武神ギルドに行く
「ここが冒険者ギルドだ。入るけど出来るだけ大人しくしろよ」
そう言ってアレクは進む。アレクに置いていかれないよう他の4人もついて行く。古い扉を開け中に入る。そしてその場にいる者の大量の視線を浴びるがアレクは気にしない。そんなこと一々気にしてたら神様も大公爵家もやってられないからだ。気にしてない理由の一つは向けられている視線のほとんどが、尊敬、好意的な視線だったからだ。
そしてアレクはそのまま受付に行く。
「ギルドマスターとの面会の予約を入れてくれ」
「アレク様なら予約なしでいいとギルドマスターが言っていました。案内は必要ですか?」
「いや、いらないが。今回はコーデリアとは別の連れがいる。だから後ろの4人分許可を取ってきてくれないか?」
「了解しました。少々お待ち下さい」
そう言って受付の奥に消えて行く。そして受付嬢が完全に見えなくなると
「アレク早い戻りだな。確か10歳から学園に行くんじゃなかったのか?」
「それは10歳じゃなくて12歳だな。それに俺からしたら学園で学ぶことなんてない」
「ガハハハ。確かにそうだな。それで後ろの4人は?アレクが連れてくるってことは貴族か?」
「そうだな俺の妹のサーシャ、俺の婚約者エリザ、俺の親友で未来の秘書のデルタ、第三王女アンリ」
俺の紹介に周りの冒険者は呆気に取られている。よく見たら俺達に絡もうとこっちにきた冒険者なんか超ビビってるしかし俺に話しかけてきた人とそれ以外の一部は笑って流している
「ガハハハ流石アレクだな。もう婚約者がいるのかそれに全員が中々だな。レベル上げか?」
「それとスキルの方もだな」
と話していてアレクは名案を思いついた
「そうだ。依頼でも出すか」
「何でだ?何か欲しい素材でもあるのか?」
アレクに取らない素材はなさそうだけどな。と最後に付け加える
「俺とコーデリア以外の戦闘訓練だな。ステータスもスキルも天才だが、それを使いこなせていない。それにスキルもだな。だからそれの訓練をしたい」
「そんな理由か。それならアレクでも出来るんじゃないか?」
「それだと非効率すぎるし、戦い方は人それぞれだからな」
「そうか。確かにそうだな。ならその依頼は俺が受けよう」
「できるのか?」
「おい!そこは『いいのか?』だろ。何でできるかどうかなんだよ!」
「冗談だ。それに大丈夫か?他の依頼とかもあるんだろ?」
「それは大丈夫だ。アレクなら報酬も多そうだし、それに大公爵家に恩を売れるのがでかいな」
「そうか。Sランクの人に受けてもらえるのは嬉しいな」
Sランクと聞いてギョッとなる4人コーデリアは何となく察していたのかそこまで驚いていない
「兄様そちらの人はSランクなのですか?」
「ん?そうだよ。そういえば紹介がまだだったな。こいつはグレイ。このリーン領の領都のリーンの街の1番の冒険者だよ」
「俺の名前はグレイだ。先言っとくが俺は敬語とかは苦手だ。だからこんな喋り方だからもし気分が悪くなるなら言ってくれれば出来るだけ喋らないようにするから言ってくれ」
「兄様が頼っている人は信用です人だから大丈夫です」
「私はこの中で身分が低いので敬語をつけなきゃいけない立場なのは同じなので気にしません」
「僕も特にいいよ。でも話し方は少しはかえておいたほうがいいと思うよ」
「私も気にしませんが、デルタの言うとうり直したほうがいいと思いますよ。貴族の中には敬語使わないと不敬罪を使う貴族もいますし」
とデルタとアンリの2人。俺らよりかは貴族社会に詳しい2人が言うならそうなんだろう
「なら報酬は敬語に全員変換する腕輪とかでいいか?」
「「「「は?」」」」
「はぁー」
「いや、それも魅力的だが今回は別に欲しいものがあるからな」
「「「「えっ!」」」」
デルタ達は驚いた。そんな魔道具を作れるアレクにもだが、そんなこの世にたった一つしかないと思われる魔道具を断ったグレイにも驚いた
「なら今回の報酬は何がいいんだ?」
「今回は装備だな」
「それは全員のか?それともお前のだけか?」
「いや、全員のを頼む」
「武器と防具のどっちだ?」
「できれば両方を」
「·········」
その言葉にアレクは黙った。別に怒ったわけではない。依頼と報酬の関係が成り立っているかを演算しているのだ
「·········他にも手伝って貰うぞ」
「それぐらいはお安い御用だ」
「分かった。なら報酬は装備だけでいいな」
「それと、できれば何だが依頼を受けてる期間は朝昼晩ご飯を作ってくれると助かる」
「それぐらいなら作ってやる。作り置きじゃダメか?」
「うーん。俺はどちらでもいいがメンバーや、料理にもよるな」
「了解」
「アレク様。ギルドマスターからすぐに来いとのことです」
俺らが依頼のことです打ち合わせが終わってすぐにさっきギルドマスターに聞かせに行った受付嬢が話しかける
「分かった。今から行く。グレイ後で顔合わせするぞ」
そう言ってアレクとその一行はギルドマスターの部屋へ向かった