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九分の七つ目

「僕らの学校にももちろん、いわゆる七不思議だとか、学校の怪談と言うものは存在する。えぇと、学校の新聞にするんだったよね?」


 私は愛用のデジカメを握りしめた。

 現在時刻は、日付が変わってちょっと過ぎたぐらい。私と青木君は、自校に忍び込むべく、学校近くの公園に集合していた。私服で構わないと考えていたけれど、青木君は制服だった。私も制服にするべきだったのかもしれない、でもスカートよりは走ることのできるズボンの方がいいかな、と私服だ。


「他に、誰か部員の人とかは、来ないの?」

「新聞部は、私一人だから……」

「ああ、そうなのか、ごめんね」


 悪びれた様子を見せず、さらりと青木君が謝罪の言葉を口にする。

 私たちの学校では、新聞部はほとんど息をしていない。部員は私だけ、部室なんてありはしない。お情けのように、掲示板の端っこに貼らせてもらっている。そんな零細新聞だけれど、毎年の心霊系は根強い人気があった。少しでも反響があるように先生たちに見せないと、いつ、もう貼るなとお達しが来るかもわからない。昨年までは先輩にまかせっきりだったけれど、今年は、どうしても私が行くしかなかった。


「門に近づかないで。監視カメラがあるから」

「ご、ごめん……」


 急に青木君が言うものだから、私は肩を跳ねあがらせてしまった。振り返れば、こっち、と青木君が手招きをしている。私は、一度息を整える。最初に一枚、夜の学校の全景を撮ってから。彼のもとへと向かった。


「あぁ、全景を撮りたかっただけか、悪かったね」

「あ、ううん。言われなかったら、もう少し近づいてたかも、しれないし」


 最後まで私の言葉を聞かずに、青木君は茂みにしゃがみこんだ。私も慌ててそっちへ行くと、青いフェンスに穴が開いていた。ここからなら、私でも入れそうだ。青木君はとっくにフェンスの向こうに行っていて、私を待っている。私は、荷物をフェンスの穴に押し込むと、身をかがめて穴を潜る。服を汚したくないとか、そんなことを言っているわけにもいかない。せめて服が引っかかって破けないように、とだけ気を遣いながら、腰を左右にひねるようにして進んだ。


「青木君は、どうしてこんな入り口を知っているの?」

「教えてもらったんだよ。先輩に」

「せんぱい」

「先輩」

「青木君、部活、入ってたっけ」

「入ってないよ。でも、僕たち以前からいる人は、みんな先輩だろう?」

「それもそうだね」


 服についた砂を払って、ついでに髪についてしまった木の葉を取った。

 夜の学校は、静まり返っている。

 夕方ごろの、蛍の光が流れて、烏が鳴いて、人の息遣いの音がする、そんな優しい静けさではない。非常灯の明かりしかなく、私たちが砂を踏む音しか響かない、音が悪目立ちする、息の詰まるような静けさ。

 私は、こっそりと開けておいた教室の窓へと近づく。持ってきていた上履きに履き替えて、校舎内へと侵入する。


「いちいち履き替えるんだ」

「だって、汚れてしまうじゃない」

「掃除当番がやってくれるよ」


 青木君は、土足のまま教室に上がる。内側から鍵を開けて廊下に出る。誰もいない校庭が廊下の外に見える。


「知ってるかい。ここの学校は、以前は墓だったんだってさ。だから、どこかに死体が埋まっているかもしれないね」

「……それは、七不思議の一つ?」

「そうだね、七不思議の一つとか、言われているね」


 青木君の視線を追うように、校庭の方を眺める。校庭には、もちろん誰もいない。人っ子一人いない。いつもは、人のいる時間にしかいないせいで、誰もいない、静まり返ったくらい校庭というのは、なんだか落ち着かない。ずっと見ていると、そこから白い手が伸びてきそうで、とてもくらくらとしてしまう。


