第198話:師匠と師匠
ポーと穏。勉強会の果てに・・・。
軍師にとって知識というものは重要。それは国が直接管理する書庫ならば尚更である。それは建業城内部にある書物庫も同様であり、一番有名な孫子、呉子、尉繚子、六韜、三略
、司馬法、李衛公問対の武経七書を始め孫臏兵法に加えて俺が記した兵法三十六計や武備志。
武久の防衛学に中佐の軍事地理学を記した本や漢の地図など多種多様の資料が厳重に保管されている。
ウルフパックにおいても兵法書は重要視しており、ポー・リーチェン曹長もまた中佐の計らいで軍師としての教育を受けることとなって日々勉学に励んでいたが・・・。
「あふぅううううん♪ポーさまぁああああ♪」
(なんでこうなった⁉︎)
勉強を見てくれている筈の陸遜こと穏に迫られていた。俺はこの状況に困惑しながらも彼女を落ち着かせる為に奮戦する。
「お・・・落ち着かないかな穏?」
「はぅあああん♪なにがですかぁ〜?」
「い・・・いやね・・・・・・相変わらず興奮してるから・・・出来れば落ち着いてくれたら「落ち着いてなんかいられません‼︎」は・・・はい?」
「素敵なご本と出会って・・・身体が熱いんですぅ〜‼︎これで落ち着いてなんかいられません〜♪」
「えっとだな・・・はは・・・・・・少し離れてくれると嬉しいんだがな・・・」
それに気をやられないように俺は必死に理性を繫ぎとめようとする。しかし残念な事に穏はその魔性を強く押し付けてくるからたまらない。
先程から彼女は椅子に腰掛けている俺の太腿に座って、耳元で語り掛けながら俺の頬を撫でてくる。
「遠くにいたら声が聞こえないですよ~・・・そ・れ・に〜・・・・・・ポー様は知りたくないんですかぁ〜?・・・・・・(れろ)」
「あひゃっ⁉︎」
なめられた⁉︎いま確かに左耳の淵を舐められた⁉︎しかも思わず変な声をだしちまったし・・・。
「ちょっ⁉︎の・・・のののののの穏⁉︎なにやってるの君は⁉︎それに知りたいってなにを⁉︎」
「な・い・の〜?・・・それにぃ・・・こ~こっ、ん。どれだけ熱いのか知りたくはありませんか~?」
「わっ⁉︎ちょ⁉︎なに人の手を自分の胸におくの⁉︎」
「知りたくないの~?」
「い・・・いや・・・・・・し・・・知りたくない訳じゃないけど・・・てっ⁉︎なに言わすの⁉︎」
「あふぅううううん♪もう・・・」
「もう?」
「もう・・・我慢出来ませぇ〜ん‼︎」
「うわっ⁉︎」
穏に引っ張られて俺はベッドに放り込まれ、その上を穏が跨る。普通に見るのもそうだが、見上げるとその巨大過ぎる豊満な胸がかなり強調されて、俺は思わず唾を飲んだ。
「ちょっ⁉︎なにすんの・・・ひゃ⁉︎」
「はぅあ・・・ポー様ぁ・・・・・・」
俺に跨ったまま穏は首筋をゆっくりと舐めてきた。頼むからやめてくれ・・・俺は首筋が弱いんだから・・・。
「ちょ・・・の・・・・・・穏・・・やめ・・・くぅっ⁉︎」
「ポー様ぁ・・・・・・んっ」
「んっ⁉︎」
酒に酔ったような表情をしながら穏は俺とキスを交わす。何処か甘く、熱が篭ったキスだ。
「んっ・・・んんっ・・・ふぁ・・・あむっ・・・」
「んっ⁉︎んはっ・・・の・・・ん・・・・・・んんっ・・・」
いつもののほほんとした彼女からは想像も出来ない積極的で大胆なディープキスだ。俺も最初は拒もうとしたが、甘い吐息に勝てるはずもなく、暫くしてから逆に俺の方から積極的に舌を絡ませていく。
「んっんん・・・ぷぁ・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・」
「はぅあ・・・ポー様ぁ・・・身体が熱いですぅ」
「・・・・・・」
「ポー様は熱くないんですかぁ?」
「・・・誰のせいで熱くなったと思ってるんだ?」
「あはっ・・・じゃあ〜・・・お・そ・ろ・い・ですね〜♪」
「はぁ・・・だけど・・・・・・君のせいだからね穏・・・」
「あんっ♪」
そういいながら俺は身体を一気に起こして逆に彼女を押し倒す。ここまできたら我慢も限界だし、何よりも我慢するつもりもない。
「・・・君のせいだよ。俺をこんなに滾らせているんだからね」
「だけど〜・・・私もポー様のせいで滾っちゃいましたぁ」
「だから君がこの滾らせを鎮めて・・・代わりに俺が君を鎮めてあげるから・・・」
「はぃいい♪」
そういいながら俺達は再び唇を重ねる・・・・・・・・・。
「すぅ・・・すぅ・・・」
「思ったよりもやっぱり軽いな」
ことを済ませた直後に疲れて眠ってしまった穏を俺は抱きかかえながら彼女の私室へと運んでいた。
「しかし・・・こんな無垢な寝顔をするのがあの陸遜だなんてな・・・」
「むにゃむにゃ・・・・・・ポー様ぁ・・・」
「ん?・・・なんだ寝言か・・・」
迷彩服をしっかりと掴みながら眠っている穏がなにか俺を寝言で呼んだようだ。耳を澄まして聞いてみると・・・・・・。
「ポー様ぁ・・・だ〜いすきですぅ・・・むにゃむにゃ・・・」
寝言で俺が好きだという眠り姫。俺は顔を赤くさせてしまうが、それ以上に心が満たされていった。
「・・・・・・俺もだよ」
そういいながら俺は眠っている彼女の唇に優しくキスする。
俺は戦争孤児だ。
だから誰よりも家族の大切さと失う悲しさを理解しているつもりだ。そんな中で中佐達という家族を手に入れた時は嬉しかった。
そして、俺にとって同様に大切な存在となった穏。一癖も二癖もある女の子だが、その無垢な性格でみんなを和ませてくれる。
俺は彼女の笑顔を守りたい。この意外と独占欲が強くて嫉妬深いが何かを心から大事に出来る優しい女の子の笑顔を・・・・・・・・・。
珍しく仕事が終わった雪蓮。逆にやることがなかったので中庭で飲もうとすると先客がいた。
次回‘‘真・恋姫無双 海兵隊の誇り,Re”
[寝顔]
優しき王、恋人に連れ添う。