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第69話:烈火の一撃

孫呉海兵隊、遂に降臨。

<ウルヴァリンから迫撃砲部隊‼砲撃開始‼>


中佐からの指令でこちらで展開していた迫撃砲部隊も攻撃目標である延津に対して砲撃を開始。

発射された60mm榴弾は次々と敵陣に落着していき、そこから発せられるのは敵の断末魔だ。

その様子を伺いながら俺は孫策様と孫権様、周瑜様、陸遜、甘寧、千里、美花、優龍、百合を見る。


「ねえねえレオ〜ン。まだなの?」

「間もなくです。この砲撃が終了しましたら私達の出番になります」

「私達の分まで取らないでよね〜」

「姉様、もう少し緊張感をお持ち下さい‼」

「それより雪蓮、作戦は忘れないでくれ」

「は〜い♪」


なんというか、本当に戦闘直前の状態か?

迫撃砲による砲撃時間は30秒間だけだ。瞬く間に30秒が経ち、砲撃が終了した。


「孫策様、お願いします」

「ええ・・・・・・旗を掲げろ‼」

『御意‼』


俺の言葉で彼女は瞬間に表情を変えた。何度か見ているが、本当に不思議な人だ。


やがて全員の牙門旗を持った旗手がやって来て、次々と牙門旗を掲げる。延津では既に火災も発生しており、夜でも旗を確認出来る程だ。


そこに翻る旗は孫旗、甘旗、諸葛旗、太史旗、丁旗、凌旗。

更に俺達ウルフパックの部隊マークである“牙を剥いた狼”に孫呉海兵隊の旗だ。


孫策様は南海覇王を抜刀すると切っ先を天高く掲げた。


「聞け‼孫呉の勇敢なる同士達よ‼我等はこれより漢に仇なす逆賊袁紹と戦を繰り広げる‼奴等は民を見境なく斬り捨て、土地を怪我し、更にはこの漢の歴史を汚そうとしている‼

そのような下郎共を野放しに出来ようか⁉

否‼

出来る筈が無い‼奴等に我等の力を見せつけよ‼お前達は選び抜かれた精兵達だ‼その勇敢な雄姿を‼その確かな武を‼その猛る炎をみせつけよ‼」

『応っ‼』

「全軍‼突撃せよぉ‼‼」

『うおぉおおおおおお‼‼』


孫策様を先頭に俺達もそれぞれの得物を手にして敵陣に突っ込んだ。なお、今回の作戦では同士討ちを避けて銃火器は使用出来ない。

だから白兵戦で決めることになった。


「武久‼左から片付けるぞ‼」

「分かった‼突っ込むぞ‼」

「うぉらぁああああああ‼‼」


俺は龍舌を構えながら突っ込み、目の前にいた敵10人程の体を吹き飛ばす。


「南郷流単刀心眼術・・・・・・“閃光”‼」


武久は日本刀の政宗を手に奴の流派である南郷流単刀心眼術の剣技の一つ“閃光”を放つ。

奴の剣筋は素早さが重視され、氣によって強化された斬り付けで、敵の間を縫う様に駆け巡り、奴が通過した後には苦しむ前に命を絶たれた袁紹軍兵士の死体だけだ。


「突き進め‼奴等に我等の力を見せつけよ‼」


孫策様は南海覇王を手に単身で敵兵を次々と仕留めて行く。彼女の実力は俺を上回る実力で、中佐でさえ模擬戦で引き分けに終わった程だ。

彼女の周囲には瞬く間に死体で埋め尽くされ、彼女の身体も返り血で浴びせられている。


「進めぇ‼孫呉の誇りを愚者共に見せつけろ‼外道共の血で殺された民に贖わせてやれ‼」


孫権様も未熟ながらも敵を駆逐する。彼女の実力は本音をいえばまだまだ甘い。鍛えられているから、袁紹軍兵士程度の実力なら負けることはないだろうが、中佐と少佐がいずれ直させるといっていた。


