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鳴飛翔と紅華の心の内側

半分より下は紅華サイドです

「それにしても、今日の紅華はいつもと雰囲気違うな、服のせいか?」


「そうじゃない?私そもそも家から出ないし、外で着てる服って言ったら基本学校の制服だけだしね、なるくんもそうでしょ?」


「まぁ、そうなんだが……」


 いや、それにしても違いすぎるだろ!普段の紅華はこう、犬みたいな人懐っこい感じだったけど、今日の紅華は…………


「女神……いや、妖精か?」


 なんか幻想的な雰囲気があって、可愛いと言うよりは……


「美しい……な」


「えっ?!」


「えっ?!」


 あ、やべ!口に出てたか?!


「そっ、そんな……美しくて可愛くて今すぐお嫁さんにしたいだなんて♡」


「いやそこまでは言ってねぇけどな?!」


 あ、よかった。いつもの紅華だ


「むっ、今いつもの紅華でよかったって思ったでしょ」


「え?!また思考読まれた?!」


「むしろ読まない時の方が無いよ……ねぇ、なんでよかったって思ったの?」


 読まない時の方が無いってどういう事だよ……いや、それにしても…………なんで目のハイライトが消えてるんですかねぇ?!え、なに?!俺そんなマズイ事思った?!


「充分マズイよ?せっかくなるくんの為に昨日のうちに八時間かけて私服のコーデ考えたのに、いつもの方がよかったって思われて私は悲しいんだよ?」


 八時間?!どんだけ時間かけたんだよ!でも確かにそんなに時間かけて選んだ服に対していつもの方がよかったって思うのは失礼だったよな……


「ごめん……紅華」


「ううん、私が欲しいのは謝罪じゃなくて理由、ねぇ、どうして?」


 えぇ…………


「い、言わなきゃダメ?」


「ダメ」


 うがぁぁぁ!マジかよぉ!


「……………ホントに、ダメ?」


「うぐっ!…………可愛く言ってもダメ!ちゃんと理由を話して!」


 別に可愛く言ったつもりは無いんだが………そっかぁ…………言わなきゃダメかぁ…………


「わ、笑わない?」


「早く!」


「えぇ………」


 そこは、笑わないよ!って言って欲しかったんだが………


「…………………………あのな?」


「うん」


「なんか………紅華は普段からなにもしなくても可愛いけど」


「う、うん……」


「今みたいに………こう………可愛い服を着たら、紅華はもっと可愛くなるだろ?」


「…………………ありがと」


「お、おう…………でな?その…………端的に言うとだな………紅華が可愛すぎてなんか遠くに行っちまう気がして………俺が置いていかれる気がしてさ……寂しいって言うか……俺の隣にいて欲しいって言うか……これじゃあ紅華に可愛い格好をするなって言ってるようなもんだよな、ごめん、俺のエゴに付き合わせて」


「……………………………もうダメ、我慢出来ない」


「え?」


 ギューッ!


「こ、紅華?!」


「可愛い!可愛い過ぎるよなるくん!」


「え?!は?!なんで?!」


「だって!要は自分が釣り合ってなくて先に行かれる気がして寂しいって事でしょ?」


「お、おう……」


「つまり!なるくんは可愛いって事!」


「だからなんで?!」


 意味がわかんねぇ!


