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余計なお世話と余計な過保護

お久しぶりです

本当に色々忙しくて書けませんでした

日が空いてしまってすみません

 はぁ、本当に疲れた…………あの店の人達みんな最後に俺達を見てニヤニヤしながら


「ありがとうございました〜」


 って言ってきたし………はぁ


「時間は………うん、ちょうどいいかな?」


「あれ?なにをしに出かけたんだっけ?」


 やベぇ、あの喫茶店が衝撃的過ぎて全部すっぽ抜けちまった


「もう……………なるくんの髪切りに来たんでしょ?切る本人が忘れちゃダメじゃない」


「あ、そうだった」


「まったく、なるくんったら」


「いやぁ……」


 あの喫茶店の事は一生忘れられないだろうなぁ


「…………………メイド服だったもんね?」


 ギクゥ!


「な、なんの事?」


 本当はメイド服が大好きな事がバレたか?!


「あ、なるくんがメイド服好きなのは前から知ってたよ?あとついでにストッキングをはいた足が好きな事も」


 ………………………………………………………………………………………………………………………………………………ホワッツ?


「なるくんの事で分からないことなんて無いって前も言ったでしょ?なるくんの机の鍵付きの一番下の引き出しの二重底の下の…………」


「は?!ちょ、なんで?!」


 あそこにはちゃんと鍵をかけておいたはず!しかも結構ちゃんとしたのを買ったはずなのに………!


「そんなものピッキン…………コホン、愛の力でどうにでもなるんだよ」


 こいつ今ピッキングって言いかけたぞ!


「ち、ちなみにその、本は………?」


「あ、ちゃんと置いておいたよ」


「ほっ……」


「今朝、ゴミ収集所にね」


「ぬぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


 俺の!俺の金をかけてバレないようにずっと隠してた秘蔵のお宝(エロ本)がぁぁぁぁ!しかも今日燃えるゴミの日だ…………終わった……………………………

 ……………………………ふ、ふはははははははは!!!

 まだだ!まだ希望はある!スマホという文明の利器の中にはまだ見ぬお宝が………!


「あ、ちなみになるくんのスマホにはフィルタリングをかけてあるから」


 は?!


「いつかけた?!」


「え?お義母さんがなるくんの携帯を契約した日に私が頼んでかけてもらったの」


「ちくしょう!」


 だからそういうサイトにアクセスしようとするとエラーが起きてたのか!何回やっても見れないから仕方なく本を買ったっていうのに……!

 そしてまたイントネーションおかしかったし!


「そういう本を買ってた事は凄く、ものすごく悲しくて嫉妬したけど、我慢させてた私も悪いから見逃してたの………………だけど、もうそろそろいいかなって思って」


 あれ?とてつもなく嫌な予感………


「今日の夜は忘れられない夜になりそうだね♡」


 あ、喰われる


「待て待て待て待て!そういうのはまだ早いって何度も言って………」


「まだ早い?違うよ、遅すぎるよ?」


 え?


「私はずっとずっと待ってたの、いつになったらなるくんは手を出してくれるのかな、って」


「いやいや、手を出すって………」


 言い方悪すぎないか?


「でも、もういいかなって思って。ていうか、私が我慢できない」


「いやお前が我慢できないんかい!」


 そんな事聞きたくなかったわ!


「だから今日、デートに誘ってなるくんと一緒に楽しんで、盛り上がってそのままの勢いで既成事実を作ろうと思って……………」


「怖いわ!怖すぎるわ!」


「あ、安心して?なるくんのお義父さんとお義母さんと私の親にも、今日女になるので頼みます!って言っといたから」


 なんつう事をしでかしてくれとんのじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!


 ピロン


「あ、噂をすれば」


『未来の夫婦へ

 お父さんと私は今猛烈に感動しています、とうとうあのヘタレの我が息子が手を出す気になった、と。

 まあ、千愛がものすごく怒り狂っていたけどそれはこっちでなんとかしておくわ!だから大丈夫!ドンと一発決めてきなさい!

