10.ギルド登録とまた説明
ストックがなくなってきました。
最近は暑くてまったく掛けません。くまったくまった。
ここでおさらいをしようと思う。この世界は『つ』←このような大陸がすべてである。
左端は越えられない壁もとい山がある。山を超えた場所は大魔境であり
魔獣魔物の領域であり人にとっては未知の領域である。
国は一番安全な左に人族至上主義国家がある。
大陸の真ん中上3分2に王国連合国があり、下3分1に神聖国がある。
この神聖国は越えられない山に囲まれていて主義国と王国に伸びる街道からしか入国できない。
王国より右に草原地帯があり草原の南部に貿易街道第1都市があり北部に第3都市がある。
そして亜人国に繋がる街道に第2都市がある。
第1や第2と言った数字は貿易街道の都市として機能した順番である。
大陸の最南部は大魔境から伸びる魔境が広がっている。
主義国や神聖国と魔境の間を山が隔てている。しかし荒野から先には
隔てる山が無いために強い魔獣や魔物が魔境から出現することがある。
王国側から来たら第3と第1のどちらかを通り第2経由で亜人国へ入る。
亜人国側から来たなら第2から目的地が近い第1か第3に向かう。
故に貿易都市としては第2が1番うま味がある。
一応草原地帯は亜人国と軋轢を生まぬ様に不可侵領域と王国側が勝手に言っている。
そしてヘムルート様は亜人差別はほぼしない。このほぼがポイントである。
さて街の説明が終わった所で神殿に身分カードを作りに行く。
南北に走る街路と東西を結ぶ街路の交差する広場に重要施設は建っている。
広場の南から向かって左奥に神殿。
反対の右奥に冒険者ギルド左手前に商人ギルド。
右手前に魔法錬金ギルドである。
神殿の外観はいたって普通の2階建ての建物である。
看板には神殿を表す天秤に太陽と月が乗った紋章が描かれている。
意味としては太陽が善を月が悪を表し2つが乗っても傾かない。
つまりは善悪だろうが公平に扱うと言う事らしい。
プロフェッサーが言ってた事とは大違いw
設立当時はその通りだったかも知れないが。
外観を確認していたらカミラ(エルフ)が先に服屋に行って
おいらでも着れるロープを買ってきてくれた。
カミラはそのまま冒険者ギルドに向かうらしいので見送る。
なんでも意外と時間がかかるらしい。改めて扉を開き
勿論レディーファーストでノーラ(ロリ)を先に入れる。
「お嬢様どうぞ!」と言うといつものように「ん。」と返事をして先に入っていった。
神殿は入ってすぐに受付があり受付の左右に祈りの間の入口がある。
右の扉の先は地下牢と判決場になっている。
左の扉の先は神託の間が1番奥に、手前には個別部署部屋がある。
どこの神殿もだいたい同じ作りになっているらしい。ただし例外もある。
ノーラが受付にいた女性神官さんと話をしている。手招きされたので近づくと
「この度は身分カードを紛失されたそうで」
「あっいや、元々持って無かったかも知れません。
襲われてから襲われる以前の事がうまく覚え出せないのです。」
「そうですか。ですが問題はありませんよ。
一度登録してあれば前の情報が出てきますので心配いりません。
ですが前に身分カードが作られていて再発行になると銀貨1枚ほどかかります。」
「問題ない。費用は出す。」とノーラ。
「分かりました。ではこちらの用紙に記入出来る所だけ記入してください。
それと文字が書けないのなら代筆もいたしますよ?」
渡された用紙には名前と性別と種別を書く欄しかなかった。
その下にはその他と書かれ大きく空いていたが書く事は無いなと気にしない。
「代筆は大丈夫です。文字は書けます。」と言いながら書き始める。
この世界はインクとペンで書くのが普通らしかった。初めての経験に文字が滲む。。
『名前は…』プロフェッサーが言ってた通りに本名は避けよく
ネットゲームで使っていた名前を書く事にした。
『名前はひぽと。性別は男で年齢は30と種族はよく分からんから人でいいか。』
「書けました。」
「書けましたら左の扉を抜けてすぐの部屋で用紙を出してください。」
「ありがとうございます。」と左の扉を抜けてすぐの扉をノックした。
少しばたばた聞こえたがすぐに「どうぞ。」と返ってきたので
「失礼します。」とドアを開けて入った。
そこには草臥れた女性神官さんがいた。
「お願いします。」と用紙を渡すと「ふんふん。」言いながら書かれた内容を確認していた。
確認が終わると机の上にはあった水晶玉が乗った台座に用紙を入れて
