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極東の魔女  作者: 流星うらら
森の守り人
3/4

三話「友達」

この作品には〔過激な表現〕が含まれます。

苦手な方はご注意ください。


《892年 覚醒から8年 フェリィーク村にて》


「よっ、じぃちゃん。魚持ってきたよ。」

「今日もありがとね、助かるよ。」

「いいんだよ、恩を返してるだけさ。」

「……おや?その横のお嬢さんは誰だい?」

「ん、アンジュだ。私の弟子だ。」


エルディアは私の頭を強く撫でた


「うっ…。」


エルディアを睨みつけ、手を払った


「はっ、無愛想な奴だろー。」

「まだ子供だからかの。」

「「はははははは。」」


2人とも訳の分からない話で笑っている

とても愉快で楽しそうで

……エルディアは何をしているのか

辺りを見渡す


「…?」


女…まだ子供か

風に靡かせる癖毛の髪に、長い耳。エルフか

目元からだろうか

どこからか妖気のようなものを漂わせる女


「どうしたアンジュ。」


アンジュは眉を寄せる


「なんでもありません。」

「そうかい、そうかい。」


あれは…


「アンジュ行くぞ。

今日はじぃちゃんと話すために来た訳じゃないんだ。」

「アンジュちゃん、

いつでも村には遊びに来ていいからね。」


アンジュは一礼してその場を後にした



「どうもー、村長さん。挨拶に来ましたよ。」

「あ、エルディアさん!お久しぶりです。」

「よぉ、メアリー。変わるもんだなぁ。」


村の中で1番大きい家に入るとすぐに少女が

エルディアに駆け寄って話しかけ、

私は家の外から中を探るように睨んでいる


「何やってんだ?早く来いよ。」

「今行きます。」


「どうも、アンジュちゃんだよね?私は村長の一人娘!

メアリー・ルスリフ。メアリーって呼んでね。」


さっきの…

メアリー…見れば見るほど吸い込まれるような、

体に纏わり付くような妖気を漂わせて、

万遍の笑みを向けてくる


「とりあえず、座りなさいね。」

「ありがとうございます。」


エルディアが敬語で喋っている…それ程の人なのか?


「アンジュも、突っ立ってないで座りな。」

「どうもアンジュ君。

わしはルード・ルスリフ。ここの村長をしている。」

「私の命の恩人だ。」


エルディアが敬語の理由はこれか


「どうも、私はアンジュ・ノワール。

エルデe…エルディア先生の弟子です。」

「うんうん…聞いておるよ。

今日も魚を届けてくれたのじゃろ。」

「あぁ、あのじぃさんも変わりないっすね。」


エルディアとルードは会える機会が少ないせいか

思い出語りを続けている

そんな2人に呆れていると後ろから甘く濃い蜜のような匂いが迫ってくる


「アンジュちゃん、お話しない?」

「っ…。」


急いで後ろへ顔をやるとそこに居たのはメアリーだった

探るのような目をメアリーへ向ける


「…ん?」


鈍感なのか、はたまたその先を見てるのか…馬鹿なのか


「あっ、ごめん!ここまで来るので疲れt…。」

「なに?話って。」

「あ、ええと…おじいちゃんと先生話し込んでるみたいだし、退屈だなーって…あはは、、」


馬鹿か


「外で…話そう。」



「で?」

「あっ、いやー…うぅ。」


メアリーは目の前にかがむ

何してんだ


「こうゆう時って…話題浮かばないよねー。はは。」


メアリーは伸びた耳を赤くし、上目遣いで見つめる


「話すことがないのなら、私戻るんだけど。」

「あっ、この村を案内するよ!

アンジュちゃんも来ること多くなると思うし、村について少しは知っておいた方が良いでしょ?」

「たしかに。じゃお願いしようかな。」

「うん!まずはね、まずはね。」


村を見て回っている間に私のことを知ってる人が居るといいんだが…


「??アンジュちゃーん!早くおいでー!」


メアリーの方へ小走りで向かう


「あっ…。」


ズコーーーーーー


「あ、アンジュちゃあぁーーーん!」




次回もお楽しみください。

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