第9章 CIA長官沢井あかり帰国する
それから1カ月後、沢井星璃長官が成田に降り立った。何年ぶりかの日本の空気を腹いっぱい吸い込んだ。元C国とK国とKC国の空気は汚れていて街全体が汚い、人間の住む所じゃないとよく言っていた。C国の海岸地域はF国の統治下であった。元K国とKC国はアメリカの統治下である。まず、帰国を藤原首相に連絡すると遠慮なく官邸に来いと言ってくれた。タクシーに乗って官邸に着くとあかりの姿を見るや「アメリカCIA長官沢井様でございますか?」警備員があかりの顔を見て敬礼しながらまっすぐな目であかりを見つめた。「はい!いかにも沢井あかりです。ご苦労さま。藤原首相に会いに来ました。」あかりも警備員の目をみつめた。敬礼を返した。警備員がすんなりと通してくれた。懐かしい官邸の回廊を歩いて総理大臣室のドアをノックしただけで「入りなさい、」総理の声がすると自動でドアが開いたので少し戸惑った。秘書官が開けてくれたのだった。「沢井あかり長官、よくぞ、お越しくださいました。」秘書官が声をかけた。あかりは「ご苦労さまです。」秘書官の目を見つめ微笑んだ。あかりの姿を見るや藤原首相が「あかりちゃん。お元気そうでなによりです。あちらはどう?こちらへお座り下さい。」藤原首相がソファーを指差した。「これは、これは、藤原首相こそお元気そうでなによりです。」あかりは笑顔で藤原首相の目を見た。「今日は、あの話ね。妹さんのCPJの長官の任を解けと言う話ね。わかってるわ!あなたが言うなら本日付で任を解いてあげる。本人を呼んでくれない。後、NCIAの山南小春長官も呼んで頂戴。姉妹、しばらく会ってないんじゃない?」藤原首相があかりの顔を見た。あかりは、まず、澪に電話をかけてた。「澪、こんにちは!お姉ちゃん。日本に帰って来た。首相官邸に来られる!大至急来て頂戴!」あかりは用件だけ言うと電話を切った。続いて小春へ電話をした。「もしもし、小春、お姉ちゃん。元気してる?今、電話大丈夫?首相官邸に来られる?大至急来て頂戴。」あかりからの電話にあわてふためいた。やっていた仕事を放り出し秘書官を連れて、事務所をすぐに出た。澪もその頃、新潟県庁の猟友会事務所の中の長官室に居た。小林君が新幹線のチケットを大至急取ると二人はやっていた仕事を放り出し新幹線に飛び乗った。約1時間30分で東京駅に着くとタクシーで首相官邸まで急いだ。首相官邸に着くと首相室へ直行した。ドアをノックすると「はい!」と藤原首相の声がした。ドアを開けてビックリした。あかり姉さん。小春姉さんが居たからだ。何年ぶりかの姉妹の再会だった。ニュースやユーチューブで良く見る顔だった。生は新鮮だった。それに藤原首相までいたから言葉を探して出て来たのが「こんにちは、遅れました。」だった。「突然の姉妹再会になったゃたね。ごめんなさい。」藤原首相が口火を切った。「澪さん。こちらへお座り下さい。」藤原首相が澪の目を見た。澪はソファーに「失礼致します。」一声かけて座った。「澪、遠い所ごめんなさい。先に帰国するの連絡すればよかったんだけど、今、うちの組織信用出来る人居ないから突然の行動でごめんなさい。だから私、一人だよ。秘書官も信頼してないから。まずね。人種差別がハンパないから、さっき藤原首相にも話をしたけど酷い組織でね。秩序もへったくりもありゃしないって所なのよ。組織は汚いし街も汚いし、食べ物も不味いしの三拍子揃っている所、澪に来てもらうの悪いくらいなのよ。だから、日本はいいわね。空気は綺麗、街は綺麗、食べ物は美味しい。外国人観光客の言う事わかるわ!」あかりは愚痴っていた。「あなた達はまだ、幸せよ。今、うちの本部はソウルにあるんだけどインフラズタボロでトイレは座るの怖いしでホテルは豚小屋だし、アメリカが入ってすこしだけましになったって所、行った時は酷かった。C国も同じね。本当に汚いすべてが汚い人間まで汚いから、始末が悪くて!」