「鈴の音は・・・・・・黄泉路への誘いと思え‼」


鈴の甘寧の実力は伊達ではないようだ。彼女から発せられる戦場には不釣り合いの透き通るように美しい鈴の音は、聞き入れてしまうがそれは敵の死を意味していた。


彼女の得物“鈴音”は閃光を描きながら、敵に痛みを感じさせる時間も与えず、時間差で次々と敵の首が地面に落ちていった。


孫呉の重鎮3人が縦横無尽で駆け巡る中、孫呉海兵隊の兵士達も連携をとりながら、敵を仕留めて行く。

それは4人の大隊長も一緒だった。


「なっ⁉か・・・身体が動かねえ⁉」

「悪いね・・・・・・だけど容赦はしないよ」


千里は錫杖“翡翠杖”に氣を溜め込み、それを地面に突きつけ、音を鳴らすと敵兵は剣を構えた姿勢から動くことが出来なかった。

海兵隊大隊長の中で一番弱そうに見えるが、それは誤りだ。


孫呉に所属している軍師には共通点があり、軍師としてだけではなく武将としても優秀だということだ。周瑜様や陸遜も外見からは想像もつかない程に強い。千里もまさしくそれだ。

動けなくなった敵を翡翠杖で敵を次々と倒していき、時間が経つと死体は音を立てて崩れ落ちた。


「くそっ⁉強すぎる・・・おっ‼ガキがいるぞ‼」

「・・・・・・・・・・・・」

「へへっ‼ガキだからって容赦しねぇ・・・」


袁紹軍兵士が双鉞“鬼蹂双鉞”を構えたまま、動かない美花を斬り捨てようとするがそれは叶わないことになる。


「・・・・・・・・・なにかいった?」


美花は素早く一回転して鬼蹂双鉞を構え直した。そこに残されていたのは上半身が無くなった敵の下半身だけだ。


「ひぃ⁉」

「・・・・・・地獄に落ちろ」


敵が逃げ出そうとした瞬間に彼女は舞い上がり、小柄特有の素早さに彼女の見掛けによらない怪力と身体能力で敵は返り血を吹き出して行く。


「に・・・・・・逃げろぉ⁉」

「逃しはせん‼堅実にして闘い、勝つ‼」


“牙門旗狩り”の異名を持つ優龍も総重量が60kg以上もある大斧“地破豪斧”を片手で操り、その剛腕で敵を跡形もなく薙ぎ払う。

頭に受ければ木っ端微塵に砕け散り、振り下ろされたら身体そのものが砕け散る。


「なっ⁉け・・・・・・剣が浮いてやがる⁉」

「よ・・・妖術使いだぁ⁉」

「我が剣技‼破れるなら破ってみせろ‼」


孫呉・・・・・・否。漢で唯一とされる“飛翔剣”を使いこなせる百合は自由自在に宙に浮く剣の陣形を変えながら敵を切り裂いて行く。


飛翔剣は合計6本使用することで真価を発揮して、右手で片手剣を操り、左手の指全てに特殊な糸で繋いだ剣を結びつけ、そこに氣を流し込むことで自由自在に陣形を変えれる。


百合は飛翔剣“飛竜”で様々な剣技で敵を仕留めていく。

孫呉海兵隊員達も弱い相手だからと油断せずに連携で敵を確実に仕留めていき、やがて敵は逃亡。もしくは降伏してきたが俺は奴等を許す訳にはいかない。


降伏してきた敵にも容赦なく斬り捨て、周辺を制圧すると確認した武器や兵糧を燃やす。


「レオン‼作戦成功だ‼」

「よし‼赤の信号弾を撃て‼」

「分かった‼」

「孫策様‼第2段階に移行します‼」

「えぇえ〜‼まだ暴れ足りないわよ‼」

「曹操軍のところに行けばまだ暴れられますから‼」

「そういうことなら早く行きましょ♪」


孫策様に第2段階と伝え、迫撃砲部隊に無線で指示を下すと、赤色の信号弾が打ち上げられた。中佐達と一刀君達も作戦成功のようで、少ししてから信号弾が打ち上げられた。


そして俺達は敵の増援が来る前に、曹操軍と共に挟撃をしかけるべく、中央戦線へと向かった・・・・・・。

中央戦線でも戦闘が行なわれていた。曹操、夏侯惇、夏侯淵も武を見せつける中、魏武の龍の異名を持つ牙刀も赤龍偃月刀を振るう。

次回“真・恋姫無双 海兵隊の誇り,Re”


[龍と死神]

戦場に赤い閃光が走る。

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