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異世界転生したのに前の転生者にやり尽くされていた件  作者: ベルナルド
一章 キャンウィング領編

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第二十二話 朝日なき目覚め


 朝が来なかった。

 最初にそう思ったのは、目を開けた瞬間だった。

 いつもなら、窓の隙間から差し込む朝日が、まぶたの裏を薄く照らしてくれる。

 故郷の町にいた頃からそうだった。朝になれば、鳥が鳴き、母さんが台所に立つ音がして、ルーシーの寝ぼけた声が聞こえてくる。


 キャンウィング領の領主館でも、昨日までは似たようなものだった。

 使用人たちが廊下を歩く足音。庭の手入れをする音。遠くから聞こえる街のざわめき。魔導列車の低い汽笛。

 そういうものが、朝を教えてくれていた。

 だが、今日は違った。


 暗い。部屋の中が、夜のままだった。

 最初は、まだ深夜なのかと思った。

 寝たつもりになっていただけで、実はほとんど時間が経っていないのかもしれない。そう考えて、俺はベッドの上で身体を起こした。


 けれど、違う。

 身体には、確かに眠った感覚があった。

 頭の奥には、浅いながらも眠りから引き上げられた重さがある。

 腹も少し減っている。喉も乾いている。

 夜明け前、というには長く眠りすぎている。


 俺は窓へ近づいた。

 カーテンを開ける。

 外は、黒かった。


 星のない夜。月のない空。街の屋根も、庭園の木々も、領主館の白い壁も、すべてが薄い闇に沈んでいる。

 部屋の魔導灯が切れたとか、窓の向きが悪いとか、そういう問題ではなかった。

 街全体が、夜に閉じ込められている。



     ◇


 しばらくして、俺たちは領主館のロビーに集まった。


 そこにはすでに、レン、サラ、エリシア、マリー、ガードナーさん、そして師匠がいた。

 使用人たちも廊下の奥で不安そうに集まり、互いに小声で何かを話している。

 誰も、状況を理解できていなかった。


 時計は朝を示している。朝食の準備も始まっている。けれど窓の外は夜のまま。

 鳥は鳴かない。街のざわめきも、いつもより遠い。

 代わりに聞こえるのは、不安げな人々の声だった。


「おいおい、どうなってやがる」


 師匠が頭をかきながら呟いた。


「いつから一日の時間が変わったんだよ」


 軽口のように聞こえたが、その片目は笑っていなかった。

 昨日のスタンピードの話を思い出しているのだろう。師匠の視線は、何度も窓の外の闇へ向けられていた。


「ルーク、どうなってるんだ?」


 レンが目をこすりながら聞いてきた。

 眠そうな顔をしている。

 勇者になった翌日だというのに、いきなり朝が消えるとは、さすがのレンも理解が追いついていないらしい。


「俺にも分からない」


 俺は正直に答えた。


「ただ……なんだか、身体がムズムズする」

「ムズムズ?」


 レンは首を傾げた。


 俺は自分の腕を見下ろした。

 皮膚の下を、細かい虫が這っているような感覚。

 いや、虫というより、体内の魔想が落ち着かない感じだ。

 血の流れと一緒に巡っている魔想が、外側から引っ張られているような感覚がある。


「分かる」


 ガードナーさんが眉をひそめた。


「私も少し、身体の内側がざわつくような感じがあります」

「私もです」


 マリーも小さく頷いた。

 使用人たちの何人かも、似たような反応をしていた。

 だが、レンとサラだけは違った。


「俺は特に何もないぞ」

「私も……少し不安だけど、身体がムズムズする感じはないかな」



 二人だけが、この異常な感覚を共有していない。

 それが何を意味しているのか、今の俺には分からなかった。

 ただ、偶然ではない気がした。


「気分悪いぜ、まったく」


