表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/16

15.夢に向かって走り出そう!

牛歩並みの更新で再開しました。

カコーン。カコーン。カコーン。

朝早くに森から軽快な音が響いていた。


暫くしてズズズズドーンと木が倒れる音がする。

おいらは今、北の森で木を伐採しております。

なぜか?それは南東の小池に柵を作るためにです。



前に買った伐採斧で手ごろな木を柵用に切り出しています。


斧を買ってからすでに2ヶ月経っていてあの日の翌日に大き目の荷車を買って以来、

北の森で伐採して小池に運んでは杭に加工して打ち込み家と庭の敷地を囲う作業をずっとしていた。



2ヶ月の間にもドメニコ(狩人)さんのお手伝いがてら弓を教えてもらいお金を稼ぎつつ

柵用の木材を切り出す事をしている。弓もそこそこの腕になって30m先ぐらいなら7割ほど当たるぐらいになったよ。でもとくぎとしての弓は覚えれてないんだ。



あと狩りのお手伝い中に事故で大きな怪我をしちゃって

神殿で治療魔法を掛けてもらう事もあった。

事故とはドメニコさんが仕掛けた罠においらが掛かってしまったのだw



かかったのは落とし穴で痛かった。

底には木で出来た槍が設置されていて幸い太い血管を傷つけることも無く貫通してしまい大騒ぎしてしまいました。そのまま街に戻り治療魔法を掛けてもらった。


初めての治療魔法は身体の中に何かが入ってきて傷を埋める感じを体験した。



そのお陰もあってか体内を移動する魔力を感じる事ができて自分の魔力も動かせるようになった。そう、ついにおいらにも魔法が使えるようになったのだ!



あっちでは30歳のわらべのみかどで

頂戴した魔法使いではなくモノホンの魔法使いやで!

おいらはとくぎで氷魔法Lv5のはずがなのに

練習したけど拳骨大の氷作るだけでも15分かかる。


まぁ、練習頑張るよ。おいら、がんばる!



それからすっかり忘れていたが遊戯神の加護♂♀で

貰っていたポイントの事をすっかり忘れてました。


Lv11になった時にポイントは50ポイント獲得していた。

確認してないので恐らく1Lv上がる事に5ポイント貰えたみたいです。

とくぎの方は1Lvで3ポイントだった。合計で30ポイント。



で今はこんな感じ。


挿絵(By みてみん)


Lvアップ時のつよさの上昇値はランダムで上がっていたと思う。

それを溜まっていたつよさポイントで上のようにして平均化をしてみた。

そのおかげで北の森で伐採し南東の小池まで運ぶ事も楽ではなかったが

なんとか運べる事ができた。




あと1ヶ月も頑張れば囲む事が出来ると思う。



初めの内は木を斧で短くし木を割いて杭っぽくしていた。

その杭をバットで打ち込むだけだったが杭同士を繋ぐ為の物が無いのと

野性動物が体当たりで倒してるのを見たので街で

侵入防止する為の柵の作り方を聞きその柵で囲った。


北の森はかなり広く鬱蒼としてたが無計画に伐採したら地球の二の舞なので林業もどきで伐採をし今では森の奥まで行かないとダメになっている。



今日も倒木か木が密集してる場所を探していたら前方30mあたりの木が密集してる前で、大きなきのこが踊っていた。ドメニコさんに聞いた生物にはきのこはいなかったのでとりあえず弓を構えて近づいてみる。



「おい。そこのきのこ!言葉が分かるならそこに伏せろ。」



一応、着ぐるみの可能性を考慮し声をかけるが反応なっしんぐ。


威嚇射撃よろしく足元を狙い打つ!


