52.だから手加減しろって言ったのに 【黒秋秀】
【黒秋秀】
「動くな」
はい詰んだ。
いきなり部屋に入ってきた魔法使いらしき格好の三人。
明らかに魔法使えそうな杖向けられてる。
しかも三本。
「開口一番すごいな」
「他人事みたいな顔すんな。大体秀が悪い」
「あ?ほざくな蜥蜴」
「喋るな。そこのお前に言っている」
うん俺だね。
視線の先俺だね。
「言われてるわよ蓮」
「いや俺じゃねえだろ!?秀だろ黙れや!!」
「はーい。黙りますよ」
口を閉じて待つ事数分。
灰色の眼に、灰色の長い髪。
あからさまに貴族っぽい女性が部屋に入ってきた。
切れ長の目が俺に焦点を合わせて止まる。
「お前、黒秋だな?」
「おっと?」
こっちの世界で苗字名乗ってないはず。
何で知ってる。
「秀何やったの?正直に言って」
「またやらかした。呆れる」
「はー……俺の幼馴染がここまでとはな」
「今なら許してあげるわ。吐きなさい」
「味方isどこ。トワは可愛いな」
「あ……ありが、とうございます?」
トワを撫でながら。
こちらをじっと見る女性へ問いかける。
「それで、何で俺の苗字知ってるんです?」
「お前の父親を見た事があるからな」
沈黙。
理解するまでに数秒、頭を抑えて返事をする。
「ちょっと待ってとんでもない事言ったよね?」
「まさか息子の方もぶっ飛んでるとは思わなかった」
「ええ……」
「まあいいか。今から私の屋敷に来い。六人ともだ。話の続きをしたいなら着いてこい」
そう言って女性はさっさと部屋から出ていった。
どうするか話し合おうと五人を見ると。
「秀、さっさと行くわよ」
「了解」
もう準備してたので。
そのまま女性を追いかけて部屋を出た。




