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ゾンビはじめました  作者: あきねこ
第1章 ゾンビはじめました
5/31

荷車でも全力を出せば空を飛べる

『黒真珠』を売ったお金で色々とアイテムを買いそろえてみた。



アイテム:腐食剤、銅の剣、旅ゾンビのローブ、水×10、発酵させ過ぎて腐ったパン×10、木の板、汚い財布、不死王の杭


まず、僕の体について語ろうか……


まあ見ての通り僕はゾンビだ。この体は普通の回復薬や回復魔法は受け付けない。てかダメージ食らう……


じゃあ、ゾンビはどうするか……そこで腐食剤だ。


これは何かを腐らせるときに使う。例えばピッキング。


鍵穴に針金をブッ刺すあれだ。


この腐食剤を鍵穴に入れると、鍵が腐食し普通に開く。効きすぎてドアも腐る。


ゾンビーズで教会へ盗みに入った時に使って、ドアまで腐り見つかった…。浄化されたのはいい思い出だ。


これが僕らゾンビにとっての回復薬だ。腕が千切れたぐらいなら1本使えばすぐくっつく。


そして、一番驚いたのは味覚だ。


アイテムショップ内は簡単に言うとデパートのワンフロアのような作りだ。商品が陳列されてレジがあり、簡単な仕切りでエリア分けされている。


その中の一つに食料品コーナーがあった。


レジのおばちゃんは”ゾンビパン”って名称だった。表記ミスじゃない。胸に貼ってあるネームプレートに書いてあった。


何度も読み直すと胸を覗いていると思われたのか隠された。


賞味期限切れのゾンビパンの癖に生意気だ。


……。


まあそれはいいとして、普通のパンを試食したら普通だった。まあそうだろう。普通のパンだし。


発酵させ過ぎて腐ったパンを試食してみた。美味かった。実に。ねっちょり感が素晴らしい。


いくつか試してみたけど、普通の料理もおいしく頂けるけど、腐ってた方がうまいことが分かった。


多分だけどこの体は完全に死んでいる訳ではないみたいだ。味覚、触覚、嗅覚、視覚はある……痛覚だけない。


何というか……そう『ゾンビ』って言う生物として生まれてきたって感じだ。



そして皆お待ちかねのメインイベント……


町に着いたら絶対やりたくなるあれね。ツボ割。RPGの鉄板だよね。やりましたとも。






称号 チンパンジーを獲得しました




称号手に入ったわ。ハハハ



なんか称号でちょっと心折れたから、宿でもとろうと思って中央広場に向かった。


中央広場で十字架に貼り付けにされてる女の子がいたんだ。


見た目15~16歳ぐらいなのかな……中学生か高校生かうーんそのくらい……


金髪の腰まで届く長い髪が顔を覆い隠してうなだれている。


顔は髪で隠れててよくわからない。



黒いボロボロの衣服を纏っている。ゾンビでも着ないぐらいボロい……。


一つだけわかるのは小さなヤギの角が頭から生えていること……


悪魔族だ。恐らくサキュバスの幼体かな……。



こういう始まりの街のイベントは基本あんまりおいしくないから無視しようと思ったんだけど、めっさ目が合った……


紅い眼で僕をウルウル見つめてくる……。


もうね、なんていうか助けてオーラ全開なのよ……


でもそこは心を鬼……じゃなくてゾンビにして立ち去ろうとしたら




「死ねー!悪魔の子!」




とか言って、道行く人が石とか投げてんのよ……






損な性格してるよなとか思いながら、さっき馬のフィギュアくれたおっちゃんゾンビがたまたま中央広場にいたから、墓荒らしで手に入れた『木の板』渡して、中央広場へ続く坂の麓で待機してもらったわけよ。


木の板背中に担がせて、1万エーン渡してさ。



ここまでくればわかるよね?



坂のてっぺんから荷車に乗って、いっけえー!!



「1万エーンあげるからおっちゃんこの板背負って待機!ってよくわかんねえ兄ちゃんだぜたくよおウベッ!!」



僕はおっさんジャンプ台を利用して十字架へ荷車で突っ込む!



「おりゃー!!」




さっき買った『銅の剣』で十字架切り倒してそのまま女の子を空中で荷車に乗せる。


そのまま門まで下り坂を一直線!


決まったな!




門を出たところで称号を手に入れたんだ。救済者とかかな?あれ結構強い称号だから取れたら嬉し……









称号 ロリコン を獲得しました。

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