足元を狙ったはずがなぜか体の中心に矢が吸い込まれてゆく。「ぷぎゃ。」と短い悲鳴をあげ倒れる。着ぐるみかを確かめるが着ぐるみじゃない。


よかった。


きのこを端に移動して近くの木を伐採して荷車に乗せきのこも乗せて街に戻る。



ギルドにきのこを背負い入っていくと刺さったままの矢を見て受付嬢が



「大丈夫ですか?何があったんですか?」と



言うので「北の森で矢が・・・」と答えそのまま買取り所に

入って行く。後ろから受付嬢がついて来ていた。



買取りカウンタで「買取りお願いします。」と

きのこを降ろすと後ろで「えっ?」と聞こえるがスルーする。


鑑定が終わり話を聞くと何でもレアな魔物らしく松茸のように高級な珍味な上に高級な薬の材料にもなるらしいので競りにかける事になると言われた。



おいらが持ってきたきのこは150cmぐらいあるが

普通は大きくても50cmぐらいの魔物らしい。

買取りカウンターにいたじい様はえらく興奮しつつ、ついてきていた受付嬢に王国方面に早馬を出す指示をしていた。



じい様曰くきのこの競りをする事を伝えに行かせ王国方面の商人がつく頃に競りをした方が高くなると言う事だったのだが確認を後回しにされた。



競りはいつ頃になるか聞くと3週間後ぐらいになると言われた。きのこが腐らないか心配だったが半分は乾燥させて残りは冷蔵庫に入れて保管しておくらしい。


きのこは腐りにくいらしい。そして冷蔵庫は魔石で冷たく出来るまさに冷蔵庫である。

買い取った物が腐らないようにする技術として75年ほど前に広まったがまだまだお高い商品で一般家庭には広まっていないらしい。



じい様に競りの入場券と討伐証明を貰い

3週間後に会いましょうといいギルドを後にした。

後は伐採した木を小池で進入防止柵を作る作業に戻る。




そしてあっという間に3週間が経ってしまった。

3週間はいままで通りにドメニコさんの手伝いをし

柵の製作と設置に気分転換にスライムぷちぷちをして過ごした。



そして本日は冒険者ギルド内の室内訓練場で競りが行われるので十字広場に行くとそこはお祭り騒ぎになっていた。普段は見かけない屋台やら露天やらで賑わっていた。


通りすがりの人に聞くとなんでも競りをしなければいけないほど高級な品物が運び込まれた事が始まりでその1つだけではあれだからと競りの出品を募ったそうだ。そしたら以外や以外にこれでもかと出品が集まり1日じゃ終わらなくなり3日開催するらしい。


3日もあるので集まる人が多くなる。その人達目当てで屋台や露天が集まる。

たくさん集まるから祭りじゃ!ワショーイとなったと言う事だった。




店を冷やかしながらギルドに歩いているとある屋台は閑古鳥が鳴いていた。

どんな屋台でも人が集まってるのに人がいないのでふらっと寄ってみる。



近寄ろうとしたら腕を掴まれたので振り返ると



「にいちゃん。あそこは止めとけ。あそこは亜人の店だ。売ってる物もどんなものかも分かったもんじゃないからやめとけ。」



「あぁ、ただの冷やかしですよ。怖いもの見たさです。」



そういって腕を抜きその屋台に顔を出してみる。



「いらっしゃい。あなたも冷やかしですか?それとも嫌がらせですか?」



そこにはケモミミ女性が店番をしていた。

この世界に来て初めてケモミミ亜人を拝見しましたがこれはこれはいい!

イタチっぽい耳が生えている。


彼女の問いかけには答えずコソーリと屋台裏を覗いてみると

スカートから長くはないがふさふさした尻尾が伸びて揺れていた。



「何を見ているのですか?やっぱり嫌がらせですか?変態さん。」



その声に顔を上げると目が笑ってない笑顔で見下されていた。

あっなんかゾクっとするw



『ここはあっちじゃない。おいらは自由に生きると決めたんだ!』



「すいません。

あなたのような亜人さんを見るのは初めてでちょっと見惚れてしまいました。

変態ついでにちょっと尻尾に触らせてくれませんか?

耳でもいいので。お願いします!」



そう言いながら頭を下げた。目線を上げると空いた口が塞がらないといった表情で笑ってない目に冷たさがプラスされていた。笑顔のままで。



「よーし。分かった!何を売っているんですか?売ってる物によるが沢山買う!沢山買うからそれで!それで触らせてください!どうでしょうか?」



屋台の前面に戻り何を売ってるのか確認すると売っているのは蒸かし芋を売っていた。

お、おう。なんとおいらの金のなる木のお芋ちゃんがファンタジーお馴染みの食料改革ができると思っていたのにー!すでに食べられてるYo.



