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第156話:呉軍の逆襲

復讐に燃える孫呉。敵に対して容赦ない鉄槌を下す。

呉軍の怒りは予想を遥かに大きいものだった。ライルは予想以上に呉に好かれている証拠だ。合肥の各地で呉軍全将兵の怒号と魏軍の悲鳴が混ざり合っていた。


「進め‼進め進め進めぇ‼‼曹操の兵共を血祭りにあげよ‼孫呉の英雄の血を・・・ライルが流した血を‼奴等の命で償わせよ‼

殺し尽くせ‼‼腐った魂を持つ下衆共を‼その血を呉の大地に吸い込ませるのだ‼

贖え‼奴等ね体内に流れる下郎の血で我等が英雄の血を贖わせるのだ‼‼」


孫呉海兵隊の一員として一軍を率いる蓮華も江東大器で斬り伏せながら前進していく。剣術だけではなく体術も混ぜた戦運びで向かってくる敵を返り討ちにしていく。





「ライルよ・・・まだ逝くでない・・・・・・お主は呉に・・・策殿に必要な漢じゃ・・・じゃからまだ逝くではないぞ・・・」

「黄蓋様‼早く奴等を皆殺しにし、奴等の血をライル様に捧げましょう‼‼」

「我等の英雄を・・・・・・ライル様を傷付けた卑劣な奴等に死を‼‼」


祭殿も多幻双弓を左手に、右指の間全てに弓矢を挟み込み弦を弾く。


「応っ‼‼黄蓋隊に告げる‼‼一兵たりとも逃すな‼皆々殺し尽くせ‼‼

よいか⁉敵兵の耳を削げ‼鼻をもげ‼目玉をくり抜き喉を貫け‼‼

敵の亡骸を踏み躙り、呉の怒りを天に示せ‼‼

我等が英雄を傷付けた天に怒りを、悲しみを、見せつけるのだ‼‼」


弓兵部隊を率いる祭殿の部隊も一斉に弓を構え、見える魏軍の兵士を次々と仕留めていく、文字通り“矢の雨”を降らされ、敵兵の亡骸はまるでハリネズミみたいな姿へと変貌していった。




「ライル様・・・ライル様ぁ・・・・・・。

みんな・・・頑張れ・・・・・・ライル様が安心出来るように・・・私達もちゃんと呉を護れると・・・その姿を見てもらう為に・・・」


呉軍本陣にて指揮を任されていた亞莎は今も苦しんでいるライルを心配しながら前線で戦うみなを案ずる。

状況に合わせて兵の増援を向かわせ、少しでも敵兵の命を奪う軍略を駆使する。





「殺せ‼殺せ‼殺し尽くせ‼‼我等の怒りをケダモノ共に見せつけろ‼‼

ライルを・・・我等が英雄を穢した罪を、奴等の命で償わせろ‼‼

投降する者は殺せ‼‼逃げる者も殺せ‼‼その血を大地に吸い込ませ、孫呉に二度と歯向かえないように‼‼」


思春率いる孫呉水軍強襲部隊もまた、持ち前の機動力と勢いを糧にして次々と敵兵を血祭りに上げる。思春本人も鈴の音を鳴り響かせながら見える敵兵全ての首を刎ねてゆく。





「邪魔者は殺して下さい‼‼一人とて逃しては駄目です‼‼敵に・・・ライルに手を掛けた奴等にこの世の地獄味合わせてやるのです‼‼」


明命も魂切で縦横無尽に敵の内部へと駆け回り、次々と斬り伏せてゆく。もともと小柄で呉の中でも一番の素早さを誇る彼女だからこそ出来る芸当だ。




「穏、このまま私達も敵を喰らい尽くすとしよう」

「はい〜、このまま一気に魏の皆さんを殺っちゃいましょう」


冥琳と穏も今回は前線にて指揮を執りつつ冥琳は鞭“白虎九尾”、穏は多節棍“紫燕”で向かってくる敵を片っ端から仕留める。その美貌と雰囲気からは想像も出来ない強さで、彼女達の背後には討たれた敵兵の死体が散乱していた。