「右手を水晶に乗せて左前の円の中に血を垂らしてください。」と針が渡される。
自分で刺すのを躊躇しているとノーラに手を押され刺してしまった。
「ひゃぅ」ビックリして変な声が出てしまった。
ノーラは無表情だが女性神官さんは少し微笑んでいる。
『変な声が出てしまった。恥ずかしい(*ノノ)キャ』
なんて思いながら針を返却し右手を水晶に置いてから血を垂らす。
すると水晶が淡く光り数秒後にフラッシュを焚いたように輝き、チーンと懐かしい音がしたw
女性神官さんが「もういいですよ。終わりました。」
と言うと水晶の台座からペローンと1枚の金属板が出てきた。
それを受け取っているとノーラが針を刺した左手を掴み
血が出ている指を咥えてぺろぺろし始めた。
あっけに取られたおいらを余所にノーラは指をちゅぱぺろし続けた。
口内は思った以上に熱を帯びていて舌が指に触れる度に気持ちよかった。
1分近く舐めていただろうか?おいらが何かに目覚めそうになっていた時に
ノーラはようやく咥えた指を離し針を刺した部分をじぃーと見ながら
「ん。」
と頷いた。それからノーラは杖から光を指に降らし始めた。
どうやら舐めて殺菌し魔法で治してくれるみたいだ。
治し終わると何事も無かったように女性神官さんとおいらの話が終わるのを待っていた。
女性神官さんとおいらはあっけに取られていたが「こほん」と咳払いをし
女性神官さんに続きをお願いした。
「はい。えーとですね。こちらがひぽとさんの身分カードになります。
どうやら初めてのカード発行のようなので簡単に説明しますね。」
『そりゃそうだ』と思いながらも「はい。お願いします。」と言っておく。
説明された事を纏めると
身分カードの基本は名前と性別と年齢と種族と職業と
称号と神のお言葉。と犯罪歴が表示される。
ほかにも表示できるがそれらはギルドに登録した際に追加される。
犯罪歴は神殿の判決場で有罪になったものが載り犯罪奴隷にしか表示されないのが普通。
神殿では職業を選択できるらしく複数ある場合に限り選択できる。
犯罪奴隷は強制で犯罪奴隷を表示される。なお犯罪奴隷は神殿の恩赦があれば解放される。
恩赦がなければ一生犯罪奴隷である事。逃げた場合は捕まえて突き出せば褒賞がでる。
借金奴隷も犯罪奴隷と同じく表示は強制される。借金額を返済しない限り開放されない。
神殿でカード更新を行わないと上記内容に関してカード内容は変化しない事。
カードには貯金機能が付加されておりカードに一定額を貯金できる。
一定額以上のお金は各ギルドに登録し預ける事。
各ギルド登録は神の加護を受けた公認ギルドでのみできる。
その際に身分カードに各ギルド毎に機能を追加される。
神の加護を受けていない非公認ギルドに登録する際は
カードによる更新は行われないので自己責任で行う事。
犯罪を目的としたギルドに登録し摘発されると罪に問われ、犯罪奴隷に堕とされる。
以上のことを手振り足振りと大きなリアクション付きで説明してくれた。
説明が終わると女性神官さんは肩で「ぜぇーはぁー」と息をしていたw
「それでは最後になります。そのカードをおでこに当てて、インプットと言って下さい。」
指示に従いおでこに当て「インプット。」と言うとカードがおでこに吸い込まれていった。
「Σ(゜Д゜;≡;゜д゜)えっ」
「この身分カードは神様の加護により製作されてますのでこのような事が可能なのです。
カードはいつでも手から念じれば出す事が可能です。こんな感じで。」
そういって女性神官さんは差し出した右手からカードを出現させた。
「この身分カードは銀貨1枚分で作られていますが絶対に破壊することができません。
なので人によっては防具と勘違いしてらっしゃる方もいるんですよね。」
そういえば、ノーラに見せてもらったときは手から出さずに
ロープの内側から出していた事を思い出しノーラを見ると
( *・`ω´・)キラーン←こんな感じのドヤ顔しながら懐からカードを覗かせていたw
「それではひぽとさんのカード内容を確認してみましょう。」
改めておいらは手からカードを出し内容を確認していく。
カードに書かれている文字は共通語であったが
プロフェッサーの言語変換魔法のおかげで難なく読める。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ひぽと ♂ 17歳 人間
職業
魔法使い
称号欄
遊戯神のお気に入り。
神のお言葉。
遊戯神の加護♂:ようやく出番だ!つよさと念じよう!