 師匠が舌打ちをして、領主館の扉へ向かった。


「ここにいても解決しねぇ。ちょっくら調査してくる」

「俺も行くぞ!」


 レンがすぐに手を挙げた。


 だが、師匠は首を振った。


「こんな事態に、お前を連れていくかよ。大人しくしてろ」

「なんでだよ!」

「お前はトラブルメーカーなんだよ」

「おい、ルーク」

「え?」

「お前は来い」

「うぇー、なんでルークだけ!」


 レンが不満そうに声を上げる。


「こいつはお前と違ってお利口だからな」


 俺は苦笑しながら、師匠の後を追う。

 扉が閉まる直前、サラと目が合った。

 サラは少し不安そうな顔で、俺を見ていた。


「気をつけてね」

「ああ」


 俺は小さく頷いた。


     ◇


 領主館を出た瞬間、肌を撫でる空気の違和感がさらに強くなった。


「分かってんだろ、ルーク」


 師匠が前を歩きながら言った。


「テロなんでしょ」

「はぁ。嫌な予感はよく当たりやがる」


 師匠は苦々しげに呟いた。

 街へ出ると、人々はすでに外へ出始めていた。

 最初は、誰もが半信半疑だったのだろう。

 朝なのに暗い。時計は進んでいる。店を開ける時間のはずなのに、空には太陽がない。

 人々は空を見上げ、隣人と話し、騎士や兵士に説明を求めていた。


「どうなってやがる」

「おいおい、困るぜ。俺は朝が好きなんだよ」

「俺は夜の方が好きだぜ」

「ああん?」

「なんだよ」

「やめろ、お前ら!」


 小さな言い争いが起きかけ、騎士が慌てて止める。


 街はまだ暴動にはなっていない。だが、不安は確実に広がっていた。

 昨日、師匠が言っていたテロの危険性。それが、現実味を帯びていく。


「ルーク、お前は何か分かるか?」


 師匠に聞かれ、俺は首を振った。


「全身がムズムズする。でも、それ以上は分からない」


「だろうな」


 師匠は空を見上げた。


 黒い空。雲ではない。煙でもない。


「おそらくだが、これは結界じゃねぇ」

「結界じゃない?」

「ああ」


 師匠は歩きながら答える。


「結界ってのは、普通は閉じ込めるため、守るため、遮断するために使う。だが、こいつは違う。俺たちの行動を制限してねぇ。街の外にも出られる可能性が高い」

「じゃあ、何のために?」

「餌だ」


 俺は足を止めかけた。


「餌?」

「この闇は、俺たちの魔想を増幅している」


 師匠の声は低い。


「増幅度は人によって違うだろうがな。体内の魔想をざわつかせ、少しずつ外へ漏れやすくしている。街全体から漏れた魔想が、この空間に満ちていく」

「満ちたらどうなる?」

「昨日話しただろ」


 師匠は俺を見る。


「魔物は強い魔力に惹かれる」


 嫌な汗が背中を伝った。


「満たされた魔想に引き寄せられて、魔物がこの場所を狙う」

「スタンピード……」

「ああ」


 師匠は頷いた。


「じゃねぇと、こんな分かりやすい術を使う意味がない。俺たちを閉じ込めるわけでもなく、能力をむしろ増幅するようなテロなんぞ、普通ならあり得ねぇ」

「街そのものを餌場にしてるのか」

「そういうことだ」


 胸の奥が冷たくなった。

 この街にいる人々。みんなの魔想が、魔物を呼ぶ餌にされている。


     ◇


 俺たちはそのまま門の前まで向かった。

 騎士たちは混乱しながらも、なんとか人々を落ち着かせようとしていた。

 師匠は騎士に短く事情を説明し、俺たちは門の外へ出る。


 出られた。やはり、この術は街を閉じ込めているわけではない。

 街の外に出て、俺は思わず息を呑んだ。

 キャンウィング領だけが、黒い影に覆われていた。


 街の上空に、丸く歪な闇が浮かんでいる。

 その外側には、ちゃんと朝があった。

 遠くの空は薄く明るい。山の稜線には光が差している。

 森の向こうには、朝焼けの名残すら見える。

 なのに、キャンウィング領だけが夜に沈んでいる。

 

