《魔王》は学院へ入学する
あっという間に3年が経った。
時の流れは早いもの。実感がわかない。
「ここバーネット学院は―――」
今は入学式の途中……校長の話が長いため、こんな事を考えている……
今日から、寮生活。新しい環境で、シアは少しビビっているが、何故か、俺と同じ部屋ということで、安心してくれたって良いのだが……
あ……そんなことを考えていたら、入学式が終わってしまった。
この後は、なんとか試験らしい。頑張ろうか。
■
「新入生、一同整列!! 今から、試験を始める」
「ここでは、魔法と、剣を学ぶ。そのため、君たちが今、どれだけできるかを測る、初期試験だ! 魔法は、何でも良い。剣技はこちらが決めた相手とやってもらう」
初めてだ。この広い王国の、様々な場所から集まった人たちの魔法を見るのは。
どれだけ、この世界の魔法が進化しているのか、よく見極め、それに合わせ、俺が上手く乗り越える。
その後……
ほう……基礎魔法か。
あの魔法は、基礎中の基礎だ。やるのは簡単だが、ちゃんと魔力がまとまっていて、ポイントが高い。
おそらく、先生殿は、そこも評価するはず……
「まあまあですね。はい、次ぃ!! ノア・クライン!!」
「え、あはい……」
超基礎をやっておこう。
「ほいほいほい」
その瞬間、大爆発が起き、地面が削られる。
「なぁあああにしてんのぉおおおおおお!!」
「え、あ、基礎をみんなやっていたので、基礎中の基礎を放っただけです……」
「そんな威力になるかぃ!!」
「あ、はい……すみません」
「ノア、すごい!!」
これでも褒めてくれる、シアはすごいよ……
「チッ……」
誰かが、舌打ちをした。ノアは気づいていなかった。
■
「剣技の試験を始めます。基礎ができてればオッケーです。まずは、ノア・クライン対、レドル・バリアン!!」
バリアン。聞いたことある。たしか、同じ村の……
「おい、ノア・クライン!!」
「え、はい。なんですか」
「お前、気に入らねぇ……いつもシアと居てよ……」
「それで……?」
「それが気に入らねぇって言ってんだよ!!」
そんなの、知ったことかい。俺は、ただ、幼馴染として、いつも隣りにいるだけ……なんだけどさ。
「手加減しねぇからな。お前が負けたら、シアは俺のもんだ」
「え、はい……」
「ムカつくなッ!!」
この場で言わんくたって良いじゃんか……俺が恥ずかしいんだけど。
「あーでは、はじめぃ!!」
レドルが、最初に距離を詰めた。
俺は即座に分析した。
あの剣は、俺が持っている剣と違う。イカサマだ。
「ギタンベルド」
めんどくさいし、自前の剣で対抗するさ。
「ほいほいほい」
「なッ……」
「ほほいのほいほい」
レドルの剣が折れる。
「爆発せ―――」
そう言いかけた時……
「そこまで!!」
レドルの負けらしい。俺に挑むのは100年早いと、分かっただろう……いや1万年くらいかな……いや100万年? あー無限に考えてしまいそうになった。あぶね……
「ノア!! すごすぎ!!」
「あ、ありがと」
「これからも、頑張ってね!!」
「あ、うん。そうするけど」
そして、無事に試験は終わったが、一つ思ったことがある……
それは……
今の時代、剣技も魔法も退化してね?
そう思った。
今回も普通ではない、一日を、過ごしたのだと……俺は思った。
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