遊戯神の加護♀:初めてだからサービスしちゃう!
――――――――――――――――――――――――――――――――――
「それでは、えーと、あれ?年齢に違いがありますねぇ。
17歳ですね。用紙だと30歳でしたね。それに種族が人族ではなく
人間となってますねぇー。人間ってなんでしょう?
まぁ、いいか。カードの内容は絶対神のお力で表示してるので
間違いはありませんね、きっと!それと称号と加護は初めて見る
神様の加護ですね。遊戯神は遊戯の神様ですね。
一言もあるじゃないですか。どれどれ。ん?読めませんね。
この文字は・・・神語じゃないですかっ!!」
おいらは「ふむふむ。」言いながら女性神官さんと内容を確認していった。
なにやら女性神官さんが興奮して指摘している神のお言葉。部分を
見てみるとそこには普通に日本語で書かれていた。
女性神官さんが言うには言語学会が翻訳をしようと研究しているらしいが
サンプル数が少なく正しい発音も分からない為に苦戦をしているらしい。
なので新しい神語が出てきたら研究に回して欲しいと要請を受けていると言った。
「どうでしょうか?内容は読めないので何とも言えませんが
言語学会にサンプル提供すれば学会の方から褒賞が出ますよ?
あくまで了承された方のみの提供ですので。」
とりあえず話を聞いたけど翻訳は進んでいないから内容は分からないだろうし
知られても問題はないだろうと思ったので
「時に提供すると褒賞はいかほど貰えるのかしらん?ニヨ(・∀・)ニヨ」
「褒賞は1文字あたり銀板5枚ですね。このお言葉だと・・・
んーと32文字もあるので銀貨16枚ですね。なので160万zです。
すごい大金ですねー。4人家族の平民さんが1年ちょっと暮らせる額ですよー。」
「な、なん・・だと・!?」
これはすごいことだ。日本語を書いて売るだけでこの世界では億万長者になれるじゃまいか!
単語数だけでも20万語はあったはず。そこまで覚えてないにしろ、ひらとカナと漢字で
1000文字はイケる!そうすると銀板5000枚。金貨5枚で5000万円。大金持ちや!
「驚いちゃいますよねー。1文字でこんなになるなんてね。」
おいらがアワ(( (n;‘Д‘))ηアワしていたら後ろのドアがノックされた。
女性神官さんが「はーい、どうぞー。」と言うと1人の神官さんが入ってきて
「今し方神託がなされました。こちらの部屋にこれを届け全員で読むようにと。」
そう言って女性神官さんに1枚の紙が渡された。内容を確認した後においらにも渡してくれた。
そこにはこう書いてあった。
「この紙は読んだ後に燃やし、そして内容を漏らしてはいけません。
『ひぽと君。神語を売って儲けようとしたら駄目ですよ。』
破られた場合天罰が下ります。神一同より。」
完全においら宛の絶対神様からの手紙でしたw
おいらに当てた部分だけ日本語で書いてありました。
どうやら絶対神様達高位の生命体は考えも読めるみたいですw
「これは異常事態です。神語部分は読めませんが天罰が下ると書いてあります。
しかも神様一同が天罰下すと仰っていますから見放されるも同義です。
すぐに燃やしますよ?いいですね。あなたもすぐに忘れてください!」
「はい。」と神託を持ってきた神官さん。
すぐさま女性神官さんは火で紙を燃やしてしまった。
「この内容は分かりませんが漏らさないでくださいね。」
「はい。わかりましたよっと。それでおいらが提供する神語についての褒賞は
どうしたら受け取れるのでしょうか?」
「あっはい。えっと、神殿の方に申請したら受け取れますよ。申請は私がしますから
少しお時間を頂ければ今日中に受け取れますよ。」
「それではお願いします。その間に冒険者ギルドとかに行って来ます。」
「分かりました。」と女性神官さん。
すらすらと何かを書いて神託を持ってきた神官さんに渡していた。
「これをあとで受付に出していただければ褒賞が渡されますので。」