「大丈夫だよなるくん、私はずっとなるくんの隣にいるから」


 あ………


「私がなるくんより先に行くなんてありえないよ。私が歩きたいのはなるくんの前じゃなくて隣なんだから」


 そっか……


「ありがとうな、紅華」


「うん!でも、なるくん?」


「ん?」


「いつになったら告白してくれるのかな?」


「ブッ!ゲホッゲホッ」


「私はずーっと待ってるんだけどなぁ」


「あー、えーと………」


「うん?なにかな?」


 そんなニコニコ笑顔で聞くなよ………言いづらいじゃんか……


「俺が自分に自信を持てるまで、待っててくれないか?」


「うん、分かった」


「そうだよな……ダメだよ……………………………え?」


「え?いいよ?」


「え?いいのか?」


「うん!だって、自分に自信が持てるようになったら私に告白してくれるんでしょ?」


「う、うん」


「つまり、なるくんの隣はもう私が予約済みって事じゃん!」


「あ…………」


 そうか、この子は…………本当に俺の隣にずっといたいって、そう思ってくれてるんだな………


「ありがとう、紅華。本当にお前が幼なじみでよかったよ」


「えへへ!近々そこに恋人っていう肩書きも加わるけどね!」


「そうだな」


 この子は本当に、優しくて明るい、太陽みたいな子だな










 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲






 紅華side


 本当だったら、厶ードも何も気にしなくていいからあの場で告白して欲しかった。でも……


『なるくんは………どうしてあそこまで自分に自信が無いんだろう?』


 彼が私に告白してくれない理由、自分に自信が無いから、これが、よく分からない


『やっぱり………私が()()()()()()()中学の時になにかあったと考えるのが妥当だよね………』


 それに、粕川くんが言ってた。なるくんが


『私となるくんが釣り合っていない』


 って思ってるって。なんでこんな事思うんだろう………釣り合うとか釣り合わないとかそんなの関係ないのに………


『ほんと、中学の時になにがあったんだろう……』


 それを、私は知らなければならない


 でもなぁ……あの時粕川くんに聞いたら


『この話はダメだ、鳴飛翔が佐々木さんに話すまで、この話に関しては絶対に言うなって言われてるんだ』


 って言ってたしなぁ……なるくん、私になにを隠してるの?もう私はなるくんになにもかもさらけ出したから、なるくんにも私になにもかもさらけ出して欲しいんだけどなぁ……


『はぁ………ホント、思うように行かないなぁ』


 本当だったら、なるくんと私はとっくに付き合っていて、何回もデートして、そして夜は………


『なるくん………きてぇ』


『紅華………紅華!』


『ああっ、なるくぅん……』


 ってなってるはずだったのに………!


『クソっ、どこのどいつだ……!私のなるくんに劣等感を与えたクソ野郎は……!』


 おかげで私は隣にいるのにずっとお預け食らってる気分だぞ!


『今日のデートだって、なるくんの劣等感を少しでも無くせたらいいなぁ、って思って計画したものだし……』


 とにかく!今日のデートでカッコよくなって貰って、少しでもなるくんに自信を取り戻して欲しい!でも………


『なるくんがカッコよくなったら……当然、ちょっかいを出してくる羽虫も増えるよなぁ、それが唯一すごく嫌な事なんだよなぁ』


 あの牛乳生徒会長だって絶対に今まで以上にアピールしてくるだろうし……それに……


『なるくん、女子に密かに人気だからなぁ』


 そうなのだ、なるくんは普段は前髪が長くて目が隠れているが、前に


『私が勉強教えるのに前髪が邪魔で見えづらいだろうからって言って、前髪あげさせたのが間違いだったんだろうなぁ』


 まぁ、私のなるくんを見せびらかしてやろう!って思った私のせいなんだけどね……

 もし叶うなら過去に戻って昔の私に言ってやりたい


『ダメよ紅華!それは悪手よ!』


 ってね、まぁそんな事は出来ないから諦めてるけど

 なるくんは目を出すと本当にカッコイイ、隠れててもカッコイイけどそこに目が入ると、目、鼻、口のバランスが黄金比で整っている。それに加えて


『ぱっちり二重のつり目が、本当にカッコイイ……』


 角度によっては目付きが悪いように見えるけど、そんなところも含めて全部が愛おしい


『ああ、早くなるくんと結婚したいなぁ……』


 そのためにも!まずなるくんには自信を取り戻して貰わねば!


『ふふっ?覚悟してよ?なるくん』












うーん……イチャイチャ成分が足りない……

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