あかりの愚痴はしばらく続いた。「ウエストウッド大統領に辞表を何回か出したけどすべて却下されちゃって、藤原首相によく泣きついていたのよ。日本の為に頑張ってくれと温かい言葉を貰い貰い。今日の今日まで日本の為に励みました。涙涙だったんだから、澪そんな所へ連れて行く事許してね。帰って来たら藤原首相が政治家になって仕事手でってくれないかと誘ってくれたのよ。」あかりは澪の目を見れずに居た。「あなた達次第で当選しないといけないんだけど私が何とかするわ!あなた達なら当選間違いなしだわ。比例名簿のトップに載せて比例でもいいから!考えておいてね。ちゃんと椅子用意するから。◯◯大臣とかね。良いんじゃない?私達で強い日本作りましょう?」藤原首相は笑顔で三人の顔を見た。「宮崎澪CPJ長官、長官の任を本日付で解く!後はあかりちゃんの下で働いてね。ただ、あなたはアメリカの職員じゃなくNCIAの職員として赴任してもらいます。だから小春さんの部下ね。文句ある!ウエストウッド大統領には話は通っていますから!自由にやってフェンタニル密造工場をたたきつぶしてね。F国大統領にも話はしたから!根回しの藤原って有名なのよ。」藤原首相が澪の目を見て微笑んだ。藤原首相の秘書官がクスクス笑って居た。「小春さんにはCPJの新しい長官をあなたの部下から任命して欲しいの大丈夫?」藤原首相は小春の目を見つめた。「大丈夫です。適任者がおります。お呼びしても宜しいですか?」小春は藤原首相の目を見つめた。「良いわよ。合わせてくれる。」藤原首相は小春の目を見て微笑んだ。小春はスマホを手に取り電話で一言話すと電話を切った。すると1時間もしないで女性が来た。ドアがノックされると部屋に入って来たのは一番隊隊長の新妻結だった。新妻は部屋の中を見渡すと全員の目の前に立って敬礼をし自己紹介をした。まずは藤原首相の前にたって、「NCIA一番隊隊長の新妻結と申します。お初にお目にかかります。宜しくお願い致します。」新妻は直立不動で立って挨拶をした。「新妻さん。お忙しい中お呼びたてしちゃて申しわけありません。日本国105代総理大臣、藤原真希です。宜しくお願い致します。」藤原首相も直立不動で敬礼し新妻の目を見つめた。そして、あかりの前に立つと新妻は笑顔であかりを見つめ「沢井元長官、お久しぶりでございます。長官の日頃のご活躍耳にしております。またお会いでき幸せです。」新妻はあかりの目を見つめた。「あなた、良い女になったわね。今晩付き合いなさい。可愛がってあげるわよ。私、タマっているから是非お手合わせをお願い致します。」あかりは新妻の目を見て色っぽくニヤリ微笑んだ。「長官、噂は本当だったんですね。スッキリしました。是非お手合わせを私の方からお願い致します。後で連絡いたします。」新妻もあかりの目を見てニヤリ微笑んだ。それを聞いた藤原首相が「噂って何よ?」スットンキョな顔を見せて小春に聞いて来た。「総理は知らなかったんですか?うちの姉妹は両刀遣いなんですよ。今風に言いますと二刀流ですかね。男も女もいけちゃいます。そんな特技の持ち主なんです。私達。総理もいかがですか?いつでもお相手いたしますわ!」小春が総理の目を色っぽく見つめた。「初耳だわ!そんな事?でもあなた達美人となら1回くらい経験したいわね。」藤原首相は小春の目を見てニヤリ笑った。「神田秘書官。今晩、ホテル予約して、スィートルームね、4人でパーティーだから。あんたも入る?あんたは無理か!怖い奥様が居るから泊まりなんて駄目ね。残念!後カラオケラウンジがあるホテルね。警備なしでお願い致します。」藤原首相が神田秘書官の目を見て言うと神田は美人達の顔を見渡しツバをごクリと飲んだ。「わからりました。大至急キープいたします。私も混ぜていただけませんか?」神田は藤原首相の顔を見てニヤリと微笑んだ。「あなたは、今回は遠慮なさい。私も初めてなんですから。