえし、木に登っても森しか見えねえ」


「…動物がいない、ね。後でカレンに伝えとくか」


「後は…そうだな。何かクレーターみたいに大きく抉れてる場所がある」


「抉れてる?冗談だよな?」


「…いや、割とマジ。距離的にも遠くはないし、早いとこ方向決めて移動した方がいいかもな」


 枝から枝へ飛び降りてくる蓮の邪魔にならないよう巨木から離れる。

 相も変わらず馬鹿げた運動能力の高さだ。


「よっと。そこそこ高かったな」


「あれをそこそこっていえる余裕があるだけ羨ましい限りだ」


「…本音を言うと、少し怖かったぜ」


 軽口を言い合いながらもすぐに移動する。

 互いの脳裏に浮かんでいるのは、危険の二文字。


「少し意識を切り替えた方がいいだろうな。今の俺らは何があっても身一つでどうにかしないといけない」


「だろうな。問題が起こったら最優先で逃走を選択した方がいい…つっても対処できないこともないか?」


「いや、無理だろ。俺らただの学生なんだから。異世界転移で魔法やら何やらが使えるようになったとかあれば知らんけど」


「…使ったやつがいるんだよな」


 会話が途切れる。

 足を動かしているが若干思考停止中。


「は?」


「厨二病セリフ吐きながらそよ風出したやつがいる」


「何その面白え話。後で絶対聞かせろ」


 そんなこんなで。

 その後も話しながら走り続けてカレン達の元に到着した。

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