003 記憶と約束
ピコンッ!
記憶のリンクを取得しました...
リンクを確認、適合します....
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ドッドッドッドッ!バン!
「にーさーん!起きてください!」
「おはよ流々(るる)」
「あれ、起きてたんですか?にーさん」
「んーなんだか目が覚めちゃって、あ!あと!あんまり勢いよくドア開けすぎて壊すなよ?」
「そんなに馬鹿力じゃないです!」
「ごめんて冗談だよ」
(まー本当は、半分だけ冗談だけど、だって意外に流々は力つよいんだもん)
「にーさん?なんか良くないこと考えてます?」
「いや?そんなことないですよ?」
「敬語、敬語になってますよ?」
「ホントだって...」
「まーいいでしょう、今回は大目に見てあげます!さ!朝ごはん食べましょ!」
「はいよー顔洗ったからいくわー」
「はい!お待ちしてますね!」
さてと、顔洗う前にとりあえずわかることだけは整理するか。
まず最初に、今日起きた時の違和感だ。
俺は今日、高校の入学式のはずだった。
そう、そのはずだったのだ。
だけど、俺にはなぜか高校生活2回分の記憶がある。
まー内容は普通すぎてなんもないけど...
ということは、今回の入学で3回目になるんだけど...
いったいどーゆーことだ?
あとは、この視界の端にあった六角形か。
んー、今のところは何も変化ないしわからないな。
とりあえず、今現状だと何もわからないってことだけがわかったな!
「顔洗って、流々の朝ごはん食べよ」
俺は洗面台で顔を洗い、リビングに向かう。
「にーさん、どうぞ!さ!食べましょ!」
「ん、いただきます」
「今日は入学式ですねーどうですか?高校生になって!」
「どうっていわれてもなー今日からだしとりあえず、色々頑張んないとなーとは思う」
「まーそーですよね、でも珍しいですね!にーさんが色々頑張るなんて!」
「そーかな?なんとなくだけど高校は頑張ってみようかなって思えたって言うか」
(まー流々がそーゆーのもあれか、無難に普通にを徹底してきたもんなー、でもな流々、なぜか終わらない高校生活を終わらせるために頑張らんといけんのだよ)
「そーですよ!いつも、普通に無難にーとか言ってちゃんとやらないんですから!」
「まーちゃんとやるから許して?」
「では、許すかわりに!にーさんにはひとつだけ約束してもらいます!」
「なに?出来ないのは、無しだからな?」
「大丈夫ですよ!簡単ですから!にーさん、高校では部活に入っください!」
「え、でも」
「でもじゃないです、にーさんは優しいですよね、私の事とか考えて中学でも帰宅部でしたもんね」
「別に流々のことだけじゃなくて、めんどうだったからってだけ」
「嘘ですね、にーさんは嘘つく時に右手で首を触ります。ちなみに、恥ずかしい時は左手で首を触ります」
「え、まじ?」
「まじです」
言われてみると....あ、触ってますね....
「だから、私の事とかは気にせず高校では部活、やってください。私はにーさんに高校生活を楽しんでもらいたいのです」
「あーもーわかったよーそこまで言うなら部活何かしら入るよ」
「約束ですよ?」
「ああ、約束だ」
そーいって、俺と流々は拳を合わせた。
小さい時から約束をする時はいつも、指切りではなくそーしているのだ。
確か、俺からいいだしたんだよなーこれ。
「あ、いけません!時間あまりないですね」
「やべ、ホントだ」
俺は残りを急いで食べ、学校に向かった。