第二章〜グレー
だケド眠りについて
思い知らされる.
嫌な予感は
気のせいなんかぢゃ
なかったッてコト.
何だか人の体温を感じる.
それにズッシリ重い...
生暖かい風.
何だろ???
目を開くとそこには
驚きと恐怖の光景.
あたしの
体の上に跨った
義父の姿.
[ちょッお義父さン???!]
あたしは小さな体で
精一杯抵抗した.
だケド大の大人に
勝てる訳がなかった.
[梨華...大人しくしてるんだよ]
生暖かい息をハァハァと
吐きながら義父は
あたしの体を触った.
やだッ!!!
やだやだッ!!
誰か助けて!!
お母さん!!
春華!!!
声が出ない.
次の瞬間に激痛が走った.
[梨華の体と
おとうさんの体が
合体したよ---...]
そぉ言いながら
腰を激しく動かす
動物がいた.
そして声をあげた.
何も知らないあたしには
何が起こったのか
わからなかった.
義父は服を直すと
[このコトは
梨華と僕の秘密だよ???
いい子だカラわかるよね???
もしも誰かに言ったら
どうなるか...]
ニヤリと笑って部屋を後にした.
しばらく呆然と
天井を見つめていた.
何が起こったの???
夢...???
夢ぢゃないよね.
鏡に映ったあたしの姿を見て.
あたしは声にならなかった.
はだけた服.
血のにじんだシーツ.
ゴムの匂い.
獣の匂い.
[...ゃ.ぃ...や.いや----!!!]
あたしには
泣くコトしか
出来なかった.
13歳になりたてのあたしが
段々とグレーに染まる.
月は非情にも綺麗な満月.
大好きなピエロの人形は
あたしを
嘲笑っているかの様だった.