46.「手加減は?」「無しで」「「ッしゃあ!!」」 【黒秋秀】
【黒秋秀】
「楽しそうで、何よりだ」
ゴリラ(仮)を殴る蓮の背中を眺め、前を向く。
敵味方が結構入り混じっている。
まずは、退かすか。
「【下がれ】」
『うわっ!?』
あっやべ。
力加減ミスったかも。
何人か門にぶつかったし……まあいっか。
「【捕えろ】」
土が持ち上がり、まるで蔓のように木の魔物達を締め上げる。
「確か……トレント、だよな」
木に擬態する魔物達。
何故、そいつらが人の住んでいる街の近くにいるのか。
うん、まあ、原因は一つだよな。
おそらくは、クラスメイト達が連れてきてしまったのだろう。
「どうでもいいか。【燃えろ】」
「「「「「「キキィ?」」」」」」
トレント達の表面で小さく火が起こるが、消えてしまった。
……燃えねえんだけど、何で?
「……【燃え上がれ】」
「「「「「「ギキキキィィイイイ!?!?!?!?」」」」」」
燃えた。
けど、火だるまになったのにまだ動き続けてる。
木を燃やせる火力には十分に到達しているはずなのだけど。
「【燃やし尽くせ】」
火力が更に上がった。
それでもまだ燃え切らない。
おかしい。
……意地でも燃やしたくなってきた。
こうなったら、
「【焼失】」
文字通り、燃やし消し去る威力の【言霊】。
目の前で火柱が上がる。
高く、空まで届くような威力。
ようやくトレント達は燃え尽きた。
「よし、終了……やりすぎたかな」
地面が真っ黒に焦げてしまっている。
未だぷすぷすと煙を上げている。
「【正は逆……】いや、やめた。【再生】」
黒焦げになった地面を再生させる。緑を生やし、焦げた土は元通りに。
これで問題なし。
……視線が集まっている気がするが、まあ気のせいだろう。
「さーて、蓮の方はどうか……な………」
……なんか知らんけど、魔物が空を舞っている。
力を抑えないで良いとは言ったけど、普通あそこまで全開にするか?
「……まあいいか。【集めろ】」
周辺の空気を圧縮、右手の上で弾丸のように形成。
そして今度は左手の上に【言霊】を発動させる。
「【圧縮】」
単純なエネルギーの塊を、作り出す。
準備は完了。
「では、レッツゴー。【転移】」
不定期になってしまいまして申し訳ございません。
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渡世の調停者
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