四話「魔法」
この作品には〔過激な表現〕が含まれます。
苦手な方はご注意ください。
「あちゃぁ…、やっちゃったね。」
膝に血が滲んでいる
「大したことは無い、時間が経てば治る。」
「いやいや、ダメだよ!悪くなっちゃう…。
そうだ、少し歩ける?」
手を引かれ森へ入っていく
歩みを進めていると見覚えのある場所についた
「ここ…。」
私が目覚めた場所
「知ってるの?ここは精霊や妖精と会話をする為の神霊所。ちょっとまっててね。」
メアリーは祈りと詠唱を始めた
ふふ…
?
詠唱を進める程に微かに声が聞こえてくる
そうか、妖精に呼びかけているのか。だがそう簡単に出来ることでは無い
しかもこのまだ霊魂が安定しない幼い頃から会話ができる者は昔でもなかなか居なかった
「妖精と会話ができるのか?何故だ?」
「ちょっと邪魔しないでっ、集中切れちゃう!」
「あっ、ごめん…。」
妖精が次々に集まってくる
妖精ははっきりとした形を持たない為、光る玉のように宙を舞っている
「よし…、ヒール!なんちゃって。」
顔をくしゃっとして笑を浮かべながら、膝に治癒魔法をかけてくれた
「魔法…、ありがとう。魔法使えるんだな。」
目覚めてはや8年
エルディア以外の魔法を初めて見た
「うん!昔から私達は妖精と協力しながら生き延びてきたの。ちゃんとお願いすれば助けてくれるの。」
「でも、妖精は悪戯好きだろ?扱いは大変じゃ無いのか。それに、精霊と契約すればいいんじゃないのか。そうすればいちいち聖詠する必要ないだろ。」
「まぁ、妖精の中には大変な子も居るけど、優しい子達ばっかりだよ。あと、ここの住民は昔から精霊と契約はしないの。契約はある意味縛りでもあるからね。」
そうやって色々質問しては話してもらっているとエルディアが迎えにやって来た
「ここに居たのか。ん?妖精を呼んだのか?」
「はいっ、アンジュちゃんが怪我をしてしまって、妖精さんに手伝ってもらって治したです。」
「ほう、ありがとうなメアリー。」
エルディアがメアリーの頭の強く撫でる
「えへへ、上手く使えてますか?」
「あぁ、流れも乱れてない。傷もしっかり治ってる。上手く使えてたんだな。」
「ありがとうございますっ!これからも頑張りますね。」
魔法か、、生前の私は剣一つで戦っていた為、関わりが薄い
「聖詠か…、アンジュもある程度したら練習をしないとな。いつかは精霊とも契約を結ぶんだし。」
「いいのか、契約を結んでも。」
「大丈夫だよ!私たちは秩序を守るために結んでいないだけで悪いことではないよ。」
「だ、そうだ。魔法使いになりたいのなら精霊と契約は結んでいた方がいい。近いうちに練習しよう。」
使えるようになりたい
私は将来魔法使いになり、あの国へ帰るのだ
故郷へ、いつかの私を見つける旅に出るのだ
置いていってしまった、国や妻や娘達
「ああ、ならないといけない。私にはしないといけない事がある。」
次回もお楽しみください。