「これほどの術……」


 師匠が低く呟く。


「独想魔術か」

「師匠、なんだそれ?」

「魔術ってのは、基本的には式だ」


 師匠は闇を見上げたまま説明した。


「魔術回路があって、術式を覚えれば、同じ属性や系統の魔術は誰でも扱える。もちろん、向き不向きはあるけどな」

「魔術回路があれば、だろ」

「ああ」


 師匠は俺をちらりと見た。


「魔術回路がなけりゃ、そもそも入り口に立てねぇ」


 分かっている。

 それでも、その言葉は少しだけ胸に刺さった。


「だが、稀にいるんだ」


 師匠は続ける。


「特定の魔術と、自分の魔術回路の相性が良すぎるやつがな。そういうやつの魔術は、ただの汎用魔術から外れていく。本人の思想、執着、人生そのものが術式に混ざる」

「人生が混ざる……」

「そうして変質した、本人にしか使えない魔術。それが独想魔術だ」


 師匠の声は重かった。


「魔術師にとっては、到達点の一つだ。だが、厄介でもある。普通の魔術と違って対策が立てにくい。術者本人の価値観が術式になっているから、常識が通じねぇ」


 俺は黒い空を見上げた。

 これが誰かの思想や執着から生まれた魔術だとしたら。

 その術者は、いったい何を考えているのか。


「ルーク」


 師匠が俺の名を呼んだ。


「今回の相手は、わけが違う」

「……分かってる」

「分かってねぇ顔だな」


 師匠は俺の頭を軽く小突いた。


「いざって時は逃げろ」


 その声は、いつものふざけたものではなかった。


「昨日みたいに意地で突っ込むな。敵が独想魔術持ちなら、お前が想像してるよりずっと面倒だ」

「分かった」


 俺は頷くしかなかった。


     ◇


 領主館に戻ると、屋敷中の人間が慌ただしく動いていた。

 廊下を使用人が走り、メイドたちが水や布を運んでいる。

 空気が明らかに変わっていた。


「何があった!」


 師匠が近くのメイドに声をかける。

 メイドは顔を青くしながら答えた。


「お、奥様の容態が突然……!」


 その言葉を聞いた瞬間、俺たちは駆け出した。

 案内された部屋に入ると、苦しそうな声が聞こえた。

 ベッドの上には、エリシアの母――アリシアさんが横たわっていた。

 顔は青白く、額には汗が浮かんでいる。胸が大きく上下し、呼吸は浅く荒い。


「お母様! 頑張ってください!」


 エリシアが必死に母の手を握っていた。

 その隣で、サラが両手をかざしている。

 白い光が、サラの手からアリシアさんの身体へ流れ込んでいた。

 だが、サラの顔は苦しそうだった。


「くっ……うう……!」


 光は確かに届いている。

 しかし、アリシアさんの身体の奥にある何かが、それを拒んでいるように見えた。

 正式に魔術を学んでいないサラには、あまりにも荷が重い。


「くそ、やべぇぞこれは」


 師匠も手をかざした。

 淡い回復魔術の光が、サラの光に重なる。

 それでも、アリシアさんの苦しみは消えなかった。

 俺は、何もできなかった。

 でも、俺には魔術回路がない。


「俺も!」


 レンがアリシアさんへ手をかざした。

 その瞬間、レンの手の甲の痣が光った。

 太陽のような、勇者の光。だが、次の瞬間。

 アリシアさんの身体から、黒い瘴気が噴き上がった。


「ぐわっ!」


 レンが吹き飛ばされる。

 サラも、師匠も、エリシアも、俺も、衝撃で後ろへ弾かれた。


 部屋の空気が一気に重くなる。

 黒い瘴気は、アリシアさんの身体から湧き続けていた。

 煙のようで、泥のようで、生き物のように蠢いている。


「お母様!」


 エリシアが立ち上がり、母へ駆け寄ろうとする。


「待て!」


 俺は反射的にエリシアの腕を掴んだ。


 瘴気に触れたら危険だ。

 そう思った。