  早く孫がみたい両親より


 追伸 避妊はしっかりしなさいよ?』


「あんのクソ親共がぁぁぁぁぁぁ!!!」


 何認めてくれちゃってんの?!俺あんたらが海外に出張に行く前に、高校卒業するまでには告白する、って言ったよな?!それが告白どころか全部すっ飛ばして結婚ルートまっしぐらじゃねぇか!


「あはは、何言ってるんだろうね?」


「だ、だよな!お前もそう思って………」


「避妊なんかするわけないじゃん!このまま既成事実作る気まんまんなのに」


 こいつもだめだったぁぁぁぁぁぁ!!!


 ピロン


「あ、お母さんからだ」


「な、なんて書いてあった?!」


 紅華のお母さんはウチのとち狂った両親と違って常識人だ………!娘の凶行を止めてくれるかもしれない!


『しっかり仕込まれて来なさい!』


「なんでじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


 常識どこに置いてきたんだぁぁぁぁぁぁ!!!!


 プルルルル


「あれ?今度はお父さんから電話かかってきた」


「はぁ、はぁ………………で、出てあげたら?」


「ええー、面倒くさそうだから無視しようと思ってたのに」


「だ、ダメだ!お父さんが可哀想だよ!出てあげて!」


 紅華のお父さんは紅華の事を死ぬ程大事にしている!だからたとえ俺であっても手を出すとなれば怒ってくれるはず………!


「もしもし?」


『もしもし?紅華かい?そこに鳴飛翔くんいるだろう?ちょっと変わってくれないかな?』


「え?いいけど、なんで?」


『ちょっとした男同士の話し合いだよ、話し合い』


「……………………………………………………分かった、はい」


「あ、もしもし、お電話変わりまし……………………」


『ぶっ殺すぞクソガキてめぇ!なに俺の天使に手ぇ出そうとしとんじゃボケェ!車に紐で括りつけて引きずってそのまま日本海に車ごと沈めんぞゴルァ!』


 お、おおぅ……………これまでに類を見ないほどブチ切れてますね……………


「だ、大丈夫です!まだ絶対に手は出しません!」


『まだだと?!それじゃあいつかは手を出すって事か?!あぁ?!』


 あ、やべ!失言した!


『おめぇ………死にてぇようだな?』


「い、いえ!絶対に手は出しません!何があろうと絶対に手は出しません!」


『ああ?!うちの天使が可愛くないって言ってんのかゴルァ!殺すぞテメェ!』


「え、えぇ………」


 め、めんどくせぇ…………


「なるくん、携帯返して」


「え?お、おう」


 こ、紅華?もしかして……………ブチ切れてない?


「お父さん」


『あ!紅華かい?!いやね、お父さんは嬉しいよ。まさか反抗期の娘が電話にでてくれるなんて………』


「さっきの会話、全部聞こえてたよ」


 ガタガタガタァン!


 だ、大丈夫か?携帯の向こうからものすごい音が聞こえたけど…………


「ねぇ?どういう事?なるくんを脅すとかなにしてんの?それに殺すとか………………………お父さんこそ、死にたいの?」


『い、いや!紅華!これには深い訳が…………』


「もういいよ、そもそもさっきの会話はお父さんが余計な事を言った時のために録音モードにしてあるし…………」


『はい?!』


「さっきの会話の録音データ、お母さんに送っておくね?」


『まっ、待ってくれ!そんな事をしたら俺がお母さんに殺される………!クソガ………ゴミや………鳴飛翔くん大好きなお母さんにこんな事言ったって知られたら…………!』


「知らない、ていうかまた悪口言おうとしたね?死ねば?じゃあね」


『え?!ちょ………まっ………』


 ブツッ


「…………………………さて、なるくん!さすがにこの時間なら美容院空いてるだろうし、行こっか!」


「お、おう…………」


 紅華のお父さん……………どうか無事で……………
































過保護な父親って、絶対娘には嫌われるんですよね………

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