「まさか。手が伸びてくるのは、別のところだよ」

「別の……ところ……」


 私が、青木君に同行をお願いしたのは、彼のこの造詣の深さからだ。青木君は、語る怪談話の種類の多さで、夏の間、人気者だ。丑の刻参りの話は、私も思わず息を止めてしまったほどである。だから私は、近くの甘味屋で奢ることを餌に、彼にお願いしたのだ。

 本当は同行ではなく、話を聞くだけだったのだけれども、私が心細いことをこぼしてしまった。優しい人だなぁ、と思ってしまう。……別に、そういうのではないから。

 私はノートに、七不思議の一つとして、学校の下に眠る死体、と記入した。


「この学校は、七不思議だけじゃなくてほかにも不思議と言うか、伝説と言うか、そんなのが多いよね」

「桜の木、とか?」

「そう、成功率がやけに高い桜の木。卒業式の日は大盛況だ」


 どうすれば、どんな言葉がいいのか、対応は、そんなのが自然に湧いてくるんだ! と、成功者たちはかく語りき。そう考えると、七不思議の存在も含め、私たちの周りは実に不思議で満ちている。ムラサキカガミもそうだし、都市伝説もそう。そのうちいくつが本当なのかはわからないけれど。


「十三階段とか」

「あれ、森さんも知ってるじゃないか。七不思議の一つだよ、それ」


 青木君が少し嬉しそうに言う。私が知っている唯一の七不思議。十三階段。この高校の夜になると階段が増えてしまう、それを上りきってしまうと首を吊られてしまうらしい。絞首台と同じ段数十三段。


「でも、どこにあるかまでは、知らなくて……」

「じゃあ、行ってみるかい?」


 う、と口籠ってしまう。どうしよう。死ぬかもしれない、と言われて正直怖いのが本音だ。馬鹿馬鹿しいとは思うのだけれど、どうしても怖い。夜の学校と言うだけで、暗い廊下がとても怖いというのに、一段一段数えながら上っていくだなんて考えると、身が震えてしまう。


「大丈夫、知っているものより、知らないところに時間を使いたいし」

「あ、もしかして家の人に内緒で?」


 私は頷く。こっそり家の窓から出てきた。これも部屋が一階にあるおかげだ。一応、自分の部屋はあるけれども、万が一親が私の部屋を覗こうものならば、大目玉だろう。親が部屋を除くわけない? 私の親は意外にそういうことをする。なんでもないことで簡単なノックで部屋を開けて、部屋に何か異常がないか、変わりがないか、ねっとりした視線で舐めまわすのだ。


「じゃあ、大鏡は諦めた方がいいね」

「階段の踊り場のあれ?」


 青木君が言っているのは、校舎正面、中央階段の鏡のことだろう。ひときわ大きい鏡が二階と三階の踊り場に飾られているのだ。


「午前四時四十四分に、異界に繋がるんだよ。異界に飲み込まれるか、それとも異界からのなにかに殺されるか……たしか、後者だったかな」


 午前四時、と聞いてその時間の遅さに言い訳ができると胸をなでおろす。いや、本当は新聞部としては、ちゃんと取材をしないといけないんだろうけれども、こんな夜の学校にあと何時間も残るだなんて考えると、身の毛がよだつ。


「そんな夜までいられないかな……」


 なるべく、申し訳なさそうに。それにしても、青木君は何も言わなかったら、午前四時まで一緒にいてくれるつもりだったのだろうか。つくづく、いい人だ。それよりも、心霊現象に対する好奇心が強いのだろうか? どちらだろう?