 エリシアは俺を振りほどこうとする。


「離して! お母様が!」

「だめだ! 今近づいたらお前まで――」

「嫌! また失うなんて嫌!」


 その叫びに、俺は言葉を失った。

 また、その言葉が重かった。


「私は……」


 サラが、ゆっくりと立ち上がった。


 肩で息をしている。顔色は悪い。

 さっきの衝撃で腕も震えている。

 それでも、サラはアリシアさんを見ていた。


「私は、諦めない」


 その声は小さかった。

 けれど、確かに部屋に響いた。


「絶対に、救ってみせる」


 サラがもう一度、手をかざす。

 その時だった。

 サラの手の甲に浮かんだ印が、変化した。


 花びらのようにも、光の羽のようにも見える白い痣。

 その翼が、ゆっくりと大きく広がっていく。


 レンの光とは違う。レンの光は、太陽だった。

 見る者の目を焼くほど眩しく、前へ進むための光。

 だが、サラの光は違った。

 包み込む光だった。

 ただ、そこにある痛みごと抱きしめるような、優しい光。


「はあああああ!」


 サラの光が、部屋中に広がった。

 黒い瘴気が押し返される。

 アリシアさんの身体にまとわりついていた闇が、白い光に包まれてほどけていく。


 エリシアは母の手を握ったまま、涙を流していた。

 俺は、ただ見ていた。眩しいとは思わなかった。

 レンの時とは違う。目を逸らしたい光ではなかった。


 光が収まった。

 部屋の空気が、少しだけ軽くなる。

 アリシアさんの呼吸は、まだ弱い。

 けれど、さっきまでの苦しげな喘ぎは消えていた。


「何が起こったんだ……?」


 レンが呆然と呟く。


「分からない」


 サラは肩で息をしながら、自分の手の甲を見つめていた。


「でも、突然、力があふれてきたの」


 サラの指先は震えている。

 彼女自身も、何が起きたのか分かっていないのだろう。

 それでも、アリシアさんは助かった。

 少なくとも、今この瞬間は。


     ◇


 その後、慌てて駆けつけたエルランドさんに事情を説明すると、彼は何度もサラに頭を下げた。


「二度も救われるとはな」


 エルランドさんの声は震えていた。


「エリシアだけでなく、妻まで……感謝してもしきれない」

「い、いえ。私は、その……」


 サラは困った顔をしていた。


 感謝されることに慣れていないのだろう。

 それでも、エリシアはサラの手を握り、涙を浮かべながら何度も礼を言った。


「ありがとうございます、サラ様。本当に……本当にありがとうございます」


 サラは照れたように目を伏せた。

 アリシアさんは、今は眠っている。完全に治ったわけではない。

 ただ、危険な状態は一度越えたようだった。

 俺たちはロビーへ移動し、力尽きたように椅子へ腰を下ろした。


「さ、さすがに疲れたな」


 レンが背もたれに身体を預ける。


「私はもう動けない……」


 サラは小さく呟いた。


「皆さん、本当にありがとうございました。私のお母様を助けてくださって」


 エリシアが深く頭を下げる。


「当然よ!」


 レンが親指を立てた。

 けれど、師匠だけは腕を組んだまま、険しい顔をしていた。


「それにしても、ただの病気とは思えねぇな」


 その言葉で、空気がまた重くなる。俺も同じことを思っていた。

 普通の病気なら、あれほどの瘴気が湧くはずがない。

 レンの勇者の力に反応して拒絶するような動きも、ただの病では説明できない。

 エリシアは静かに顔を伏せた。


「お嬢様。私が説明いたしましょうか」


 マリーがそっと声をかける。

 だが、エリシアは首を振った。


「いいの、マリー。私が話すわ」


 エリシアは膝の上で両手を握りしめた。


「私には、お兄様がいました」

「兄?」


 レンが目を丸くする。


