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序章  不死の王

ガチャを回していたら良いのがでたんだ……だから投稿できなかった。



人族の住む国から遥か南には薄暗く感じた。

周りに自然が多く、漂う魔力に侵食された動物たちがそれぞれ魔獣と呼ばれる者へと変わる。

肉が腐った表情を歪めるような汚臭を巻く湖が存在し、魔力を感じた存在を捕食する生きた植物がありとあらゆるところに生えている。

危険という言葉以上に不気味な森林を抜けるとそこには更に不気味な世界が広がっていた。

肌に絡むような違和感があるほど空気中に魔素が溜まる世界――――魔国〈インドラ〉。

太陽の光はその魔素によって阻まれ微かにしか届かないためか町は薄暗く、空気中に漂う魔素の影響で視界が歪む。そしてそれは豪雨によって更に悪化していた――――


「ハァ……ハァ……」


まるで銃声のように水が弾ける音が通り過ぎていく。

静かな闇の中、一人の幼い少女が息を切らし身を縮めた。


「早く探せぇ!!近くにいるはずだ、決して逃がすな!!」


もはやそれは廃墟と化した街路樹。

焼き尽くされ黒く焦げた建物らが、雨に濡れて鎮火されていく。


「王よ……ここは一旦引き下がりましょう」


「ならん。あのガキは魔族の恥さらしだ!何が人間の研究だ、我ら魔族が人間を研いだところでどう進む?魔族こそが最強でなければならんのだ!!それがどれほどの愚行か……大衆に晒し上げ、今一度再確認させてやる!!」


「…………畏まりました」


聡明な雰囲気を醸し出す細見の男が一歩下がり闇に溶けるように姿を消した。


「クソ餓鬼めがぁ……!」


見た目はまだ若く年齢的には十代にも見えなくはない男は身に溜まる怨念のようなものを吐き出すように強く拳を握った。

怒りによる理性の崩れが体内で循環する魔力を暴走させ、その宝石のような綺麗な赤い瞳は漆黒へと変わっていく。



街路樹から繋がる魔獣が住む森。

普段は魔族が狩りのために入るための道には血痕が雨で広がっていた。


「……はぁ……はぁッ」


少女の背後には肉塊になってしまった〝何か〟が纏まって転がる。


「いたぞッ!!追え、追えぇぇえ!!」


「(え……?)」


ふと、少女は足を止めて振り返る。

聞き覚えのある腹に響くような低い声が後方で聞こえたからだ。


「(あぁ、やっぱり……助けに――――ッ!?)」


霞む視界は豪雨のせいか……はたまた、向けられた裏切りの眼差しか。

背後から迫る同胞の殺気が危機感をそそのかし、地を蹴る足にはますます力が込められる。

そのせいか少女の素足は無数の傷によって真っ赤に染まっていた。


「なんで……どうして……!」


少女は震えた声でそう言った。

背後に響く怒号、魔法の詠唱、その声音。


「どうして……父様ッ」


足元に放たれた雷魔法を受け止めきれず爆風により体が大きく前に飛んだ。


「そのまま放て!!やつから意識を刈り取るんだ!!」


受け身も取らずに倒れた体は少しだけ痺れた。

それでも前に進もうと必死に藻掻く。


「あぁ……ッ、ハァ……」


地面はぬかるんでいて、とても前に進めるような状態ではなかった。

地に埋まった小石が爪に引っ掛かるが雨の影響で滑り、爪が剥がれる。

足は雷魔法の影響で痺れて動かない。

だが、それでも地を這いずりながら前に進もうという体の動きが止まった。


「なん……で、どうして……?」


不運の連続によって精神が折れてしまったのだ。

偶然とはいえ、たまたまだったとはいえ、少女にトドメを刺すように、あまりにも丁度良すぎたタイミングで全てが重なってしまった。


「(もう、無――――)」


「やれぇぇえ!!」


そんな時に聞こえたその声。

その声が完全に少女にトドメを刺した。


「(……もう)」


目の前から降り注ぐ魔法を目に映しながら、力が抜けていったのか微動だにしなくなった体を茫然と見つめた。

ゆっくりと目を瞑る。

何も考えずにただゆっくりと、今に身を任せた。

まさに生きた屍――――命が宿る肉体には本人の意思がなく、全神経を断ち、〝死〟を受け入れた。






これで心配ないわ、ほら。私たちも行きましょう?

あぁ……、すまないな。

いいのよ――――家族なんだから。


「…………ぅ」


ほら。この子が目を覚ましちゃうでしょ?行くわよ。


温かく優しい感触が頬をなぞった。

でも、その安らぐ気持ちは一瞬で――――


…………あぁ。


フワッと髪が浮き上がる。


「――――ぁ……父様?」


そのとても気持ちがいい感覚が瞼を開く力になってくれたのか、何の不自由もなく体を動かすことができた。だが、映った視界には誰もいない。

視界に広がるのは真新しくやけに小綺麗な小屋。

そして――――ゆっくりと閉まっていく扉だけだった




毎日爆死投稿。

これは、この作品に限りです。



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