48.だから手加減しろって言ったのに 【和泉優奈】
おふざけ回です。
【和泉優奈】
魔物を倒した二人と合流した後、無事に門の中に入ることが出来た。
クラスメイト達はどうしたの、って?
知らない。
どうでもいいし。
ただ、少し事情を聞きたいとかで今はこの部屋に案内された。
……ここ何の建物なんだろ?
「で、何か言い訳は?」
「「すまん」」
盛大に暴れた二人を前に腕を組んで立つカレン。
私は奈々とトワと一緒に椅子に座ってその様子を眺めていた。
「おい秀。お前のせいだぞ」
「は?先に力加減ミスったのはお前だろ?」
「火柱上げたお前が言うか?」
「魔物空に打ち上げたお前が言うか?」
「「あ゛?」」
「あ゛の゛さあ゛!!」
あ、カレンが切れた。
正座している二人の周囲に光の球がフワフワと現れ始める。
表面に稲妻みたいにエネルギーが起きている。
……あれ、威力すごいんだよね。
下手すると死ぬレベル。
まあ、私なら斬れるけど。
「死にたいの……?」
「「すみません」」
頭を地面につける秀と蓮。
「……あ、あの」
「?どうしたの、トワ」
「えっと…………えっと………」
トワの顔を覗き込む。
それが、不味かった。
上目遣いで、トワが言った。
「優奈お姉ちゃんって呼んでも良いですか?」
……。
やばい、鼻が熱い。
「ん゛っ!?」
「優奈!?大丈夫!?」
鼻血出ちゃった。
トワにかからないように咄嗟に横を向いたけど、結構出たかも。
「……ねえねえ、トワ」
「は、はい」
「……奈々お姉ちゃん、って言ってみて」
「な、奈々お姉ちゃん……」
「……ふう」
奈々の姿が白くなっていく。
……え、灰になりかけてる?
「待て待て待て灰になるな!!何で死にかけてんだよ!?【戻れ】!!」
「私は?」
「えっと……カレンお姉ちゃん?」
「天国はここだったのね……」
「ツッコミ追いつかんて!!お前も現実戻って来い!!」
「俺は?」
「れ、蓮お兄ちゃん?」
「……ああ、鼻血止まらん」
「良い加減にしろやお前ら!!」
ふと、思いついた。
トワに小声で言ってみる。
「あのね………………って言ってみて」
「?うん」
必死になっている秀へ。
「秀お兄ちゃん」
トワの声が聞こえたと同時に。
秀が固まった。
「…………はっ!?」
「何これ」