「とりあえず、記事にするために写真だけ撮っておくかい?」


 そう聞く青木君の言葉に頷いた。階段の踊り場を下から覗き込む形で、写真を一枚撮った。思いついて階段の段数を数えてみたけれど、十二段だった。ここじゃあなかったみたいで、ほっとする。青木君のことだから、十三階段のところまで来たら教えてくれそうな気もしたけれども、自分で一つ一つ数えておかないと、少しだけ怖い。

 撮り終わって振り返れば、青木君はなにか考え事をしているようだった。


「終わったよ……どうしたの?」

「いや、これからどう回ろうかな、って……ほかの教室の鍵とかは持ってないよね?」


 私は首を横に振る。残念ながら、職員室から盗んでおくとかそういうことはできなかった。この潜入は、学校からの許可をもちろん取れていない。


「じゃあ、ここでもうバラしておこうかな。……まずは、理科室。ここの人体模型が動く。殺されて、内臓を奪われる」

「内臓が……」


 思わず腹部を抑える。理科室の人体模型は、内臓の位置を示すあれだろう。殺されたそのあとを思うとぞっとする。けれど他の教室へは入れない。七不思議が眉唾物だったとしても、理科室の人体模型は不気味そのものだ。


「メモ、しなくていいの?」

「あっ」


 私は慌ててメモをする。写真は、教室の施錠された扉の外からだと大したものではないだろう。メモを取り終わり、顔を上げると、青木君が笑う。


「それから音楽室。作曲家たちの肖像画の目が動く……それだけじゃない、血も流すのさ」

「どうして?」

「さぁ。知りたかったら、聞きに行けばいいんじゃないかな」

「……音楽室の鍵も持っていないから」


 目線を逸らす。逸らした先は、暗い廊下が広がっている。暗くて長い廊下は苦手だ。その先に誰かが立って私を待ち構えているように思えるから。


「そうだったよね。じゃあ体育館にも行けないなぁ。誰もいないはずなのに、ボールの跳ねる音が聞こえるんだ。多分、バスケ部の幽霊かな、ってみんな言ってたんだけど」

「……そんなに、有名なの?」

「知っている人は知っているよ。僕が知ったように」


 そう言いながら、青木君は移動を始める。慌てて私は追いかける。青木君はトイレの前で立ち止まっていた。あ、もしかしてトイレに行きたかったのかな。


「別にトイレに行きたいわけじゃあ、ないよ」


 私の心を読んだように青木君が言う。と、いうことはここもきっと七不思議の一つなのだろう。


「女子トイレには、トイレの花子さん。王道だよね。三番目の個室をノック三回、一緒に遊ぼうと声がする。遊んでしまうと、お人形さんになってしまう」

「お人形さんに……え、青木君、女子トイレ入ったの?」

「え、入ってないよ。人から聞いたんだよ」

「入るつもりなの?」

「え、あ、あー。は、入らないよ」

「だよね」


 あ、目を泳がせた。入ったことがあるのだろうか、それとも入りたかったのだろうか。夜の学校には入ったことがあるようだから、前者なのかもしれない。青木君は首をかしげる。


「……男子トイレにも、赤マント青マントっていう……」

「入らない、入りたくない……」


 だよね、というように青木君は肩をすくめる。青木君は私のことをどう思っているんだろう、面倒くさい女だと思われているのかもしれない。心霊現象、学校の七不思議の取材だというのに、なかなかその現場に足を踏み入れようとしない私に、いらいらしてたりするのではないかと。ここまで一緒についてきてくれているのに、いろんなことを教えてくれているのに、申し訳ない気持ちになる。


「……森さん、プールはどうする? 行く?」

「プール」

「うん、言っただろう。手が伸びてくるのは別のところだって。それがプール。……それとも、もうやめておく?」


 ああ、怖がっているのを、本当は来たくなかったことを悟られているのだなぁ。非常に申し訳なくなる。でも、プールなら、網越しになら、大丈夫だと思う。一つぐらいは、と私は意を決する。青木君の方を見ると、階段を降りているところだった。十二、と数えたところで立ち止まって私の方を見上げる。どうするの、と目で問われる。


「行く」

「……そう」


 青木君が微笑んだ。私はカメラを握りしめて、頷いた。青木君は、最後の一段を足取り軽く降りると、じゃあ、行こうか、と笑った。嬉しそうだなぁ、と私も少しだけこの決意をしてよかったかもしれないと思ってしまった。

