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第76話:脱出

確保からの脱出。

無事に張郃を救い出したハンター2と楽進達と合流を果たした。


「中佐」

「よくやった・・・・・・張郃だな?」

「あんたは?」

「この部隊の指揮官だ。今はそれしか言えないがな」

「・・・噂に聞いた“天の軍隊”かい?」

「今は脱出に専念してくれ。ハンター2、先導だ。左右上下にも気を配れ」

「了解」

「3人は張郃に付いてやってくれ」

「分かりました」

「了解や‼」

「了解なの‼」


的確に指示を下した直後に通信が入る。


「こちらハンター1。どうした?」

<中佐、北側にお客さんです>

「数は?」

<正確な特定は不能。しかし200人以上は確実にいます・・・・・・くそっ⁉敵が潜入に気付きました‼そっちに向かってます‼>


そう聞いて耳を済ませる。確かに北側が騒がしくなって来たようであり、走る音も徐々に近付いていた。


「ハンター3-3‼3-4‼すぐにそこから離れろ‼俺達は別ルートから脱出する‼」

<了解‼ハンター3-1と合流します‼幸運を‼>

「そっちもな‼ハンターリーダー out!!」


通信を切ると直ぐにHK416を構える。他の隊員達も同様に銃火器を構え、悟った楽進達も臨戦態勢に入る。


「コンタクト‼」


先導のダンが敵を発見して、すかさずMP7A1を発砲。俺達も別方角から出現した敵に対して攻撃を行なう。だが攻撃したことで位置を悟られてしまい、他の奴らを呼び寄せてしまう。


ハンター3もM107A1を使用して援護してくれているが、それでも向かって来る。流石に数が違いすぎるのだ。更に先頭にいるハンター2にも敵が集中し始めていて、ダン達は白兵戦に突入する。


「ハァ‼」


ダンは両手にコンバットナイフを手にして、出現する敵を次々と仕留める。


「Comon!!!! You son of a bitch‼‼」


ウルフパックで最年少の17歳であるハンター2-4ことクラウドも両手にグルカナイフを持ち、華麗な剣捌きで敵の攻撃を封殺すると次々と斬り捨てる。彼のコードネームである“アサシン”の由来ともなった動きである。

ナイフを投げて首を刎ねると素早く飛び込み、拾い直すと再び斬りつける。


「掛かってきやがれ‼南郷大尉の一番弟子の俺が相手をしてやる‼」


ハンター2-2ことポーは三節棍“百足”を手にして、変幻自在の動きで敵を翻弄しながら仕留めていく。

ポーは気を百足に流し込むことで打撃力を高めることが可能であり、足払いをしたらそのまま一気に頭蓋骨を粉砕する。


「真桜‼沙和‼張郃様をお守りするぞ‼」

「任しときぃ‼」

「頑張るなのぉ‼」

「はぁああああ‼猛虎蹴撃‼」


楽進は回転しながら跳び上がる。すると彼女の右脚が光だし、それを敵集団目掛けて蹴り放つ。

その攻撃には驚かされた。俺も氣は集められるが、あくまでもそれは索敵用であり、戦闘には使用出来ない。

だが彼女はそれを戦闘に特化している。その破壊力は高く、次々と吹き飛ばされる。


「ウチの螺旋はただの螺旋やないでぇ‼曹 孟徳の下で天を貫く螺旋槍やぁ‼」


李典も得物である螺旋槍に氣を送り込んで回転させ、それをランスのように突き付けて敵を巻き込み、受け止めようとしても回転に負けて吹き飛ばされる。


「お前らみたいなグズでクソ虫はタマを切り取ってクズな家系を根絶やしにしつやるのぉー‼‼」


于禁も双剣“二天”を手に強烈な罵声を浴びせながら斬りつける。見る限りでも中々の剣技であり、幼さが残る顔立ちに相反する冷静な動き。

更に受け止めると全身を使いながら反撃する。


全員が奮戦するが流石に数が違いすぎることで、徐々に追い込まれて行く。やがて南門の数十m先に追い込まれ、かなりまずい状況に陥る。


「くそっ⁉包囲された‼」

「あと少しで脱出出来るのに⁉」

「円陣で固まれ‼互いを援護するんだ‼」


ひとまずは円陣を組んで防御態勢を執るが、敵は次々と接近して来る。俺もHK416で攻撃を加えながら打開策を考えて背後を見る。そこには城壁。そして楽進達を見るとようやく閃いた。


「李典‼螺旋槍で壁をぶち破れるか⁉」

「そんなん朝飯前やで‼すぐに穴あけたる‼」


そうすると李典は螺旋槍を壁に当てると、氣を一気に流し込んで掘削を開始する。その勢いは凄まじく、辺り一面に掘り返された石が撒き散らされるが、流石に頑強のようだ。

穴が空いて向こう側は見えているが、人は通れそうにもない。

だが、これでいいのだ。


「楽進‼壁を吹き飛ばせ‼」


これが狙いだ。向こう側が見える位の穴が設けられたら、後はそれを広げるだけだ。

そういうと楽進は直ぐに壁の前に立ち向かい、氣を右手に集中させる。


「はぁああああ‼勇龍掌波‼‼」


右手に集中させた巨大な氣弾を壁目掛けて撃ち出し、穴が開けられた城壁を貫通して数十m先で消滅したようだ。開けられた穴は大人が3人ほど通れる位に広がり、脱出路が確保出来た。


「よし‼ここから脱出するぞ‼死にたくなかったら一気に走れ‼」


遅滞攻撃を加えながら次々と脱出していき、やがて俺を残すのみとなる。俺も脱出してポーチからC4の点火器を取り出し、全速で走りながら起爆スイッチを押した。

背後からは立て続けに発生するC4の爆発。吹き飛ぶ破片と敵兵。更に爆炎で身体に火がついて悶え苦しむ。

敵はいきなり発生した爆発で恐れを抱いたようであり、蜘蛛の子を散らすように逃げ出す。

作戦成功だ。張郃を救い出し、袁紹軍の兵糧の大半を破壊したことで、戦局に多大な影響を及ぼすだろう。

俺はハンター3がいる丘まで走ると、直ぐに腰掛けて通信を行なう。


「こちらウルヴァリン。応答せよオーバーロード」

<こちらオーバーロード。感度良好>

「作戦成功だ。張郃将軍を救い出して、敵兵糧を破壊。烏巣は陥落した」

<了解です中佐。回収部隊を送ります。out>


通信終了から暫くして、回収部隊が運転するM1114が到着して、それに乗り込むと直ぐに官渡城に帰還するのであった・・・・・・・・・。

烏巣が陥落して、張郃を救い出して様々な面で優位になった連合軍。連合軍総大将の曹操は好機であると判断し、大反抗を開始する。


次回“真・恋姫無双 海兵隊の誇り,Re”

[大反抗作戦]

連合の猛者達が武を振るう。

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