表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リザードマンは妻と娘の待つ世界に帰りたい  作者: 須藤 蓮司


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/24

14話

短めです

 それにしてもキザの野郎も、すっかり変わっちまって。


 なんか同窓会で見覚えの無い奴に話しかけられた気分だわ。

 ヒカゲ青年のリザードウィザードとは別種になったんだな。

 

 鱗はなんか…エメラルドグリーン?

 マットな質感でちょっとカッコいいじゃねーの。

 鱗の一部がガラスっぽくなるのは同じなのな。


 その上ちょっとスリムになったというか…空気抵抗減ったカンジ?

 …よりキザったらしくなったな。

 何?何処目指してんのお前? 


 で?

 お前、何て種族になったの?


 あれか、弓使いだからリザードハンターとかか?

 それともリザードアーチャー?


『いや、リザードイェーガーとやらになったらしい。』


 …なんでドイツ語?

 種族名考えてる奴、厨二病なの?

 …いや、そんな存在がいればの話だけど。




 いや~、しかしアレだな。

 ここまでくると中々に壮観だな。


 巣の周辺一面、ザリガニの死体!

 …なんか袋入りの乾燥桜海老思い出したわ。


 これだけの数を相手にして、よくリザードマン側に死者が出なかったもんだ。


『この頃行っていた集団戦闘訓練が良いカンジに効果をあげたみたいだね。』


 まぁ、前々から言ってるけどリザードマンって弱くないからな。

 最低でも三人一組位で戦えば、そうそう負けねぇわな。



 でだ。

 雑魚ザリガニは後で食料庫に運ぶとして、問題はコイツ等だ。

 …結構いたんだな、コレ何匹位いるの?


『通常のザリガニが凡そ100、変異個体は8匹回収できました。』


 えーっと…青いのと縞模様のが1匹ずつ。

 片側の鋏が馬鹿みたいにデカいのが4匹。

 鋏だった部分が剣の様に変化した奴が…2匹か。


 剣の奴は一匹、キザの野郎が場外ホームランしちゃったからな。

 あーーあ勿体無い。


『それはその…すまなかった。だが、食うだけなら問題ないだろう?なにせこれだけの量だ。』


 ちげーし。

 確かに食いでがありそうだし、蟹っぽい奴の味は気になるけど。


 俺のお目当ては、体内の魔石ちゃんだったりするのよね。


『魔石って…あれだけあるのに、まだ必要なのか?それにいくらコイツ等が変異個体だからって、必ずしも魔石があるとは…。』


 いや、ある。

 …俺の想像通りなら。


『…変異個体…魔石…もしかして君の考えていることって…。』


 流石に青年は分かったか。

 ああ、そういう事だ。


 今まで雑魚のザリガニから魔石が出たことは無ぇ。

 じゃあ、目の前にある変異個体8体から8個、100%魔石が出たらどーよ?


『魔石と変異には、何かしらの因果関係がある…という事か。』


 そゆこと。

 まぁ、変異したから魔石ができるのか、魔石ができたから変異したのかは分からんけどな。

 卵が先か鶏が先かって奴だ。



 そういえば聞くのが遅れちまったが、キザ。

 お前が変異した時、何かきっかけがあったか?


『…俺の思い違いでなければ、だが。急に矢に込めていた魔力の通りが良くなったような感覚があった。今までよりも素早く、スムーズに魔石の魔力が流れるようになった感覚が。』


 で、その後変異したと。

 こりゃあもうほとんど確定じゃねーの?



 魔石が体に馴染んだんだ。


 俺たちリザードマンにとって外部電源みたいなもんだった魔石が、馴染んだことで使用者の体の一部となった、みたいな。

 「魔石を有する」って条件をクリアしたから変異がおこったと見るのが妥当か。


 よくよく考えたら、今まで何で気付かなかったのかって話だけどな。

 ヒカゲ青年は魔石を使って変異したってのに。

 すっかり魔法が鍵だと思い込んじまってたわ。

 はぁ…変異個体のザリガニ共と戦ってる時にやっと思いつくとか、俺はアホか…。


『じゃあとりあえず、この変異個体達を解体してみればいいんだな?』


 おう、お前らを手分けしてやってくれ。

 んじゃ俺も。


 …。


 …。


 あ、やっぱ出た。


『こっちも有りました。』


『…マジで出たっスね。』


『…出たけど、こっちのシマ模様の奴、なんか魔石の色が気色悪いんだけど。』


『予想通り、8匹全部魔石が出たね。』


 …ちゃんと魔石が出て良かった。

 あんだけ講釈たれた後だったから、出なかったら赤っ恥かく所だったわ。


 これで決まりだな。

 変異の条件は魔石。

 俺たち魔力を持たないリザードマンの場合は、馴染む位魔石を使いこなす事。

 前に考えてた経験値も絡んでるくさいし、他にも何か特殊条件はあるかもしれんけど。


『…。』


 ?どうした青年?

 変異の謎に迫ったってのに、浮かない顔だな。


『変異個体の死体は、これで全部なんだよね?』


『…そのハズっすけど?』


『…それがどうかしたか?』


『…ザリガニ達のボスって、この中に居ると思うかい?』


 …。


 …どうだろうな。

 みんな死んじまったから、なんとも言えんな。

 コイツ等、何言ってるのかも分からんし。


『…そうだね。いくら考えた所で、真相は分からない。きっと倒したんだろう。』


 

 …完全にフラグだコレ。

 

 生きてるんだろうなぁ、きっと…。

 できればソイツと鉢合わせる前に、俺も変異しときてぇなぁ…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