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100年後の世界(おまけ)

 マン・ネリカが、この世を去ってから、100年の時が過ぎました。

 もはや、誰もその作品を読む人はいません。ただし、その名前は残り続けています。数々の新進気鋭の小説家を生み出した“偉大な講師マン・ネリカ”として。


 そうして、ここに1人の少女がいます。彼女は、1冊の本を手にし、一生懸命にその本を読んでいます。

「マン・ネリカは泣きました。ポロポロポロポロと涙を流して泣きました。『もう私には、あの頃のような小説は書けないんだわ…』」

 少女は、そんな風に声に出して、本を読み続けます。もう繰り返し繰り返し、何度も読んで、本はボロボロになってしまっていました。

 本の内容は、1人の女性の生涯を童話に仕立てたモノです。その本のタイトルは「マン・ネリカの一生」


 少女は、スクッと立ち上がって、叫びます。

「おかあさん!私、小説家になる!誰にも負けない、誰にもマネできない自分だけの小説を書くの!それでいて、みんなにも喜ばれるような、そんな小説を!」

 母親は、そんな少女の姿を眺めながら、ただ黙って微笑みながら、うなづくのみでした。

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