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サプライズパーティー大作戦

 俺は、討伐クエストにまた出掛ける。今回のクエストは、

 ―アーレスラビットの捕獲

 とても素早くて捕獲するのがとてもキツかった。しかし、ジャンプの高さが小さくて助かった。高かったらお手上げだった。

 それに、罠を作るスキルが無かったらどうなってたことか…

 クエストを終え、寝床につく。朝になったら、いつもの事をしてギルド署に向かう。そして、クエストを受け終わったら寝床につくの繰り返し。

 しかし、今日の朝は違った。いつものようにギルド署に行き何のクエストを受けようか悩んでいると…

 「カイさん。」

 「うん?」

 ユイさんは少し不安げな表情で尋ねてきた。俺は、何かあったのか心配した。

 「実は少し相談がありまして…ここでは離せないんで、あっちて話しませんか?」

 「いい…けど?」

 俺達はカウンターの奥の談話スペースに移動し、ユイさんの相談にのった。

 「実は、カイさんに手伝ってもらい事がありまして…迷惑ですか?」

 ユイさんは上目遣いで聞いてくれた。ユイさんにはいつもお世話になってるし断る理由がなかった。

 それにしても上目遣いはズルい!可愛くて萌えそうだった。

 「ぅ…大丈夫ですが、何をするんですが?」

 「それは…明後日、セシリーの誕生日なんです。その為にサプライズをしたいと思っているんですけど一人ではない出来ないので、カイさんに手伝ってもらおうと思って…」

 「…え!?」

 俺は予想外の内容と嬉しすぎる情報を手にして驚いた。

 俺は、この後なんて言おうかなんて決まってる。

 「勿論。喜んでその手伝いをさせて下さい。」

 即答だった。あっ!ヤバいユイさん引かれたか?

 そうマイナス思考な考えで、ユイさんの顔を見ると満面な笑みを見せていた。

 「本当ですか!?ありがとうございます!」

 と、俺の手を握ってきた。俺は少しドキッとなる。

 それからは色んな案を考えたりしたり、一緒にプレゼントを買いに行ったりした。

 そして、誕生日がとうとうきた。

 セシリーを遊びに誘い出し、三人で出掛ける。

 途中セシリーが俺達に尋ねてくる。

 「ね~今日って何の日だと思う?」

 「今日?何かあったけ?」と俺。

 「セシリー?なんかありましかた?」とユイさん。

 嘘で知らないと言ったら、セシリーはものすごく落ち込んだ。

 サプライズとは言え知らないフリをするのは、かなりキツいな。

 その後は何も無かったように三人で遊んだ。

 そして、サプライズをする時がやって来た。最初に仕掛けたのはユイさんだ。

 「あのお洒落な居酒屋に三人で飲みに行きませんか?」

 セシリーは、問題なく賛成してくれた。

 次は俺の番だ。

 「あっ!ちょっと用事を思い出した。すぐ終わるから二人は先に行ってて。」と言い。

 お洒落な居酒屋に先に行く事にした。居酒屋に着き中に入ると店内はセシリーの誕生日を祝うセッテイングが万全だった。

 手伝って貰ったのはケット・シーの娘達とセシリーのファンだと言う冒険者達だった。

 やっぱり、セシリーって人気なんやね。

 俺も祝の準備をする。すると、セシリーファンの一人が

 「セシリー様たちがお見えになったぞ。」

 と何故か敬語で言った。すると他の奴らはいきなり喜び始めた。

 セシリー様って、セシリー様って…

 思わず笑ってしまうところだが我慢する。 

 「みんな、最終打ち合わせするよ。」

 俺は、セシリーとユイさんが入ってきたらやる事の確認をした。

 そして、店にセシリー達が入ってくる。

 「ねぇー?真っ暗だけど大丈夫?」

 とセシリーの声が聞こえる。その声に続くようにユイさんの声も聞こえる。

 「大丈夫ですよ。今、電気つけますから」

 ユイさんは照明のスイッチがある方向に向かっていった。

 なぜ?分かるかって?それは、ユイさん夜目のスキルを習得してるからね。真っ暗闇でも少し明るく見えるらしんだ。

 俺も習得しよっかな〜。

 そして、ユイさんがスイッチのところにたどり着き照明を付けると、セシリーは驚いたのか尻もちをついた。

 「…え?…え!」

 「「「セシリー様。お誕生日おめでとうございます。」」」

 「…え?…え?」

 未だに現状が把握できてないのかセシリーはユイさんを見て

 「…コレって?」

 ユイさんは笑ってセシリーの近くによりしゃがんで、

 「誕生日おめでとう。」

 「…え?あの時、何も知らないような感じで…」

 「あれは、嘘よ。サプライズするんだから。」

 すると、セシリーは嬉しいのか笑った。そして、次第に笑いが涙になる。

 ユイさんはセシリーを立たせようとするが腰が抜けて立てないと言う。

 近くの椅子に座らせてバースデーパーティーをした。

 セシリーは嬉し涙を溢していた。

 豪華な料理を食べ、セシリーにプレゼントをあげ、今回のために作ったケーキも食べた。

 とても楽しくみんなが幸せに包まれたような感じだった。

 「今日は、素晴らしいプレゼント有難う。一生の思い出にするね?」

 「いや、セシリー様。間違ってるぜ。」

 一人の冒険者がいってきた。

 「これ以上のプレゼントは来年も再来年も上げるつもりなんだぜ?」

 何とも主人公らしいセリフを吐く。

 周りの冒険者も続くように「そうだ」と賛同の声をあげる。

 「ありがとう。なら…来年も楽しみにしてるね。」

 セシリーは満面な笑みを見せた。

 すると周りのセシリーファンたちは笑みにやられたのか全員倒れる。

 なんて威力なんだ。

 「さい…こう…だぜ…」

 こうして、サプライズパーティーは成功した。


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