 教室の窓から外に出て、プールを目指す。行くと決めたものの、どうにも怖くて足が重い。そんな私を見透かしているのか、青木君が放りっぱなしになっているシャベルを手に取った。


「不安なら、武器でも持っていこうか」


 私は迷わず頷いた。私は愛用のカメラを握りしめて、青木君は拾ったシャベルを引きずって歩く。からからと音がやけに響いて聞こえてしまう。歩くといっても、しょせんは校内。プールにはすぐにたどり着いた。

 夏だから、プールが藻だらけというわけではなかった。夜のプールは静かで、ドラマとかでつい飛び込みたくなるのも無理はないと思ってしまう。金網越しに二人して眺める。私は、とりあえず一枚、と写真を撮る。


「ひっ」

「ああ、撮れたんだ、あれ」


 写真のチェックで息を飲む。水面に白い手がいくつも、いくつも蠢いていた。水草が揺らめくように。青木君の言葉に顔を跳ねあげると、肉眼でもその白い手たちは見えた。助けを求めているようには思えなかった。どちらかと言えば、貶めたいと獲物を待ちわびているようだった。

 よりにもよって、最後の一つでこんな状況にぶち当たってしまうだなんて――

 なんて運の悪いことだろう、なんて不幸なことだろう、どうしよう、どうしよう、ああでも、大丈夫、こちらは金網の向こう側……っ!


「え、あ、や、やだぁ……っ!」


 白い手が一瞬にしてこちらに伸びて、私の身体を絡め取る。身体は、金網をすり抜けた。


「え……」


 やだ、やだ! 金網があるから大丈夫だと思ったのにこのままじゃ死んじゃうの、溺れる、引きずり込まれる、やだ、やだ、怖い、怖い! だから嫌だったのに、本当にこういうのが起こるから嫌だったのに! なんでみんな怖いのにわざわざ来れるの一体何回みんな死んだの、いやだいやだ、死にたくない、死ぬのは痛い苦しいからいやだ、いやだ、怖い……っ!


「今日は、ここで死ぬわけにはいかないからなぁ」


 鈍い音がした。


 目をつむって、足を踏ん張って、引きずられないようにしていた。そっと目を開けると、青木君がシャベルを振るって、白い腕を殴っていた。一本、また一本と、遠慮なく鉄の塊が打ちつけられていく。赤い痕、ひどいものだと腕があらぬ方向へ曲がっていたり、血が出ているものもあった。その有様に思わず目を逸らしてしまう。

 私が耐えているうちに、音が近づいてきて、私を引っ張る力が少しずつなくなっていって、最終的には前へ倒れ込んでしまった。


「大丈夫?」


 青木君の心配そうな声に、目を開ける。息を荒くした青木君が、私に手を差し出してくれていた。


「うん、大丈夫」


 私は彼の手を取って立ち上がる。膝をわずかに擦りむいたぐらいで済んだ。カメラは、と確認してみると、中身も無事なようだった。白い手も映っている。これなら、記事には文句なしだろう。話題性も取れた。


「あっ、青木君……その、ありがとう。命の恩人だよ……」

「いや、気にしないで。僕のせいでこんな目に合わせてしまったのだし」


 服の汚れを手で払いのける。さぁ、こっちに、とプールから離れるように手を引かれる。私たちが透過した金網は穴ひとつ開いていなくて、私はスカートじゃなくてよかったと、今日二回目のズボン信者となった。


