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道中地蔵  作者: saika
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2

私達は瞬き一つできず、身動きもできない。


首の無い武者達は、障子戸一枚向こうにいる。


こちらを伺っている様子。


やがて一人の武者の手が上がり、戸に手をかけた。


思わず叫び出しそうになったその時―。


障子戸に新たな影が映った。


その影は小さく、まるで子供のようだった。


武者達の動きが止まった。


小さな影に意識を向けている。


―やがて、武者達は向きを変え、廊下を再び歩き出した。


武者達の影が見えなくなると、二人は気絶した。


私は震えながらも再び障子戸に視線を向けた。


廊下は静かで、影も形も無くなっていた。





そして次の日。とんでもない事態になってしまった。


肝だめし派の部員達、全員が高熱で倒れた。


本来なら今日帰るはずだったが、肝だめし派は救急車で病院に行くことになった。


残った留守番派の私達も無事だとは言えなかった。


何故なら、全員が武者達の姿を見たからだ。


いや、ただしくは私と、私と同室だった二人は影しか見なかった。


しかし他の部員達は話によれば、武者達は部屋の中までやってきたらしい。


だが部員達の顔を見て、すぐに出て行った。


きっと違うことに気付いたんだろう。


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