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第184話:ファイアストーム 前編

オペレーション“ファイアストーム”発動。ライル率いる強襲部隊が長沙本城へと急行する。

孫静率いる反乱軍との戦いが始まって約2ヶ月、戦局は膠着状態に陥っていた。いくら豪族が集結して傭兵や山賊を掻き集めたとしても練度や数で雪蓮達に敵う筈がなく、戦況は俺達に傾いている。

しかし孫静軍は戦い方をゲリラ戦に変更したようであり、各地に出没しては隠れるというゲリラ戦術で俺達の手を焼かせている。


キャンプ・ヴェアウルフに帰還していた俺も部隊を率いて周辺に出没するゲリラ部隊を鎮圧していた時に明命が情報を齎してくれた。



孫静の居場所を遂に特定したのだ。



場所は長沙本城。前々から長沙の大守は孫静と交流があったとされ、それを裏付けかのように反乱軍が集結しているらしい。

加えて長沙に駐留していた一部が孫静軍に合流し、孫策軍に反旗を翻した。


しかしこの情報は孫静軍鎮圧のまたとない好機であり、俺達は孫呉海兵隊を中心に長沙攻略に赴いた。


<ストームからウルヴァリン>

「いいぞストーム」

<オペレーション“ファイアストーム”開始。作戦開始です>

「了解したストーム。こちらはフェーズラインリヴァイアサンに到達」

<了解です中佐。レイヴンと偵察隊による情報収集を継続します>

「了解したストーム。ウルヴァリンから全強襲チーム。Goサインだ。ファイアストーム開始」

<了解です>

<Goサイン上等‼奴等を吹っ飛ばさずに帰るのはゴメンだしな‼>

「いいか?俺達の任務はターゲットへの対処だ。民間人は既に脱出したようだ。構うことはないからな」


俺はハルバート隊を率いてスコーピオン隊のナイトホークに分乗し、威嘉湖の上空を飛行していた。俺達の任務は長沙本城に空中より強襲を仕掛け、孫静を確保もしくは殺害。

周辺にも多数の反乱軍がいるが、その点も対策している。


<アイアンマンからウルヴァリン>

「聞こえてる」

<こちらは渡河完了だ。レオンのウォーランス隊も逐一上陸している>


地上に展開しているアレックスからの報告だ。アレックスは地上戦力を指揮し、反乱軍の拠点に対して攻撃を仕掛ける予定だ。情報によると長沙本城の北東部にある茶子山にて大規模な施設がある。武器保管施設に訓練施設、更には火計に使われる魚油の保管庫があるらしい。奴等にとって生命線とも呼べる場所だ。


「こちらは長沙本城に飛行中だ。何かあれば報告してくれ」

<了解だ相棒。out>

「中佐、着陸まで残り30秒」

「3、4、5は先に着陸しろ。1と2が上空より援護する」

≪了解≫

「よし。戦闘用意だ」


そういうと俺は機内ラックよりHK417 DMRⅡを手に取り、初弾を装填するとACCUSHOT 1-4X28 30mm CQBズームスコープを覗き込む。

最初の着陸地点である本城周辺には敵が待ち構えていたが、ナイトホークの襲来により混乱しているようだ。


「ウルヴァリンからハルバート及びスコーピオン隊。攻撃を許可する」

<了解、攻撃開始します>

<Target in sight!! Take this!!>


各機のガナーと同じ様にHK417 DMRⅡを構えた隊員が視界に入った敵に対して攻撃を開始。M134DとHK417 DMRⅡから放たれる7.62mm弾は確実に敵に命中していき、俺も機体に揺らされながらも的確にヘッドショットを決める。


そして援護を受けながら3機のナイトホークからラペリングロープが降ろされて、少ししてから隊員が降下を始める。

その間に弩を構えた敵が味方を狙っていたが、すかさず照準を合わせて仕留める。


<こちらハルバート3-1‼降下完了‼>

<ハルバート4も完了‼敵と交戦中‼>

<ハルバート5より報告‼こちらも降下完了‼>


地上に視線を送ると36名の隊員が降下を完了させ、逃げる敵に銃撃を加えているのが確認できた。上空からは彼等を降下させたナイトホークがM134Dを使って援護射撃を行なっている。