と言いながら何かの用紙を渡された。
「ではこれで身分カード発行は終了です。お疲れ様でした。」
「ありがとうございます。」
お礼を言ってドアから出る。その後にノーラが続く。
受付の女性神官さんにも「お世話になりました。」といって神殿を出る。
その足で今度は冒険者ギルドに行き登録とノーラたちの報告とついでに
登録料と報酬を貰いに行くことになっている。
ノーラの後に続いて今度は冒険者ギルドに足を運ぶ。
ファンタジー小説ではここで入ると中にいた先輩中堅冒険者に見定められ
頭の悪いやつが絡んでくるイベントが起こるかもしれないと。
少しの緊張とwktkしながら足を踏み入れる。
冒険者ギルドは2階建ての建物である。
入ったらそこは想像していたような雰囲気があるものではなく
そこは簡単に言ってしまえば病院の待合室のような場所であった。
まず右の壁際には沢山の紙が張ってあった。どうやらあれは依頼書らしい。
左奥には食堂と書かれた扉がありその先で食事を食べてたり
酒を飲んでたりしてる姿が入り口からも見て取れた。
想像してたギルドの雰囲気は食堂の方がそのままであった。
ちょっと残念半分、安心半分で臆病なおいらは絡まれなくてよかったと思っていた。
正面には窓口が6つあり右の依頼書に近い場所の2つが依頼受付となっていた。
正面の3つは報告受付となっていて、報告受付と依頼受付の間から奥に伸びてる廊下には
『この先買取所』と看板が下がっている。
そして残りの左側の2つは登録・更新受付と書いてある。
カミラは報告受付に近い椅子に座って順番待ちをしていた。
ノーラがカミラに近づいていったのでおいらも後を追って歩いていく。
「おっ、身分カード作れたのか。じゃあ、そっちの登録受付行って登録してきなさい。」
ノーラはカミラの横に座っていた。カミラはおいらに丸い硬貨のような物を渡してきた。
とりあえずノーラとは逆の椅子に座りまじめな顔でカミラに話しかけた。
「登録する前にちょっと教えて欲しいことがあるんだ。お金について教えてくれ。」
カミラは呆れ顔で「知らないのか。」と言いつつ実物を見せながら説明してくれた。
纏めると
お金はすべて神殿により鋳造されている。素材が4種あり銅と鉄と銀と金で作られている。
さらに板状と硬貨がありそれぞれ、銅と鉄は表に価値を裏には神殿の紋章が刻印されている。
表の価値とは日本の硬貨と同じ様に数字が刻印されている。
銀と金に関しては裏は同じ紋章だが表には意匠を凝らしたデザインとなっている・・・らしい。
カミラは実物を見せながら話してくれていたが銀板までしか持っていなかった。
「銀貨以上は預けてるから今は持ってないのよ!」
「( ´_ゝ`)フーン」
「ぐっ、むかつく顔ね。まぁ、いいわ。」
お金に関しては円に置き換えると以下の通りである。
銅板=1円
銅貨=10円
鉄板=100円
鉄貨=1000円
銀板=1万円
銀貨=10万円
金板=100万円
金貨=1000万円
となっていて単位はゼカナと言いzで表される。
銅貨35枚あれば350zとなる。
因みに大きい金額になるとzは使われず
金貨3枚と銀板7枚とかになる。
お金についてレクチャーを受けた後、登録料が鉄貨5枚だったが銀板1枚を渡された。
「とっとと行ってきなさい。」
受け取ったお金を持って受付に行き
「すいません。登録をしたいのですが」
「はい。登録ですね。それではこちらにお座りください。」
「失礼します。」
そんな会話の後、身分カードを渡し神殿にもあった水晶魔道具にカードを入れ
「カードに追加する項目は個人の身体能力と技能になります。
その他に追加料金でいくつかの機能を付けられますがどうしますか?」
追加機能について悩むのであった。
主人公がいる街は人族よりの街なので亜人はドワーフとエルフと言った元人族がほとんどです。ほかの亜人は奴隷か街の端の方のスラムか荒野の方にいかないといません。荒野の方は亜人がほとんどです。




