中学生編 3
3話『優しい幸ネイ』
家に帰ってからしばらくしてお姉ちゃんが帰ってきた
私は恐かった・・・もし先輩がお姉ちゃんに私の事を
考えるだけで胃がキリキリした
『美里、ただいま』
お姉ちゃんはいつも通りで優しい笑顔だった
『おっおかえりお姉ちゃん』
少しぎこちない返事に違和感を感じたのか
『うん??美里?何かあった?学校で何か言われたの?』
心配する幸ネイに私は本当の事を言えずにいた
『お姉ちゃん…私…』
私は幸ネイに優しくされるだけで嬉しかった反面辛かった・・・
『みさと』
幸ネイはそう私の名前を呼んでギュッと抱きしめてくれた
こんなにも優しいお姉ちゃん
私の大好きなお姉ちゃん…
『ゴメンね…お姉ちゃん』
私は泣きながら謝った
学校で何があったのか私は幸ネイに話した
『ありがとう、美里でも、いい加減にお姉ちゃん離れしないと
素敵な彼氏が出来ないぞ!!』
『いいもん!!私は幸ネイより幸せになってみせるから』
私は根拠の無い自信に満ちていた
そんな私を見て幸ネイはクスクス笑った
『うん、お姉ちゃんが男の子なら美里の事をほっておかないけどなぁ~』
そう言い何かイヤラシイ目で私を見つめる幸ネイ
『えい!!』
『やーーーーー!やめて!くすぐったいって!キャハハハハ』
幸ネイは私のお腹をこしょぐりだした
私はこしょぐられたりするのが凄く弱いのだ
そんなありふれた時間が凄く幸せだった
『ねぇ・・・幸ネイ、先輩とはどーして付き合うことになったの?』
男子から人気のあった幸ネイが何故?美瑛先輩なのだ!?
とおそらくは全校生徒がおもっているはず
『え~~~長くなるよ~それでも聴くの?』
少し困った顔をする幸ネイ、でも少し照れていて初めて可愛い
と思ってしまった
『うん、晩御飯までまだ時間あるし!!聴きたい!!』
私は興味があった人を好きになる事に
そして恋愛というものに
『そうね~アレは・・・』
幸ネイが話し始める
続く