「とりあえずこれで買える分を貰いましょう。」



鉄貨1枚を渡し蒸かし芋を受け取る。先ほどの目の笑ってない笑顔は何処へ行ったのか

いい笑顔で「ありがとうございます。」と言われた。



鉄貨1枚でコブシ大のお芋ちゃんを34個ほど渡された。1つ30円ぐらいか?

数が多くて食べられないのでリュックに入れっぱなしだった中型小物入れに入れて

お芋ちゃんを手に取る。



「この糸茎の実の食べ方ですが・・・」と



説明を始めたが聞きながらも普通に皮を剥いてそのままかじって食べた。

まだ中心部分に火が通っておらずにガリっとしたが食えないほどではなかったのでそのまま食べて咀嚼していく。



「食べるのに躊躇しないんですね。冷やかしに来た人は人様が食べられるまともな物を売れと怒っていたのに・・・」



「そんなことよりこれまだ中心に火が通ってないよ。がりがりしてる。あとこのままだと味気ないな。塩とかバターとかないの?」



「えっ?そんな事なんですか?塩はありますけどバターってなんですか?」



「(。-´ェ`-)んーバターって動物の

お乳の脂肪が固まってできるんだよ。お塩ください。」



話しながらもおいらは土っぽい味もするが懐かしい味に舌鼓を打っていた。



「今回はたくさん買ってくれたので代金は無しでいいです。それとブテュルムならあります。仰ったような様に出来たものです。欲しいですか?」



「味見させてちょ。癖が強いのは食べられないのでいいですか?」



「ちょっと待っててください。持ってきますので。」



そう言って路地に入っていってしまった。この屋台はどうするんだ?などと考えていたけどすぐに戻ってきてくれた。手には小さい甕を携えて。



「この中に入ってます。どうぞ。」



少し指に取り差し出してくれたのでお芋ちゃんに乗せてもらいそのまま食べてみる。



「ふむ。風味が弱いけどバターと同じなのでお芋ちゃん2つ分ください。」



ブテュルムを鉄貨1枚で買う。「お釣りはいいよ。」といいながら。



「ブテュルムの量とではこれだと貰いすぎですよ。」



「いいじゃないか。おいらにはその価値があるんだよ。」



「ありがとうございます。」



「さってー、お腹も膨れたしー、尻尾か耳を触らせてください!」



「買って貰いはしましたが触らせるとは言ってません。」



「そっかー。おいらの早とちりかー。いいんです。

いいんですよ?断られる覚悟でお願いしてますから。

気にしないでください。それよりおいらはひぽとと言います。お名前は?」



「私の名前はフィッチです。鼬人族のフィッチです。」



「今後とも懇意にしてください。お芋ちゃんとブテュルムのためにも。」



少し呆れながらも頷いてくれた。




いつまでいるのかと屋台の場所を聞き別れた。

ギルドに着くなり買取り所に駆け込みおいらの競りの時間をじい様に聞こうとしたが

いないみたいなので走り回ってる職員を捕まえて尋ねたら競り会場で陣頭指揮を取っていると教えられた。



偉いじい様だったのかもしれん。

会場で同じく職員を捕まえじい様の居場所を聞いたら現在入場は出来ないと言われ、

それじゃあ。とじい様を呼んでほしいと言っても忙しいから無理の一点張り。


その態度が最初から高圧的でカチンときてたから伝言だけ伝えてくれと頭を下げた。



職員は手を出し忙しい忙しいを繰り返している。

これが世に言う賄賂要求なのか?と思いながらもとぼけて「この手はなんですか?」と聞いてみる。



「何って伝言にする俺に感謝の気持ちってやつだよ。

分かってんだろ?俺は銀色が好きだぞ。」



面倒くさくなってきたから銀板を渡し今回の買い取りはやめるかも知れないと言付けた。名前を伝え職員の名前も聞いておく。会場を後にしてフィッチの店にブテュルムを分けて貰うために向かうのであった。




