常夜急行
消えたなんて夢
目を閉じ、信じた
閉じていて尚、歩いてみせた。
電車に乗った。
誰一人いない。
無人の電車
見上げりゃそこの
掲示板
隣の地図の三つの光
次は夕日・・・夕日町
『夕日』『月無』と『明方』は
隙間の空いた、三つの地名
全ては行方を
示してくれる
儚く淡い。光は期待。
外暗く
光は遠慮
紙は二周、止まるは
『夕日』
それから三周、止まった
『月無』
針も止まった。
分かって消えた。
何処に着いても、
何処に戻れど、
結局一人。
辿り着くこと
出来なくなった。