第一章〜真っ白
それカラその後のコトは
よく思い出せ無いケド
あたしと妹がメリーゴーランドに
乗っている間
母とおじさンは
楽しそぉに喋っていた.
やっぱり母が
おじさンに見せる笑顔は
あたし達に向けられるものとは
違っていて
それが恋をしてる笑顔だッ
てコトをあたしと妹は
帰り道で聞かされた.
妹は
[よくわからないケド
春華はおじさンが
パパになったら嬉しィ]
笑顔で言った.
母は嬉しそぉに頷いて
[梨華はどぉ思う??]
とあたしに聞いた.
[...あたしもッ!!!]
[そぉ.そぉね!!ありがとう.]
嬉しそぉにする母に
あたしは本当のコトなンて
言えるはずが無かった.
本当は嫌だよ.
新しいお父さんなんて
いらないよ???
言えない.
言えるはずがない.
知らないおじさんが
新しいお義父さン
になったのは
それカラすぐのコトだった.
小さな教会で
本当に身内だけでの
式をあげた.
真っ白な
ウエディングドレス.
綺麗な指輪.
いつも綺麗な母だったケド
この日は一段と輝いてた.
幸せそぉな母の横顔を
あたしは見つめてた.
指輪交換の時
母は少し涙ぐンで
お義父さンは
そンな母に優しく微笑んでいた.
そンな02人を見て
あたしは
お母さんが幸せなら
それでいい.
あたしが我慢すれば
上手くいくンだ.
自分の気持ちを
押し殺して
小さな鍵をかけた.
外は見事に真っ白な雪.
あたし12歳.
寒い冬の日だった.