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雪原

雪がちらつく。


あたり一面は新雪原、ザクザクと新雪を踏みしめる。


白い息が空中に舞って霞のように消えていく。


僕は、何をしているのだろう。


ここで、僕は一体何をしたいのだろう。


なぜかって?


だって、僕の目の前には…………。


赤く染まった雪が積もっているから。


僕は歩き続ける。新雪と赤い雪原の間を跨いで赤い雪原に入っていく。


悲しくなる。辛くなる。死んだ人の思いが足からじわりと踏みしめる度に、体の中を通っていく。


生き残った人は居るのだろうか。それとも僕だけなのか。


ねぇ、教えてよ。見ていたんでしょ?


「この……惨劇を………この、悪夢を………っ!!」


その瞬間、空気は荒れて吹雪となって僕に巻き付いた。


苦しい、息ができない。目も開けられない。


僕はその中を僕は叫んだ。叫んだ。叫んだ。……………叫んだっ!!!


「グリフォォォォォンッ!!!!」


なぜ、僕はその名を叫んだのかは分からない。


僕は叫んだせいなのかその場でバタリと倒れた。微かな光を見て。

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