第二章〜グレー
お義父さんと
お母さんと妹と
あたしの
04人の新しい
生活が始まった.
義父は自営業を
営んでいたので
03人で暮らしていた時とは
比べられ無い位
生活に余裕が出来て
母は仕事を辞めて
専業主婦になった.
ただいま
と言えば
おかえり
と返って来るコトが
嬉しかった.
欲しい物は
何でも買ってくれた.
妹はそんな義父が
大好きな様子だった.
あたしも
初めは義父に
慣れるまで嫌だった
04人での食事が
いつの間にか
自然なコトになり
03人家族は
いつの間にか
ちゃんと
04人家族になった.
母と義父が
結婚して03ヶ月.
あたしは中学の
入学式を迎えた.
新しい制服は
少しおっきくて
慣れない姿を
鏡に映しては
笑みがこぼれる.
母はやたらに
写真を撮った.
妹はあたしの
制服姿をいいなァ
と呟きながら
見ている.
義父は優しい笑顔で
その様子を見つめていた.
満開の桜並木の下を歩く.
目の前には
広い校舎とグラウンド.
あたしと同じ様に
少し大きな制服を
纏った新しい仲間.
制服がビシっと
決まった上級生達.これカラ
漫画で見てた様な
恋が青春が
そこにあるんだと
心を弾ませた.
希望に
満ち溢れた未来が
あたしを呼んでる.
風に舞う花びらが
余りにも綺麗で
涙がこぼれた.
これカラ始まる
長い長い暗闇の
幕開けだと
知るはずも無い
純粋なあたしがいた.