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第16話:サーチ&レスキュー

嵐を助ける為に出撃するライル率いるA中隊。その戦場でライルは天の御遣いと出会う。

関羽の挑発に乗せられて独断で出陣した嵐を救い出す為に俺が指揮するA中隊が出撃することになる。

出陣を表す銅鑼が鳴り響いたことで劉備義勇軍に悟られたが、そんなことにこだわっている場合ではない。

城門が開き切ったら大声で出陣を言い渡す。


「A中隊‼行くぞぉ‼」

『おぉおおおおお‼‼』


そして俺を先頭にA中隊が一気に城外に飛び出す。それに気付いた敵兵は即座に嵐との合流を阻止するかのように槍兵を前に出す。動きと手段は中々であり、これに大盾も共に配備していたら文句無しの実力だが、それはこの世界の戦術だ。俺はすかさずHK416を構えて照準を合わせる。


「射撃を許可する‼撃て‼」


射撃命令を出すと一斉に銃口から銃弾が放たれた。聞いたこともない銃声に、響き渡ると同時に仲間が倒れていく劉備軍兵士。

そのおかげで混乱が生じているようだ。


「ぐはぁっ⁉」

「なっ・・・なんなんだあいつら⁉」

「なんだあの黒い筒は・・・がはぁっ⁉」

「あぐぅ⁉」


次々と劉備軍兵士が銃弾の餌食になって倒れていく。ある程度の敵を排除したらマガジンを新しものに交換。そして乱戦に備えて神斬狼を構えて敵集団に肉薄する。


「でぁああああ‼」


敵の集団に飛び込むと敵槍兵を次々に仕留めていく。槍兵は懐に飛び込まれた状態なので反撃もままならない状態で力尽きていく。

部下達も同じ様に近接戦に持ち込み次々と敵を駆逐していった。


「こちらウルヴァリン‼レイヴンで華雄将軍の現在地を割り出せるか⁉」

<こちらレイヴンオペレーター。華雄将軍は劉備軍武将らしき敵と交戦中。位置はそこから北東に約500。しかし退路を封じられ苦戦中のようです>

「了解だ‼退路を確保しながら前進する‼連携を重視して離れるなよ‼」

『了解‼』


俺達は退路を確保する為に要所要所に10名ずつ残して周囲を警戒させる。

射撃を加えながら前進していると目の前に嫌な部隊を確認。弓兵部隊だ。しかし俺は落ち着いて部下に命令する。


「1時方向に弓兵‼誰か排除しろ‼」

「了解‼・・・・・・食らえ‼」


近くにいたスカウトスナイパーがすかさずHK417 DMRの照準を合わせて発砲。ミドルレンジでの狙撃に適したDMRはハンドガードにレイルサイドマウントを取り付けてあり、そこに搭載しているダットサイトで近距離の敵にも対応できる。


<レイヴンオペレーターからウルヴァリンへ。東側から敵の増援を確認>

「了解した‼第1分隊は着いて来い‼残りは敵を足止め‼狙撃部隊も狙い撃て‼」

『了解‼』


指示通りに第1分隊10名が俺と共に前進を開始。敵もその動きに勘付いたが味方の援護と城壁で待機していたスナイパーのSR-25Mを用いた狙撃で倒される。

俺もHK416で攻撃しながら進むとようやく嵐を見つけたが、左腕を負傷したようであり、膝を地面につけている。その嵐を討ち取るため、関羽と思われる少女が青龍偃月刀を構えていた。


「敵将華雄‼劉 玄徳が義の刃、関 雲長が討ち取った‼」


まだチェックメイトには早い。俺は姿勢を低くしながら敵兵の間を縫う様に駆け出し、振り下ろされる寸前で受け止めた。


「なっ⁉」


関羽は突然の出現で後方に飛び上がって距離を置く。


「貴様‼何者だ⁉」

「ラ・・・・・・ライル⁉なぜここに⁉」

「お前を助けにきたんだよ・・・・・・早く関に戻れ‼ここは俺が食い止める‼」

「見くびるな・・・この程度の傷など・・・・・・・・・くっ⁉」


強がりのつもりか、嵐は金剛爆斧を手にしようとするが、痛みによってすぐに地面に落とす。


「その傷では戦闘続行は不可能だ‼分かったら早く退け‼」

「くっ・・・すまない・・・・・・」

「中佐‼」


わかっている。俺はすぐに神斬狼を掲げてその攻撃を受け止めたが関羽ではない。白い上着を身につけ、両手には双剣と思われる2本の日本刀が光で反射して、見る者によればまさしく“天の御遣い”だ。


「愛紗‼無事か⁉」

「ご・・・ご主人様⁉どうしてこちらに⁉」

「嫌な予感がしたから急いで駆けつけたんだ‼それよりも・・・・・・」

「気をつけて下さいご主人様、この者・・・・・・かなりの手練れです・・・・・・」


そういうと2人はそれぞれの得物を俺に向ける。俺も神斬狼を構えて切っ先を2人に向ける・・・・・・・・・。

遂に対峙したライルと一刀。2人の実力は劉備軍の武将達が集まり出す中、ライルは嵐の為に時間を稼ぐ。


次回“真・恋姫無双 海兵隊の誇り,Re”


[作戦成功]



天の御遣い、狼と出会う。

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