表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/19

マン・ネリカ、旅に出る

 小説の書けなくなってしまったマン・ネリカに生きる価値などありません。なにしろ、他には何もできない人間なのですから。

「私は、これからどうすればいいのかしら…」

 泣くのをやめたマン・ネリカでしたが、何をすればいいのかはわかりません。途方に暮れたまま、日々を過ごします。


 そんな、ある日、マン・ネリカは思いつきました。

「そうだわ。外国に行ってみよう。そうして、海外の小説に触れてみよう。そこから何か学べるかも知れない。新しい発見があるかも知れない」

 悪い人たちにお金を使われたり、持ち逃げされたりして、貯金はほとんど残っていませんでした。けれども、幸いにも借金はありません。しかも、小説がたくさん売れていた時に購入した大きな家があったのです。その家をサッと売り払うと、いくらかのお金が手元に残りました。

 そうして、外国へ行く船のチケットを購入すると、マン・ネリカはサッと船に飛び乗りました。


 船の旅は優雅なものでした。最初は船酔いなどに悩まされたマン・ネリカでしたが、しだいにそれにも慣れてきて、船から見える空や海を眺めて楽しみました。海も空も果てしなくどこまでも続いています。広い広い青空の下で潮風に吹かれていると、自然と空想が膨らんでいきます。

 ほんのちょっとですが、昔の力が戻ってくる気がしたマン・ネリカでした。


 そうこうしている内に、船は別の国へと到着しました。

 マン・ネリカは、船から降りると、見知らぬ街を歩き回ります。テレビや映画の画面で見たコトはあっても、実際にその目で見るのは初めてです。

 それからマン・ネリカは、街の本屋さんへと足を運び、店内をゆったりと見て回りました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