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志ノ言ノ葉  作者: 春薇-harura-
2/7

普通ってなに?

壊れたのは誰のせい?

私の人生って、結局なんだったんだろう。


普通に家族がいて、普通に友達がいて、普通に学校に行って、普通に仕事ができて、普通に恋愛ができて…


【普通】それが1番。




普通、ってなんだろう。


普通、当たり前、世間一般、常識…



ああああ!!汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い!!!そんなの分かってるんだよ!!


結局、お前らはなにが言いたいの?全然わかんねぇよ。



普通ってなんだよ!人にできることができるのが普通なの?


当たり前ってなんだよ!これができて?あれができて?過半数ができてたら当たり前なの?


世間一般ってなんだよ!一般社会に共通してるから?世間ってどこだよ


常識ってなんだよ!持つべき意見や判断ができればいいの?



汚いんだよ!お前らにだってできないことはあるだろ!


なのにそれを押し付けてくるんじゃねぇ!!





私の生まれは、どこにでもあるような家庭でした。


優しい母、仕事真面目な父、そして私。


朝起きて朝食を食べて、学校に行って帰ってくれば母が用意してくれているお菓子を食べる。

宿題を済ませ父が仕事から帰ってくれば、みんなで食卓を囲んで夜ご飯を食べる。

お風呂に入って歯磨きをして、日記を書いて、明日の準備をして寝る。



私にとっての日常が狂ってしまったのは、私が小学校3年生の時でした。


父の務めている会社の経営が困難になり、父はリストラにあいました。

学歴は特に悪くなく、多くの資格も持っている父だったので、新しい仕事を見つけるのにそう時間はかかりませんでした。

しかし、前の仕事より給料は少なく、父だけの収入で今後生活していけるのか、という不安が家庭を包みました。

両親がこまめに貯金をしていたこともあり、しばらくの間は今まで通り暮らすことができていました。



でも、やっぱり父の収入だけでは賄いきれず、母もパートで仕事をはじめました。

今まで専業主婦として家事をこなしていた母は、慣れない仕事に追われながらも家事を怠りませんでした。

幼ながらも、私もできる限りのことを手伝っていました。

そんな母に目もくれず、仕事のストレスにより、父は母にきつく当たるようになりました。



『お前は役立たずだ!誰に食わせてもらってると思ってるんだよ、あぁ?!まともに家事もできないなら、さっさと出ていけ!!』



そう罵倒する父、ただ「ごめんなさい」と平謝りをする母。

そんな日々に次第に母も耐えられなくなるも、父に反抗することはできず

怒りの矛先は、自然と私に向けられるようになりました。



『あんたなんか産まなきゃよかたのよ!!負担ばかり作って!この役立たず!!あんたなんかに何も期待してないわよ!!』



「いやだ!やめて!こわいよ!いたいよ!…ごめんなさい!ごめんなさい!私が悪いの!産まれてごめんなさい!ごめんなさい、ごめんなさい…」



蹴られ、殴られ、暴言を吐かれ…そんな毎日が続き、じわじわと絞め殺されるように、私の精神も壊れていきました。



「…ああああああああ!!!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!お前らなんて消えてしまえ!!」



【虐待を受けている】なんて誰にも言うことはできませんでした。

不満の吐き出し場所なんてあるはずもなく、自身に当たるようになりました。



「あは、あはは!あははははははははは!!!!」



毎日自傷を続けた私の顔や首以外の身体の部位は、カッターで切りつけた痕でいっぱいになりました。

次回、悲しい少女の居場所

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