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争いの火種

もう少ししたらいっぱい書けるのでそれまでお待ちを!

「今何時だ?そろそろ美容院空いたと思うんだが………」


 そういや美容院行くこと忘れてたな…………いろいろあったし


「えーとね、あ!ちょうど九時だね!もう空いてると思うよ!」


「九時……………」


 もうそんなに時間経ってたのか


「よし、じゃあ行くか」


「うん!」


 髪切るの久しぶりだからなぁ、どんな髪型にしたらいいんだろう…………











 ▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂










 寝てる間に終わってた

 いや、言い訳をさせてくれ

 髪切る前に頭を洗われてたんだが、それが気持ちよくていつの間にか寝てたんだ!そして、起きた時にはもう終わってた


「…………………………………………今すぐ結婚しよう?」


「はい?!」


 急にどうした?!


「やばいやばいやばいこれは想像以上にカッコよくてやばい今すぐ結婚したいすぐにでも同棲して婚姻届書いて役所に出してそのまま家に帰ってベッドで………………………ぶはっ」


 紅華?!


「ど、どうした?!」


 ものすごい勢いで鼻血出てたけど?!


「………なるくんとの………初夜を想像してたら………鼻血が…………」


「は?!」


 何想像してくれてんの?!


「だってカッコよすぎるんだもん!」


「そうかぁ?」


 髪が短くなっただけで、特段他に変わったところはないと思うんだが………


「これは、自分の顔面偏差値を見誤っているようね………」


 あ、ちょっと髭生えてる、剃らないと


「なるくん!」


「うおっ!な、なんだ?」


「服買いに行くよ!」


「え?服?」


 別に服に困ってるわけじゃないんだけど………


「違うよ!なるくんにベストな服を買いに行くよ!」


「ええ?服をカッコよくしても俺自体がカッコよくないからなぁ…………」


「はあ?!なるくんがカッコよくないわけないでしょ?!なるくんに比べたらこの世の人間全員微生物と同価値だよ!」


 そ、そこまで言う?


「当たり前だよ!いくらなるくんでも自分をバカにするのは私が許さないよ!」


「よく分かんねぇ!」


 もうこれ考えない方が楽かもしんない


「そうと決まれば服屋さん行くよ!確か、ちょうど近くにショッピングモールがあったはず………」


 でも、俺のためにここまでしてくれんのは……


「嬉しいなぁ」


「あ、あった!行こう!」


「おう」


 今日はとことん紅華に付き合うか!









 ▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂









 と、思っていた時期が俺にもありました


「次はあそこ行くよ!」


「お、おう……………」


 みんな、覚えておけ、女の子の買い物はクソほど長い、長いぞ…………!


「あ!これもなるくんに似合うかも!」


 疲れた……………でも、


「これなるくんが着たら絶対カッコいい気がする!」


「楽しそうだなぁ」


 こんなに楽しそうなんだから、水を差すのは野暮ってもんだよな


「なるくん!これ試着してみて!」


「あれ?鳴飛翔くん?」


 ん?この声は…………


「あ、会長」


「は?」


「奇遇ね、こんな所で会うなんて…………………ちょっと待って?カッコよすぎない?」


「会長こそ、ここでなにを?」


「あ、うん、えーと………………………服屋にいるのに、服を買いに来る以外に何かあるのかい?」


「そう言われると…………」


「まぁいいわ、鳴飛翔くんも服を買いに?」


「はい、紅華に選んでもらってるんです」


「………………………………………へぇ、デートかい?」


「そうですけど?なのでとっととどっか言って貰えますか?先輩」


「私もここに服を買いに来たのだけれど?貴方に命令される筋合いはないわ」


「じゃあ私達が店を出るからいいですよ、行こ?なるくん」


「お、おう」


 なんでこんなに二人はバチバチしてるんだ?


「いや、鳴飛翔くんには残ってもらうわ、貴方はいらないから行ってていいわよ」


「え?!」


 俺残んの?!


「あ"?あんた、喧嘩売ってんの?私からなるくんを引き離せると思ってるわけ?」


「別に二人は付き合ってるわけでは無いのでしょう?なんで彼の行動を貴方が決めるのかしら?」


「ぐっ………………………今は!今は付き合ってませんけど、これから夫婦になるのは絶対なんです!」


「未来に絶対なんてあるわけないでしょう?」


「っ………………!私となるくんが離れ離れになるって言いたいわけ?!」


「さあ?それは知らないわ、けど………………ここまで束縛が激しいと、鳴飛翔くんの方から離れて行っちゃうかもしれないけどね?」


「会長」


 それはダメだ、それは俺が許さない


「これ以上、紅華を刺激しないでください、そして、俺が紅華から離れる事はありえません」


「なるくん……………!」


「それは、彼女がトラウマを克服できるまででしょう?」


「?!?!?!」


 なんでその事を?!


「私は生徒会長よ?生徒一人一人の基本プロフィールは一通り覚えているわ、特に、貴方達のような過去になにかしらの傷がある人についてはよく覚えているわ」


「……………………………………マジで?」


「マジよ」


 …………………………厄介だな


「大方、彼女がトラウマを克服するまで傍にいるつもりなのでしょう?」


「そ、そうですけど……………」


「でも、彼女がトラウマを克服したあとは?鳴飛翔くんはどうするつもりなの?」


「え?」


 紅華が………………トラウマを克服した後?


「…………………………………………」


「なにも考えていないのでしょう?だったら未来なんて分からないわ」


「いや、そういう訳じゃ……………」


「……………………………なるくんが、私から離れる?」


「紅華?」


 なんだが様子が……………


「なるくんが、私の前からいなくなる……………?」


「そうなる未来もありえるわ」


「そんな事!あるわけない!なるくんが私から離れていくなんてありえない!」


「それは鳴飛翔くん次第よ」


「なるくん!私から離れないよね?!ね?!」


「大丈夫、そんな事ありえないから」


「でも、さっきも言ったでしょう?未来に絶対なんて無い、って」


「会長、もうやめてください」


「………………………そうね、これ以上言って嫌われるのもいやだし」


「それじゃあ、失礼します」


 この時、俺はちゃんと彼女達の表情を見るべきだったのだろう


「……………………………………………なるくん」


 紅華の、泥水のように濁った目と、


「…………………………………絶対に、逃がさない」


 会長の、獲物を見るような目を













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― 新着の感想 ―
[一言] 会長の性格の悪さが滲み出ている(好感度−10) タイトルに返り咲くってあるからやっぱり一度負けるのかなって思ったけど違う感じかな。
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