私が先に経験いたします。後、今夜の事は内緒にしてね。ここだけの秘密ね。」藤原首相は神田秘書官の顔を見てニコリ笑った。「新妻隊長、あなたに来てもらったのは大事な仕事の話よ。本日付でCPJ長官に任命する。覚悟して下さい。今度は熊が相手よ。しゃべらないからね。」藤原首相は新妻隊長の目を見つめた。「あなたならできるわ!私が推薦しました。」小春が新妻隊長の目を見つめた。「はい!長官、精一杯勤めさせていただきます。」新妻隊長は直立不動で小春に敬礼をした。「新妻長官、明日10時に新潟県庁のCPJ本部に来てくださる。まあ、一緒に行きましょう!申し送りがあります。あかりお姉ちゃんも私の家族に説明して!新潟行きましょう?決まり!」澪は新妻隊長の目を見つめてあかりの顔を見てニコリ微笑んだ。「はい!わかりました。宜しくお願い致します。」新妻隊長は澪の前に直立不動で立って敬礼をした。「私もわかりました。」あかりは澪の顔を見て優しく微笑んだ。「藤原首相、帝国ホテルなんぞいかがですか?ただ大勢で盛り上がれるカラオケはありません。ネット環境が充実しておりますのでパソコンがあればスィートルーム内で楽しめます。今はカラオケアプリをダウンロードいたしますと何処でもネット環境が良ければ楽しめますから新しいパソコンを購入いたします。専用マイクも同時に。私がすぐに使えるようにセットアップして帰りますのでご安心を。」神田秘書官はそちらには明るい知識を持っていた。藤原首相にはわからなかった。「私もわかります。いざとなったら私がやります。」新妻長官が手をあげた。「ゆいちゃん。私の噂は何処で聞いたの?」あかりが新妻長官の顔を覗いた。「NCIA内の全員知ってますよ。長官が時々若い女性とホテルで密会しているの見られてますよ。私達の仕事ですから。尾行、隠密は得意ですから。あの子誰ですか?綺麗な女の子誰ですか?後、西葛西のマンションにも時々来ていました。そう言う事です。沢井長官も脇が甘かったですね。長官はシテイホテルじゃなくて、目立つラブホテルを使っていらっしゃいましたが何か理由があるんですか?」新妻長官はあかりの目を見てニヤリ笑った。「そこまでバレてんだ?正直言うと私、絶頂に達すると大量の潮をふくのね。恥ずかしいけど、ラブホテルは汚しても文句いわれないからラブホテルを使うのよ。ゆいちゃんはふかない?今日は帝国ホテルだから絶頂に達しないようセイブするわね。」あかりは皆の目を見てニコリ笑った。「うちの姉妹全員そうだよ。私も小春姉さんも潮ふきなんですよ。」澪が横から入って来て笑顔で皆の顔を見てニコリ笑った。「私達はハニートラップを生業として来た一族だから特殊なんですよ。経験人数は聞かないで下さい。腹上死もお茶の子さいさい。それは私だけだけど。もう何人もあの世へ送っているわ!大体が心臓発作になるけどね。事件性なし、お咎めなしになりますけど。れっきとした殺人ですよ。あれは?」あかりが皆の顔を見て優しく微笑んだ。あかり達は何人もの人間を殺していたので脳内の感覚が普通の人とだいぶ違っていた。「これで後任も無事決まりました。皆さんの活躍を祝福するため今夜はパーティーを開きます。」藤原首相が宣言すると神田秘書官が部屋を出て行った。「パソコンとマイク買って参ります。」一言残した。1時間くらいで神田秘書官は紙袋を手にして帰って来た。「総理、何故、歌なんですか?」突飛しもない質問を投げかけた。「お酒が入ったら歌って決まっているじゃないか?私の世代はそんなもんだぞ!後なあかりちゃんの歌が聴きたいねん。こんな完璧な女がどんな歌歌うかな!楽しみなんだよ。それだけ!こんな機会二度とないだろうからな!」藤原首相は神田秘書官の顔を見た。「総理、完璧な女なんて!やめてください。照れちゃいますから。そうですか?歌も最高に上手いですよ。最近は歌ってませんが、昔はブイブイ言わせてましたからね。