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第6話:董卓と賈詡

洛陽に到着したライルは洛陽城の玉座の間で董卓に出会う。

董卓軍武将の張遼と華雄の案内で俺達は帝都“洛陽”へと向かう。

後漢・曹魏・西晋・北魏・隋・後唐などにおいて都城が設置されている。また長安を都とした王朝でも、洛陽を副都とした王朝が多い。


加えて洛陽から東には堅牢な泗水関と虎牢関、西には俺達が通過した函谷関、北に邙山、南に伏牛山という自然の要塞に手を加えた“守るに適し、攻めるに困難”。まさに難攻不落という言葉が相応しい。


河東を出発して5日後、道中に黄巾党の残党に遭遇するハプニングがあったが、俺達は無事に洛陽に到着。その間に張遼と華雄からこの国の文化を聞き、名前とは別に本人の真意を表す神聖な名前“真名”の存在を知った。

真名を持つ相手の許可無く口にすると殺されても文句が言えないほどに大切なものらしい。

洛陽郊外でアレックスに駐留場所の設置と食料調達の指揮を任せると俺は張遼と華雄に連れられて洛陽城にいた。


「なあライル、洛陽見てどう思った?」

「あの轍文が嘘そのものだと改めて実感した。活気に満ち溢れて笑顔も明るい。いい街だよ」

「当然だ!!董卓様が納められる街なのだからな!!」


そういうと華雄は胸を張って威張る。しかし街そのものに活気が満ち溢れており、子供達の笑顔も非常に明るい。そんな街を攻め入ろうとする袁紹の考えが理解できないししたくも無い。恐らくだが本人が目の前にいると即座に射殺しているだろう。

そう考えていると彼女達が大きな扉の前に立ち止まる。そこには槍を掲げて直立不動の姿勢で見張をする兵士がいて、恐らくここが玉座の間だろう。


「張遼将軍、華雄将軍!!お帰りなさいませ!!」

「たっだいま〜♪」

「うむ、いま帰った。董卓様はこちらか?」

「ハッ!!暫くお待ち下さい!!」


そういうと衛兵の1人が報告する為に室内に報告しに入る。


「2人共、武器はどうすればいい?流石に携行したままだと不味いだろ?」

「う〜ん・・・・・・月っちやったら別に気にせえへんやろうけど・・・・・・」

「心配するなライル。暫くは衛兵が預かる」

「そうか、すまないが預けたぞ」

「ハッ!!」


衛兵に俺が携行しているHK416とM45、OKC-3S、CIRASアーマーベスト、MICH2001ヘルメットなど全ての装備品に加えて俺専用の武器折畳式鉤爪搭載手甲“神斬狼”を預ける。

武装解除したと同時に先ほど中に入っていった衛兵が戻ってきた。


「お待たせしました、董卓様がお会いになられるそうです」

「よっしゃ、ほんなら行こか」

「ああ、その前に大丈夫だと思うがくれぐれも粗相のないようにな?」

「分かっている」


そういうと俺は彼女達のすぐ後ろを歩く。玉座の間は相当な広さで、一番奥には1人の大人しそうで、俺と同じ銀髪の少女が鎮座していて、その隣に気が強そうな緑色の髪に眼鏡を掛けた少女もいる。

恐らくだが鎮座している少女が三國志・・・中国史でも類を見ない暴虐を行ったとされる董卓 仲穎。


そして隣にいるのが時系列的に考えると、董卓の軍師をしていた賈詡 文和だろうが俺は2人の容姿を見て驚愕した。


何しろ2人共、言葉の上に“超”が付くほどの美少女で、特に董卓に関しては伝えられた中肉中背の髭を生やした中年男と全然違うし、何よりも独裁のどの字も似合わない穏やかな雰囲気を醸し出している。


心配になったのか董卓殿が俺に声を掛けてきた。


「あ・・・・・・あのぅ・・・どうかなさいましたか?」

「えっ・・・・・・あ・・・失礼しました」


それに気づくと俺は踵を鳴らして董卓殿に敬礼をする。何をしているか董卓殿は分からないようだが、敬礼の存在を知っている張遼と華雄、更に軍師の直感で大体は感じ取った賈詡殿は平然としていた。


「張遼将軍、華雄将軍両名からの紹介で馳せ参じ致しました傭兵団“ウルフパック”指揮官を務めさせて頂いておりますライル・L・ブレイドであります。この度は謁見に応じて頂き、誠に感謝致します」


一応は相国であるので口調は物凄く丁寧でならなければならない。挨拶をすると董卓殿は優しい笑顔で話し掛けてくれた。


「ライルさんですね、お話は伺っております。私はこの洛陽を納めさせております董卓 仲穎です」

「あんたね、最近噂になってる外国の傭兵団の団長って、私は賈詡 文和よ。う・・・・・・うる・・・なんとか?」

「ウルフパックです。まあこちらは近々、部隊名を改名致しますが・・・・・・」

「そう、だったら早速本題に入るわね。あんた達はなんでこの国に?」

「ダメだよ(えい)ちゃん・・・唐突過ぎてライルさんが困っちゃうよ・・・」

「ダメよ(ゆえ)、一応は不法入国になってるんだし、それだけはしっかり聞いておかなきゃ」


別に困ってはいない。賈詡殿の言い分は最もであり、彼女達からすれば俺達は不法入国者になる。しかし賈詡殿の眼を見て悟った。


“俺を試している”


鋭い視線の中に見通す感覚を感知したのだ。賈詡といえば臥龍孔明や美周郎公瑾までとはいかないものの、後に魏軍の曹操 孟徳と息子の曹丕 子桓に仕えた奇策を得意とした軍師と伝えられている。


「どうなの?」

「・・・・・・理由としては単純だ。俺の国は平和そのもの。俺達の価値を売れる場所を求めてやって来た・・・・・・そう答えておこう」


いつのまにか口調が元に戻っているが、その事を賈詡殿は咎めようとはしない。


「ふ〜ん・・・・・・まあ、そういうことにしておくわ。もう一つ聞くけど、あんた達の強さは?」

「この国に来てからは大規模戦闘を経験しておりませんので判りかねる。祖国にいた頃は最前戦を受け持っていたがな・・・・・・」

「そう、なら力を見せてくれる?」


思わず困惑してしまった。何しろいきなり力を見せろというのだから当然だ。しかし賈詡殿は気にした表情を見せずに話を続ける。


「霞(しあ/張遼の真名)、嵐(あらし/華雄の真名)、頼むわ」

「よっしゃ!!前からいっぺんライルと闘って見たかったんや!!」

「うむ!!腕がなるぞ!!」

「へぅ〜〜・・・・・・みんな駄目だよぅ、ライルさんが困っちゃうよぅ・・・」

「ええっと・・・・・・俺の意見は・・・「「「ある訳無い(やん♪)(だろう)(でしょ!!)」」」」・・・・・・Oh right」


こいしてライルの意見を聞かずに張遼と華雄との仕合が決まって、中庭に移動していく・・・・・・・・・。

賈詡殿の提案で張遼と華雄と仕合をすることになったライル。初戦の相手は華雄。そこでライルは“飛将軍”と出会う。


次回“真・恋姫無双 海兵隊の誇り,Re”

「狼VS猛将」


降臨後の初戦が始まる。

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