「ウルヴァリンからサイクロプス。航空支援は可能か?」

<こちらサイクロプス、了解です。グレイブ3と4が急行します>

「ハルバート3、4、5を援護してやってくれ。味方はIRマーカーで確認できる」

<こちらグレイブ3、了解です中佐>

<グレイブ4了解>

「ウルヴァリンからスコーピオン2、城壁沿いに飛行し、着陸地点ブラボーに回れ」

<こちらスコーピオン2、後に続きます>


指示を下しながら俺達を乗せたスコーピオン1とスコーピオン2はM134Dで発砲しながら着陸地点へと目指す。

敵はこちらに反撃のつもりか、弓矢を放って来ているが当たる筈もなく、逆にHK417 DMRⅡにより仕留められる。


「中佐、着陸地点上空に到達。ラペリングロープは降ろしますか?」

「いや、強行着陸しろ。スコーピオン2がその間に援護してくれる」

「了解。中庭に接近。着陸します」


グラディウス2の援護を受けながらグラディウス1が高度を落としつつ、中庭に着陸した。着陸の際の振動を感じる前に俺はHK417 DMRⅡをラックに戻し、AN/PEQ-15とM952Vウェポンライト、Trijicon ACOG TA31 ECOS、ラピッドトランジションサイト、AFG2を取り付けたHK416の初弾を装填。

機体が着陸すると俺達は続々とナイトホークから降り立った。


「行け行け行け‼‼」

「12時方向に敵‼」

「排除しろ‼」


降下完了と同時に周辺にいた敵兵に銃撃を加える。俺も距離が近い敵に対してはHK416を右斜めに構えてラピッドトランジションサイトで照準を合わせて発砲。


「うらぁああ‼‼」

「ふんっ‼」

「あぐっ⁉」


果敢にも戟を構えて向かって来た奴がいたが、HK416の試験的に交換しているSTRストックで弾くと左手でHK416を保持しつつ右手でOKC-3Sを取り出し、心臓付近に突き刺した。


周辺を制圧すると俺達はチームを3つに分けて城内へと突入。手近な扉に張り付くと部下がトマホークを取り出し、ドアノブを破壊すると扉を蹴破る。

直後に俺が内部にM84を投げ込んで、室内から爆発音が鳴り響くと一気に突入。室内には閃光を浴びた敵兵が4名いたが、すかさずM45に切り替えて発砲。瞬く間に制圧した。


「右クリア‼」

「左クリア‼」

「室内制圧‼次だ‼」

「了解‼続きます‼」


室内を制圧すると俺達は次の部屋へと向かう。途中には敵が待ち構えていたが、すぐに背中に預けていたショートグレイブに切り替えて襲いかかってやった。


「ふんっ‼」

「ぎゃっ⁉」

「甘いんだよ‼」

「お前がな‼」

「ぐはっ⁉」


敵は剣で斬りかかってきたがすかさず雪でそれを受け止め、雷で敵の身体を貫く。

貫いた直後に左から敵が出現したがすぐに右手の雷を手放し、M45を抜いてヘッドショットを見舞ってやった。


「このままいくぞ‼ターゲットが逃げる前に確保する‼」

『了解‼』


そういうと雷と雪を背中に預け、HK416を構えると再び前進する。俺達が戦闘を継続している中、茶子山でも戦闘が継続していた・・・・・・。

長沙での戦いが繰り広げられている中、蜀と魏がにらみ合う定軍山でも動きがあった。先に占領された定軍山を奪取する為、希代の軍師でもある飴里は策を巡らせる。


次回“真・恋姫無双 海兵隊の誇り,Re”

[飴里]

蜀の軍師が知恵を醸し出す。

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