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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

腐男子である俺が魔法少女である件について

作者: ニコ

 よう!俺は私立王道学園に通っている高校二年生、鈴木対理だ。部活は報道部。なぜかって?趣味と実益を兼ねるためさっ☆人目につかない所に潜んでは、恋人たちの熱い愛の時間を垣間み……るためなんかじゃなく、日夜生徒会のスキャンダラスなネタや抱きたい、抱かれたいランキングの奴らの人には言えないあんなことやこんなことを追っているのさ。そして犯罪現場を目撃(主に強姦)すれば風紀委員に通報するなど、風紀面でもお役に立っている、ってわけ。あ、ちなみに王道学園は男子校ですから。そして俺は腐男子だ!!



 説明しよう!腐男子とは、男でありながら、男と男の恋愛を見るのが(あれやそれやR18禁のやつとか)好きな奴のことである。俺はゲーム、漫画に限らずいろいろ手を出していて、男女どちら向けでも全然ウェルカム!なオタクである。今はうちの生徒会の会長×まさかの会計が激しく萌ゆる!会計はヤリチンで有名だけど、まさかの真っ白君で、あのだらしなさ加減はなんとか会長の気を引きたいがためにあまり良くない頭を振り絞って考えた戦術だったなんて!?もう、もう、ごちそうさまです!!王道学園はお坊ちゃまたちが通う超セレブ学校だし、全寮制だから間違いが起こっても仕方ないよね~、むしろ起れ!



 ふふふ………今日も今日とて男同士がイチャイチャとしておりますね。俺は今、学校の裏手、森の少し開けた場所にある空間をウォッチング中であります。ここはあまり生徒が来ないので、強姦が多発していたり、親衛隊の制裁に使われたり、不良のたまり場になったりするんだけど、森の中のこの場所だけ少し開けてて花がちらほら咲いてたりして、密かなデートスポットにもなっていたりする。あちらに見えるのは、抱かれたいランキング七位の爽やか早瀬君と抱きたいランキング五位の百瀬君じゃありませんか。俺はお二人が犯罪に巻き込まれないように、見守っているだけであって、決して覗きじゃないし、彼らの間が進展した暁には校内新聞のトップニュースを飾らせるために取材としてここにいるだけなんだからね!あぁ~でも辛い。昨日、今日ある数学の小テストのために一夜漬けで勉強してたから眠たいんだよね~。ここ、日当たりが良くて気持ちがいいし、眠く…な……る………



   (僕と契約すれば、君の願いを叶えてあげるよ)

   (そうか、それが君の願いなんだね)

   (契約は成立だ。契約の代償はーーー)



 ふと目が覚めると、俺は木に寄りかかって少し眠っていたようだった。


   (それにしてもなんか変な夢見た気がする。なんか変なぬいぐるみが俺の願いを叶えるとかなんとか。っていうか、アブね!こんな所で寝てたらいくら平凡の俺でも危うく明日の新聞に載るところだったわ、リンチとか強姦(泣)とかで)


 

 もう早瀬君と百瀬君もいなくなっていたので、教室に戻ろうと足を一歩踏み出した、と違和感。何か足がスースーする。それになんか、少し目線が低いような……ってなんじゃこりゃぁぁぁぁ~~~!!!なんか、寝てる間に私女装してた!なんだ?なんなんだ??私は、襲われたのか???剥かれたのか?!も、もしかして、私の貞操も…って、わたしってなんだ?さっきから私の一人称がおかしい。私は俺だよ。なんなのなんなのなんなんだ~~~~っ??!!も、もしかして、と息子に触ってみた。…ない。今度は胸を触ってみる。…ある、なんかある。両手にスイカがある!あれがなくて、これがある!!それに、髪が伸びてる。短かった髪は、ふわっふわのピンク色をしたロングヘアへ、制服がなんがヒラヒラの少女服に変わっている!しかもスカート短っ!!




  (なんなんだよこれは~(泣)私に何が起こったの??)


 

 わけがわからず涙目である。



  (それが君の願いだろ?)


 いつの間にか目の前にさっき夢で見たような奇妙なぬいぐるみがいた。つぶらな瞳がこちらを見つめている。か、かわいいかも。……って思考まで乙女になってきている!!


  (僕が君の願いを叶えてあげたんだよ。)


 声は目の前のぬいぐるみから聞こえているようだった。


  (君の、魔法少女になりたい、っていう願いを)


 言ってねぇ~~~っ!!!魔法少女になりたいなんて、一言も言ってねぇっっっ!!この話の流れでなんでそうなる!私はただ早瀬君と百瀬君を視姦してハスハスしてただけなのに!天罰?天罰なのこれ??

なんで魔法少女なんだよ、なんの引っかかりもないよ!むしろそれだったら、いつもいちゃいちゃを堂々と見れるように、透明人間とかにしてよ!



  (君の心の無意識の部分で、君は魔法少女になりたいって)


  (言ってねぇッ!)


  (…君くらいの年頃の子は、一度は魔法少女になりたいって思ってると、全国高校生アンケートで一位に)


  (なるかっ!!)


  (……今魔法少女モノが流行ってるよね♪♪♪)


  (騙されんぞ!!!)


 ようするに、悪徳魔法商法に私は引っかかったらしい。売りつける相手が意識朦朧としてるときに、無理やりコイツの趣味を押し付け、もとい強引に契約にもっていくらしい。ちなみにクーリングオフ制度は適応外だって。なんてセコイんだ。


  (で、)


  (で??)


  (もどんの?この姿。五限目、数学の小テストなんだけど。)


  (もちろん戻るさ。でもまだ契約の対価をもらってないから、戻れないよ)


  (はぁ?対価?無理やり押し付けたくせに??)


  (もちろんだよ。契約には対価は絶対だよ。ちなみに、対価は君の羞恥心だから)


  (…)

  

  (羞恥心。分かった?)


  (さっぱり)


  (ほら、魔法少女って、変身する時平気で人前で真っ裸になって変身するじゃん?実はあのとき彼女たちは、相当な羞恥心を感じているんだよ。これこそが僕の対価。我々は君たちの甘酸っぱい羞恥心をエネルギーを集めているんだな。よって君は、元に戻るためには、人前で変身したり、魔獣という名の触手と闘ったりしなきゃいけないんだ)


  (触手という辺りに男性向け18禁同人誌的な危険を感じるのは私だけ?)


  (何考えてるのさ、スケベ☆戦っている時のパンチラとか、洋服が破れて際どい所が見えるのか、見えないのか、くらいだよ。これは健全版契約だからね、君未成年だし。)


  (え!?未成年とか、そこ?!)


  (というわけで、元の姿に戻るために頑張ってね。今君完全に女の子だから。数学の小テストに間に合わせたかったら、早くパンチラしてきなYO!)


 くそぉ~!マスコット的キャラだからって、憎らしさが半端ない。でも戻るためには魔獣と戦うのはしかたがない。だって、数学の小テスト落としたらやばいんだよ~~。最近ウォッチングに夢中であんまり授業に出てなかったから。みなさんも、悪徳マスコットにはご注意を!







 その時俺はまだ、俺の正体に生徒会の奴らが興味を持ったり、何故か男子校であるはずなのに、魔法少女のコスプレをした女が学園をうろついているのを不審に思っている奴らの中で密かにアイドル的存在になったり、普通の姿をしていても、モテまくるようになるなんて、思ってもいなかった。俺は腐男子だけど、ノーマルなんだーーーーーーーーーーーっっっっっっっ

 

  

 


 

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