 帰るために、またあの侵入口へと戻ろうとしていた時だった。先にも話していた伝説の桜の木のところで、青木君が立ち止まった。


「青木君……?」

「森さん、どうだった、七不思議」

「あ、うん! 青木君のおかげでいっぱい集まったよ! これなら、新聞にできるし、青木君がいなかったら、生きて、なかったかもしれないし……」

「そっか……そっかぁ」


 青木君が曖昧な笑みを浮かべる。嬉しそうでもないし、困ったような感じでもない。……なにか言いたげな顔だ。


「どうかしたの?」

「うん……まぁ、ここまできたら、ね。森さん。七不思議について、不思議に思わない?」

「……え?」

「七不思議ってさ、『七つ全部を知ると、死んでしまう』んだよ。でも、僕も、君も、すでに九つ知ってしまったんだよ」


 私は慌ててメモを見返す。

 埋まる死体、十三階段、大鏡、理科室の人体模型、音楽室の肖像画、体育館に響く音、トイレの花子さん、赤マント青マント、そして、プールから伸びる手。

 確かに、九つ。

 寒気を感じて腕をさすれば、鳥肌が立っていた。ああ、そうか、彼のあの顔は、申し訳なさそうな顔なんだ。


「でも、今日知った君はとにかく、僕は今も生きている。どうしてだろうね? そのほかの七不思議だってそうだよ。犠牲者はみな死んでいるのに、話は残っている。どうして? どんな形であれ、死亡事故なんて起こったら話になるはずだろう。なのにどうして? そう、思うだろう?」


 青木君は、突然、シャベルを地面に突き刺した。


「僕らはね、一度死んで、そしてまた生まれているのさ。残機性のゲームのようにね。そして死んだときのかすかな記憶が七不思議を生んだんだよ。……僕はそう考えている」


 地面が掘り返されていく、私は逃げることはしなかった。わざわざこんなことを言うのだから、もう逃げられないのだろう。それに、私は、徐々に思い出し始めてきた。

 どうして私が、七不思議が本当に起こることだと薄々察していたのか。簡単な話だ、実際に起こったのを体験して、一度死んだからだ。


「伝説の桜の木の下、どんな言葉がいいのかが自然に思い浮かぶ……あれは僕らの先輩が、こっそり教えてくれているんだ。本当に、囁いているんだよ。ああ言えばいいよ、こう言えば傷つかないよ……って。そりゃあ、本人の死体も埋まっていれば、どんな言葉が喜ばれるかわかるよね」


 彼の言った先輩という言葉。そうか、あの下には私たちの先輩が詰まっているんだ。今現在の私たちより先にそこに埋まることになった、人生の先輩たちがそこに詰まっているんだ。


「七つ知れば死ぬ」


 私の身体に悪寒が走る。振り返ることができない。けれど、感じる。

 私の後ろに、何かが、いる。


「学校の下には死体が埋まっている」


 一番最初に教えてもらった七不思議。七つ以上の不思議をすでに知っている青木君は、下に眠っているのだろうか。殺されていった生徒たちはここ以外にも埋まっているのだろうか、どうだろうか。この学校には、いったいいくつの死体が埋まっているのだろうか。青木君はシャベルで地面をなおも掘り返していく。ざくり、ざくり、という音がするたびに、私の身体が重くなっていくように感じられる。


「桜の木の下には、死体が埋まっている」


 視線の先、穴の中。

 青木君と、私の死体が笑っていた。


「それじゃ、永遠にさようなら、死んでしまった僕らによろしく。また明日、教室で」


 背後から、黒い靄が手を伸ばしてきた。



 目が覚めると、自室だった。

 もう、朝か。

 私は制服に着替えようとベッドから起き上がる。膝に怪我はなかった。

 ……あれ、どうして膝に怪我があると、思い込んでいたのだろう。

 この私には、思い出せないこと。

 そうだ、青木君にもう一度お礼を言わないと。

 いつもと変わらない日々が、今日も始まる。

七不思議キーワードをつけましたが、個人的には、七つ目を選出してしまった人向けのお話かと思います。

七不思議を七つ選出し、そしてそのあとに、よければこの作品も、と勧めていただければ幸いです。


七不思議キーワードの作品を読めば読むほど、どこかにあなたの死体が増えているのだろうと思います。きっと自分自身の死体も増えているのだろうと思います。

我々の残機はあといくつでしょうかね。

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