孫策軍のみんながそれぞれ左右の戦線で敵を片っ端から仕留めていく中、中央の孫呉海兵隊も推し進めていた。


「よくもライル様を・・・・・・容赦しないぞ曹操軍‼‼」


孫呉海兵隊の参謀も任されている千里も翡翠杖で敵の動きを封じつつ、敵に苦痛を与える戦いをする。孫呉海兵隊で知略に長けた千里の人体を利用した戦いだ。





「このクソッタレ野郎共が‼‼ライル兄ぃをよくも‼‼皆殺しにしてやらぁ‼‼」


双鉞“鬼蹂双鉞”と大弓“龍滅爪弓”を切り替えながら鬼神の異名に恥じぬ戦運びをしていく美花。獰猛、冷徹と性格が切り替わるので掴み所が分からないので敵は対処が出来ず、次々と命を散らしていく。





「其れがしは貴様等を許さん‼‼我が命に替えても貴様等を殲滅する‼‼」


優龍も地破豪斧で敵を叩き潰しながら、その豪腕で敵の頭を掴み上げるとそのまま敵の頭を握り潰す。

そして頭が潰れた敵の身体をそのまま振り回し、周囲にいた敵兵を吹き飛ばしていく。





「兄様を・・・兄様を・・・・・・よくも兄様を傷付けたな⁉その命・・・全て斬り裂いてくれる‼‼」


百合も飛翔剣“飛燕”に繋がれている糸を最大にまで伸ばし、四方八方から襲い掛かろうとしていた奴等を同時に斬り裂いてゆく。

その姿はまさに人剣一体。彼女の多種多様な攻撃を前に魏軍兵士はなす術なく散ってゆく。



「おのれ・・・・・・貴様等ぁ‼‼許さん‼許さんぞ‼‼消炭にしてくれるわぁ‼‼」

「あんさんら・・・逃しはしまへんで・・・・・・そのまま地獄の鬼はんとこ行かせたるさかい」


長年の付き合いである九惹と八枝も武器を片手に第10戦術騎兵中隊と共に敵の懐に深く潜り込んだ。

それぞれの武器で斬り裂き、軍馬で踏み潰す。命の恩人でもあるライルがあのようなこっになり、その怒りが馬達にも伝わったようで馬達も躊躇無く敵を踏み潰していく。





孫策軍、孫呉海兵隊共に死傷者を出しながらも着実に敵を始末していく。そんな中、一番先頭では・・・。




(ライル・・・・・・死なないでね・・・)

「がはっ⁉」

(約束したよね?・・・離さないって・・・ずっと一緒にいるって・・・)

「ぐわっ⁉」

(お願い・・・・・・私を一人にしないで・・・)

「ぐあっ⁉」

(私・・・あなたが好き・・・だけど・・・・・・今は・・・)

「ぐっ⁉」


雪蓮殿の周りには味方はいない。辺りには彼女に斬り伏せられた敵の無惨な亡骸。そして身体中にこびり付いた敵兵の返り血は足下にも流れ、歩く度に血で出来た足跡がくっきりと残る。


その姿は普段の無邪気な彼女からは想像も出来ない。全身に浴びた返り血に加えて、敵兵の血を吸った南海覇王、そしてなによりも冷酷、非情を体現させたような“眼”。


彼女は南海覇王の鋒をゆっくりと恐怖で震えている敵に向ける。その姿は・・・・・・。


「貴様等の命‼全て刈り尽くしてやるぞ‼‼」



鬼や鬼神も逃げ出す“血に飢えた虎”であった・・・・・・・・・。

孫呉の将兵が戦場で敵を始末していく中、アレックス達ウルフパックも敵中枢に殴り込みを掛けていた。敵に対して容赦無く降り注ぐ銃弾に砲弾、アレックスも怨敵の曹操を殺すべく前進する。


次回“真・恋姫無双 海兵隊の誇り,Re”

[無慈悲の死神]

死神が敵の命を刈り尽くす。

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