十八番のオールウェイズリメンバーアスディスウェイ、レディガガにします。英語で歌います。」あかりは皆の顔を見て優しく微笑んだ。「こりゃあ!洋楽ときましたか!意外な鉄砲玉がとんできたか!流石あかりちゃんだね。」藤原首相はあかりの目を見てニコリ笑った。「楽しみは後に取って置くとして行きますか、帝国ホテルへ皆さん。車ですか?よかったら首相専用者5人まで乗れますよ。」神田秘書官が言った。「私達はタクシーで来たからお願い致します。」あかりと澪と小林秘書官の3人が首相専用車へ乗る事になった。小春と秘書官と新妻長官は小春の公用車に乗る事になり、2台でホテルへ向かった。ホテルに着くと車を駐車場に入れた。スマートチェックインで神田秘書官がチェックインをすませると全員フレンチレストラン、レ.セゾンに入った。お勧めのフルコースが出て来た。神田秘書官が事前予約してくれていた。メンバーは藤原首相、沢井星璃、山南小春、宮崎澪、新妻結、神田首相秘書官、山南長官の秘書官の小暮ひかる、宮崎長官の秘書官小林輝雄以上8名であった。まずはペアリングワインを手に取ると乾杯をした。車で帰る秘書官達はウーロン茶だった。「乾杯!これからの新しい旅立ちに心を込めて。」藤原首相が言葉を添えた。一杯が二杯になり三杯となり新しいボトルを開けた。料理も最高に美味しく、あかりは久しぶりにこんなに美味しい料理も食べたとご満悦だった。大陸での食事は口に合わなかった。だいぶ痩せた。上海では脂っこいものばかり、ソウルでは辛いものばかりでの食事に飽き飽きだった。「ところで、秘書官達は今晩はどうするね?ウーロン茶なんか飲んでっからさあ!帰るのかな?なんておもっちゃってさあ?」思いついたかのように藤原首相が神田秘書官の顔を見て優しく微笑んだ。「勿論帰ります。」神田秘書官が藤原首相の顔を見た。「あなた達も帰るの?」小林秘書官と小暮秘書官の顔を覗いた。「安いビジネスホテルに泊まります。」小林秘書官が藤原首相の顔を見てニコリ微笑んだ。「私は自宅が都内なので帰ります。」小暮秘書官が藤原首相の顔を見て優しく微笑んだ。「あなた達も遊ばない?」口に出かかったがグッと飲み込んだ。「あら、そう?仕方ないわね。明日、10時までに迎えに来て頂戴。」藤原首相は三人の顔を見て優しく微笑んだ。「ご馳走様でした。」合掌してグラスをワインを飲み干しグラスをテーブルに置いた。「総理、バーラウンジに席を移しますか?」神田秘書官の根回しは天下一品であった。「宮崎長官、私はこれにてお暇いたします。」小林秘書官は澪の顔を見て優しく微笑んで頭を下げた。同じく小暮秘書官も小暮の顔を見て「私も帰ります。」小暮に頭を下げた。「あなたは残って頂戴ね。神田さん。支払いがあるからね。」藤原首相は神田秘書官の顔を見てニコリ笑った。「わかってます。」神田は藤原首相の顔を見てニコリ笑った。「それでは、お先に失礼します。ご馳走様でした。」小林と小暮がその場を離れた。小林は小暮の運転する公用車に乗ると近くのビジネスホテルへ消えて行った。そして残った者はバーラウンジに入った。神田秘書官は「カラオケのセッティングがあるので部屋に行きます」」と皆と別れた。バーラウンジの5人はカクテルを楽しんだ。「日本って最高、天国だわ。あっちじゃ仕事仕事で疲弊してるから丁度いいんだけど、つまらない。澪、ごめんなさい。そんな所へ連れて行くの気がひくるんたけど日本の為に頑張ってね。」あかりが愚痴を吐きながら澪の顔を見てニコリ笑った。カクテルが揃って乾杯をした。5人の夜は始まったばかりで東の空が白むまで続いた。「酔っぱらう前に終わりましょう。この後つまらなくなっちゃうからある程度シラフでいないと脳内にガツンと残らないから。」あかりが総理の顔を見て優しく微笑んだ。「あら、そう言うものなのね?」藤原首相があかりの目を見つめた。「神田さん。終わりました。大至急バーラウンジまでお願い致します。」