第一章〜真っ白
指折りしてカラ01週間.
待ちに待ったその日が
やってきた.
あたしも妹も
01番お気に入りの服に着替えた.
少し驚いたのは
父がいなくなったあの日カラ
三面鏡の前に
座らなかった母が
その日は座って念入りに
化粧をしてた.
[お母さんも遊園地だカラ
気合い入ってるンだなァ]
何て呑気なコト思ってた.
だケドそんな訳無くて
今のあたしなら簡単にわかる.
男がいるッてコト.
何に乗ろう.
お昼は何食べようかな??
お子様ランチも捨てがたいな.
でもスパゲティランチもいいなァ.
行きの電車の中で
妹とあたしは
はしゃいだ.
母も笑ってた.
すごく優しい顔.
大好きな笑顔.
遊園地に着くと
母は少しキョロキョロして
誰かを見つけると
手を降った.
知らないおじさンが
あたし達に向かって
歩いてくる.
誰???
誰なの???
今日は03人ぢゃないの???
小さなあたしの胸は
嫌になる程高鳴った.
[ごめンごめン!!少し遅れたね!]
[うぅン!!私達もさっき来たのよ]
知らないおじさンと
話す母の笑顔は
あたし達に向ける
笑顔とはまた違っていた.
しばらくすると
[はじめましてだね.
えっとォ...
君が梨華ちゃンかな??]
そぉ言っておじさンは
しゃがんであたしの顔を
覗き込んだ.
あたしは慌てて
[はっはい!!梨華です!
今小学校06年生です!!]
そぉ答えた.
おじさンは笑って
[はははッ元気だね.
...ぢゃぁ君が
春華ちゃンだね??]
そぉ言って春華に話かけた.