第二章〜グレー
涙ッて枯れる.
昔誰かが
そぉ言ってたケド
本当だな.
頭がボォっとする.
あたしがどんなに泣いたって
朝は必ずやって来るんだね.
何もする気が起きない.
[梨華---!!朝ご飯出来たわよ]
母の呼ぶ声がする.
リビングには
いつもと何も変わらない光景.
朝ご飯.
朝のニュース.
春華の寝ぼけた顔.
優しい母の笑顔.
そぉ.
変わったのは
あたしだけ.
[梨華???
どうしたの??
顔色が悪いわよ??]
[別に何も無いよ]
無理やり笑ってみせた.
変わったあたしは
何も変わらない風景に
自分をごまかして溶け込んだ.
もしもあたしが
昨日の出来事を
言ったらどうなるの???
春華がこんな目に
会うかもしれない.
春華はまだ小学生だよ??
でもあいつなら
やりかねないよ.
頭の中で自問自答を繰り返す.
考えたいコト
いっぱいあるのに
時計は針を
止めてはくれなくて
あたしは学校に向かった.
歩くと少し痛みが伴った.
だケド誰にもわかんない様に
平然を装って
笑顔の仮面をつけて
あたしは教室に入った.
[梨華ッ!!!]
真っ先に
あたしの名前を
呼んだのは茜だった.
[おはよォ]
精一杯の笑顔.
茜に心配させない様に
必死だった.
[おはよッ!!所で...聞けた??]
何も知らない茜は
中川君のコトで
頭がいっぱいの様子だった.
[あッうン!!!聞いたよ!!]
[本当ッ!!?メールはした??]
[うン!した.]
[どんな感じだった???]
[ん---...野球バカッて感じかな??]
[何それ---!!そっかァ...]
[うン.
それでぇ茜のアドレス
何て言って教えたら
いぃかなァ???]
[...だね.どぉしよぉ.]
茜の困った顔.
純粋に恋する気持ち.
あたしにはもぉ
恋なんて出来ないね.
だって汚れてしまったカラ.