途中で邪魔にならない程度の小さい甕を買ってから屋台を目指す。



「やあやあ、お嬢さんおいらにブテュテムを売って下さいな。」



「いらしゃい変態さん。お店が終わった後に少しなら分けてあげる。」



「それでいいよ。この甕にお願いしますね。銀板1枚ぐらいでいい?」



「それだと全部渡しても足りないんだけど?」



「分けても困らないぐらいでいいよ。お釣りもいいよ。」



そんな会話をしながら屋台裏で揺れる尻尾を眺めていた。



『( *´д`*)ハァハァ尻尾が揺れてるお。』



尻尾を目で追いつつ「人が来ないねー。」と呟いていたら



「亜人の私が売っているからでしょうね。荒野の方だと結構食べられてる食べ物なんですけどね。人族には馴染みがないみたい。」



「ふーん。お芋ちゃんは美味しいし栄養価も高いのにねー。おお、そうだ。おいらが代わりに売って進ぜよう。人間のおいらが売ればそこそこ売れるに違いない。」



屋台についてた釜で火を起こし、お芋ちゃんをさらに蒸かす。

フィッチには帽子を被ってもらい尻尾をスカートに入れてもらう。



そのまま「いらっしゃーい。」と言っていたら閉店までにそこそこ売れた。

亜人特有の耳や尻尾が見えなければ人族と見た目は変わらないからそこそこ売れたんだと思う。



その日はお宿に戻り夕食を食べて寝る。翌日は早めに起きて柵を作る作業をした。



「ひぽーとは木ーを切るー!ほっほっうりゃ。」



歌いながら木を切り、小池に運び柵を作る。なれた作業なので効率もよくなってきている気がするよ。そんなこんなで1ヶ月がたち、ついに柵が完成がしたんだ。おいらは頑張ったよ。



ちなみにフィッチは売れ残りをおいらに

押し付けてから住んでる町を教えて帰路についた。

それからギルドにはあの後から近づいていない。

未だにちょこっとイラっとしているから。



今まで買取所で売っていた獲物は直接、商店に持ち込んだりお宿に収め、宿泊代金代わりにしたりしていた。まぁ、そのお陰でおかずが増えてお客が増えたと女将さんが喜んでいた。



そしてお家予定地を柵で囲むことができたけど問題も出来てしまっていたんだ。

その問題とはLv上げの為にスライムぷちぷちを1日する用に住み着こうとしてた訳だがそのLvがすでに上がってしまい次のLvにするにはスリムぷちぷちでは数ヶ月かかってしまう事なのだ。



小池の森では気づかれないように遠距離から弓で仕留める事が出来るし、北の森ではドメニコさんと罠を使えば魔獣でも魔物でも狩れているので今更スライムぷちぷちする意味がなくなってしまった。



どうしたものかと見切り発車で行動した事を後悔してたけどしょうがあるまい。

このままでは柵がもったいないので家の建築材も北の森から切り出す事にしよう。



そんな考えの下で伐採作業に戻ることにする。伐採しては小池に運び建築材は乾燥させなければいけなかったような気がするので木の皮を剥ぎ皮を剥いた木を数本纏めて地面に埋めて埋めた上で剥いだ皮で焚き火をして木を蒸し焼きにしている。



おそらく水分がある程度抜けて建築材としてそこそこ使えると思うのでこうしているが実際に使えるかは分からないけどとりあえず沢山用意する事にした。蒸した後は布で作ったビニールハウスならぬ布ハウスに入れて虫除けを期待して燻製している。


布ハウスを作るのに意外とお金が掛かったが必要経費だと割り切って間食を減らし涙を呑んだ事もここに記す事にしました。重い荷台を引いて歩くのはお腹が減るんだよ!



1日終えてベットで横になりながら考え事をしていた。



「柱は木でいいとして壁はどうすればいいかな?簡単なのは木を組んでのログハウスだけど、やっぱり普通の家がいいから土壁かコンクリかレンガで作りたい。けど造り方知らないし買ったら買ったでかなり掛かりそうだしどうしようかな。。。」



ベット横においたコップに水をいれ

氷魔法で冷たくして飲んでから布団に入って目を瞑る。


・・・


・・・・


・・・・・



まどろんできた頭で『そういえばこの世界には魔法があったんだった。忘れてたw』



と明日からは建築に使えそうな土魔法の練習も始めようと考えながら眠りに落ちた。





書いたかもしれませんが魔法鉄は魔力が染みついた鉄の事です。

魔力が染みついたものは魔法○○と表現する予定です。

これからも読んでくれる人は頑張ってくださいw

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