「はい。私のお兄様は、とても優秀な人でした。優しくて、強くて、領民からも慕われていて……私にとって、自慢のお兄様でした」


 エリシアの声は、少しずつ過去へ沈んでいく。


「幼い頃、私はよくお兄様に遊んでもらいました。お兄様は私の頭を撫でて、『エリシアを守れるくらい立派になる』と言ってくれました」


 エリシアは小さく笑った。


 けれど、その笑みはすぐに消えた。


「そんなお兄様は、十歳の洗礼で勇者に選ばれました」


 俺たちは息を呑んだ。

 レンと同じ勇者。


「街中が祝福しました。お父様も、お母様も、私も、誇らしかった。お兄様は王都へ行きました。きっと立派な勇者になる。誰もがそう信じていました」


 エリシアの指が震える。


「でも、次に帰ってきたのは……」


 言葉が途切れた。


 マリーが目を伏せる。


「軽い、軽い壺でした」


 ロビーに静寂が落ちた。

 それが何を意味するのか、説明されなくても分かった。


「なんで……」


 レンの声が震えていた。


 昨日、勇者に選ばれたばかりのレンにとって、その話は重すぎた。


「お兄様は、戦死したと言われました」


 エリシアは続ける。


「けれど、お兄様は簡単に死ぬような人ではありませんでした。それに、説明にはどこか違和感がありました。お父様は必死に、お兄様がなぜ死んだのかを調べようとしました」


「何か分かったのか?」


 俺が聞くと、エリシアは首を振った。


「何も。どれだけ調べても、何も見つかりませんでした」

「それから、家族は少しずつ離れていきました」


 エリシアの声は静かだった。


「お父様はお兄様の死の真相を追い続け、お母様は日に日に元気をなくしていきました。食卓から笑い声が消えて、屋敷の中には薬の匂いばかりが残るようになりました」

「そんなある日、お母様が倒れました。腕のいい医者に診せても、原因は不明。薬も効かず、魔術でも完全には治らない。いつしか、お母様は自分が呪われていると思うようになりました」

「そんな……」


 サラが小さく声を漏らした。


「だから、私は月灯草を採りに行きました」


 エリシアは俯いた。


「少しでも、お母様が楽になるならと思って」


 その先に何が起きたか、俺たちは知っている。

 何かが繋がっている。

 でも、俺にはまだ、その線の先が見えなかった。


     ◇


 翌朝。

 いや、朝と呼んでいいのかは分からない。

 相変わらず、空に朝日はなかった。


 窓の外は暗い。街は夜に沈んだまま。

 それでも、時間だけは確かに進んでいた。


 領主館の外が騒がしい。俺は跳ね起き、窓へ向かった。

 領主館の周りに、大勢の人が集まっていた。

 人々は怒っているようにも見えた。

 だが、それ以上に怯えていた。


 耳を澄ませる。

 ざわめきの中から、いくつもの声が聞こえてきた。


「領主様が隠しているらしい」

「魔王の槍だ」

「その槍のせいで、魔物が集まっているんだろ」

「だから朝が来ないんだ」

「領主様は、俺たちに何を隠しているんだ!」


 民衆の不安が、怒りへ変わろうとしていた。


「どうなっている……?」


 俺は窓の外を見下ろしながら、呟いた。


 闇に沈んだキャンウィング領で、影が蠢き始めていた。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

エリシアの兄はとてもレンに似ています。

独想魔術は昔の方が使える者が多かったのですが、現代は使えるものが少ない分、厄介かつ強力なものばかりです。

特に印象に残った場面や台詞がありましたら、一言だけでも感想をいただけると、とても励みになります。

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