初デート
毎日投稿を目指していたんですが……すいません、やっぱりキツかったです。でも、一週間に必ず二回は更新するのでよろしくお願いします
「んで、最初は美容院に行くって言ってたけどこの時間からやってるのか?まだ朝の七時だぞ?」
六時半に着いたけど紅華が絡まれてるのを助けてたらもう七時になってたしなぁ……というか
「紅華」
「まだやってないと思うけど………ってどうしたの?」
「お前、何時からあそこにいた?」
猛烈に嫌な予感がするが、ここは聞かねばなるまい!
「んーとね、四時!」
………………………………………………はい?
「え、今、四時って言った?」
「うん!なるくんと初めてのデートだと思ったらいてもたってもいられなくなっちゃって!昨日十時には寝たんだけど朝起きたのが3時だったの!だから早く時間にならないかな〜って待ってたんだけど万が一なにかあって遅れたらいやだから早めに出てきたの!」
そういや、中学の時はずっと紅華は引きこもってたし、俺はその紅華を部屋から連れ出すために毎日一方的に話しかけてただけだし、紅華が出てきてからも、勉強漬けでデートなんかした事無いしな……………………いやそれにしても
「え、あそこでずっと待ってたの?」
「うん!」
「四時から?」
「うん!」
「三時間も?」
「うん!楽しみで楽しみでしかたなくて!」
おぉう………本人に自覚があるのかないのか分からんが………………ヤバいな
「紅華」
「なあに?なるくん」
「次デートする時はせめて集合時間の三十分前に来るようにしようか……」
「!分かった。そうするね?」
よし…………これで大丈夫だろう
「次だって………えへへ♪次もデートしてくれるんだ」
「ん?紅華?どうした?」
「なんでもないよ、なるくん、えへへ♪」
なんでもないならいいんだが、ものすごい上機嫌だな…………ってそうだ!
「紅華!次デートする時は俺が迎えに………」
「ダメ!」
え?
「なんでだ?その方がいちいち集合しなくても家から直接行けるしよくないか?」
「はぁ〜〜〜〜〜〜」
めちゃめちゃ長い溜息を吐かれた…………酷い!
「なるくんは乙女心が分かってないなぁ…………まぁ私以外の乙女心なんて理解して欲しくもないけど」
乙女心ってたって…………そんなもん分かんねぇよ…
「もう……ほら、とりあえず行こ?」
「ん、そうだな」
スッ
「あっ………えへへ♪」
ギュッ
▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂
「んで、やっぱり美容院はやってなかったか」
「そうかぁ、そりゃそうだよねぇ」
だってまだ七時半だし、こんなに早い時間からやってる美容院は中々無いだろう
「どうする?どこかで時間潰すか?」
「そうだね……あ、あそこ良さそうじゃない?」
「ん?」
あれは、喫茶店か?
「向かい側にあるあの店か?」
「うん!ほら、扉の前に、開店、って札がかけられてるじゃない?」
そうなのか?俺はよく見えないんだが……
「よし!そうと決まればレッツゴーだよ!」
「あ、おい!」
全く……昔っから、これ!と決まったらそれに向かって突っ走るのは変わってないな……まぁ、そこが可愛いんだが
「ったく、世話のやける……」
「なるくーん!こっちこっち!」
「はいはい」
「見て見て!この店、喫茶店なのにラーメンも提供してるんだって!」
はい?!
「マジで?!」
「うん、見てみて、この窓のところにあるメニュー表」
どれどれ…………ってほんとだ……
「ラーメン、マジでやってるよ……しかも坦々麺にちゃんぽんまで……」
なんだ?ここ、ラーメン屋じゃないよな?
「でも………その他のメニューは喫茶店っぽいしな……」
コーヒーの名前とか書いてあるし、パフェとかあるし……
「ほんと、不思議な店だなぁ」
「ねぇねぇなるくん!入ってみようよ!」
「ええ?」
………………まぁ、面白そうだし入ってみるか
「そうだな、入ってみるか」
「やったー!そうと決まれば早く入ろ!」
はいはい、せっかちさんなんだから
カランカラン
さて、どんな店なのやら…………
「……………………………………………は?」
「……………………………………………へ?」
そこには、メイド服を着た店員さんと、タンクトップの上にエプロンをした、ガチムチのおっさんと、バーのマスターが着てるような服を着たお姉さんが
「ちょっと!そのメイド服はこの喫茶店の雰囲気に合わないからやめなさいって言ったよね!それに!店長もいい加減タンクトップの上からエプロンするのやめてください!場合によって裸に見えますよ、それ!」
「いや紫里さんこそ!そのバーのマスターが着てそうな服着てくるのやめたらどうですか?!それこそこの店の雰囲気に合ってないじゃないですか!」
「いや、二人ともどっちも合ってないからね?」
「「アンタ(店長)が言うな!(言わないで下さい!)」」
言い争っていた……………………………………なんだこのカオス