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第20話:2人の英雄と1人の屑

董卓軍に対して非道な手段を用いた袁紹。各陣営はそんなやり方が我慢出来ずにいた。

特に一刀と孫策の怒りは限界に近かった。

袁紹軍が董卓軍兵士6人の死体を晒し者にした丁度そろ頃。泗水関でもその残忍な行動が確認出来た。

そして後方から移した連合軍本陣には各勢力の武将達は怒りを覚えていた。


「なにやってんのよあれは⁉」

「あれが我らの正義…なのか!?」

「こんなの酷すぎるのじゃ‼」


そんな中、最前戦から戻ってきた袁紹に1人の少女が問いつめる。金髪のツインサイドロールテールの少女、曹操だ。


「麗羽(れいは/袁紹の真名)!!あれはどういうこと!!」

「なにがです、華琳(かりん/曹操の真名)さん?」

「あなた、自分が何をしたのか分かってるの⁉」

「あら、華淋さんもおかしなことを仰いますわね。私はただ“汚いゴミ”を“下郎共”に返しただけはありませんか?」


曹操の問いかけに対して袁紹は董卓軍兵士を侮辱し続ける。そこに他勢力の指導者達が駆け込んで来た。


「袁紹‼あれはなんのつもりだ‼」

「死体をあんな風にしやがって⁉」

「麗羽‼いくらなんでも酷すぎるのじゃ‼」


中に入って来たのは馬騰軍大将の馬騰 寿成と公孫瓚軍大将の公孫瓚 伯圭。袁紹の従姉妹で袁術軍大将の袁術 公路と、側近を務める張勲。

4人共曹操と同じく袁紹の行ないに対して怒りを覚えていた。


「本当に忌々しい事をしてくれたわね」

「ああ、解せないな」


全員が声をした方向を見ると、同じく怒り爆発一歩手前の雰囲気を醸し出す孫策と一刀が立っていた。その雰囲気に曹操すらも息を呑んだ。


「張勲、袁術ちゃんを連れて外に出てて・・・・・・流石に見せられないわ」


孫策の気配りで張勲は袁術を連れて外に出る。それを見送ると再び怒りを込めた目線で袁紹を睨みつける。


「あんたが最低の人間だってことは知ってたけど、ここまで腐り切ってたなんてね・・・・・・」

「民や兵を食い物にするだけじゃなく、人としての尊厳までも奪いやがって・・・・・・呆れてものもいえないな‼」


この2人とライルには共通する点がある。

“家族や仲間、民の為に戦う”

それ故に2人からしても袁紹の行動が許されるものではない。対して袁紹は明らかに震えているが、両腕を組んで尚も威張ろうとする。


「ふ・・・・・・ふん‼田舎者とブ男の分際でこの可憐な私に指図するおつもりですの⁉それによれしいではありませんの‼相手はゴミなのですから・・・「「黙れこの外道が‼」」ひぃ⁉」

「貴様の行動などただ無駄に死者を増やし、民に何も思わない貴様が指導者だと⁉反吐が出る‼」

「お前は彼等をゴミ呼ばわりしているが、俺から見て貴様がゴミだ‼」


2人からの凄まじい覇気を前にして袁紹は体を震わすしかできなかった。しかし丁度そこに袁紹軍の伝令が走り込んで来た。


「伝令‼虎牢関開門‼」


その言葉に袁紹が勝ち誇った表情で言い放つ。


「ふん‼そらみなさいな、敵は私の素晴らしい策でひれ伏し「報告致します‼敵が大規模攻勢に出ました‼」なっ・・・なんですってぇ⁉」


続けて駆け付けた伝令の報告を受けて先程とは打って変わって信じられないような表情を見せる。

耳を澄ますと、聞こえてくるのは袁紹軍兵士の悲鳴。更に董卓軍の怒声の中に混じった銃声と爆発音。


「こちらの兵は何をしてますの⁉、さっさとゴミを蹴散らしてしまいなさい⁉」

「だ・・・ダメです‼敵は先程の見せしめで完全に頭に来たようで、破竹の勢いで我が軍を攻撃しております‼」

「むっき〜‼こうしてはおれませんわ‼皆さん‼直ぐに向かって・・・・・・ど・・・何処に行きますの⁉」


袁紹が何処かの陣営に命じる前に、大将達は本陣を後にし始める。もちろん、一刀と孫策も同様だ。


「袁紹、今回の戦で私達は後方に下がるわ。自分の始末は自分でつけなさい」

「俺達も協力を拒む‼無理に行かせようとすれば遠慮無くお前の首を斬り落としてやる‼」


そう言い放つと2人も外に出る。外には曹操達がいたが、2人は声を掛けることなく陣営に戻って行く。彼女達から見て2人の後ろ姿は一緒の事を考えていた。


“英雄”と・・・・・・・・・。


袁紹軍による残虐な手段に対して怒りに火がついたライル達。彼等は圧倒的火力と武を用いて袁紹軍に襲い掛かる。



次回“真・恋姫無双 海兵隊の誇り,Re”


[狼達の怒り]


元凶の愚軍に狼達が襲い掛かる。

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