藤原首相が電話で神田秘書官に連絡すると5分もしない内にバーラウンジに現れた。店の前に居たらしい。出来る男だった。「チェックお願い致します。」神田がマスターに声をかけるとスマホ決済をして店を出た。「ご馳走様でした。」皆マスターに声をかけると「有り難う御座いました。かたのお越しを」マスターが6人の背中に声かけるとあかりが右腕をあげて手を振った。全員スィートルームに入ると「わぁー!」と声をあげた。「素敵なお部屋ですわね。」藤原首相が口にすると「カラオケの準備はバッチリです。私が一曲テストします。宜しいですか?」神田が口火を切った。「十八番の三都物語、谷村新司です。」神田がマイクをとって喋り始めた。「ボリュームはこんな感じで宜しいですか?あまり大きいと苦情が出ますので!」神田がマイクを通し話た。出来る男神田が三都物語を歌い出した。味のある歌声だった。歌い終わると「こんな感じでよろしいでひさか?」全員の目を見ると全員頷いた。拍手が部屋の中になり響いた。「神田秀樹54歳男盛り!相変わらず上手いねえ。流石だわ!恐れ入りました。」藤原首相が神田の目を見てニコリ微笑んだ。「はい。有り難う御座います。授業料払っておりますのでこれしきなんのなんの!」神田は照れ笑いを浮かべ頭をかいた。そのせいでヘアが乱れすぐに洗面所に駆け込みヘアをセットし直した。「もう一曲よろしいですか!しるし、ミスターチルドレンです。お聞きください。」神田は調子に乗った。男、神田の駄目な所。「うん。良いけど、条件が一つ、あんた、この中の誰と一番したいか歌い終わったら発表しなさい。私以外ね。」藤原首相の洒落の効いた言葉だった。けしてパワハラじゃない興味本位でききたかた。毎日、一緒にいるから女性の好みを知りたかっただけだった。前奏が始まり歌出だすとさっきと違った神田さんが覗き見えた。いつの間にか全員口ずさんでいた。皆、知っている曲だった。手拍子も交じりだした。歌い終わると拍手が沸き上がり静かになると告白タイム。神田は皆の顔を見て口にした。「私は沢井あかり長官が好きです。なんていっても顔が好きです。全盛期のオリビアニュートンジョンに似てます。ザナドゥとかフィジカルの頃にですか?私オリビアのファンでして青春の1ページですね。」神田は少し照れながらあかりの目を見て微笑んだ。「オリビアニュートンなんて初めて言われた!私?でいいの?オバサンだよ。澪とか結とかまだ30代前半のピチピチの方が良くない?」あかりは戸惑った表情を見せた。「私は、こだわりがあり過ぎてこの顔じゃないと駄目と思ったらその人一筋なんです。うちの家内なんか相当アタックして落とした口ですから僕はいわゆるブサメンではないので自分で言うのもなんなんですがこれでも国立大学出てますから。だからなんなんだと言われればそこまでなんですが?次は誰が歌いますか?あかりさん。歌ってください。レディガガのオールウェイズリメンバーアスディスウェイですよね。はい、マイク、良く拭いて置きました。安心して下さい。」神田はあかりの目を見てニコリ微笑んだ。ピアノの音がポロンと鳴っていきなり、歌い出した。あかりの歌声は艶のある良い声で英語の発音もなにもそん色はなかったし、違和感もなかった。歌い終わると拍手が沸き上がり「私ももう一曲よろしいですか?中山美穂さんのユアオンリーシャイニングスターです。聞いて下さい。」あかりが皆の顔を見てニヤリ微笑んだ。前奏が始まると歌い出した。やはり日本語の歌も上手かった。歌い終わると拍手が鳴り響いた。「流石お姉ちゃん。上手い上手すぎるわ!」小春が笑顔であかりをたたえた。「次は小春が行きなさい。杏里のオールオブユーだよね。」あかりが小春の顔を見て微笑むと小春は頷いた。神田さんが曲をクリックすると前奏が流れ歌い始めた。小春の歌は伸びのある感じで聴きやすかった。歌い終わると拍手が鳴り響いた。「次は澪、歌いなさい。曲はアレで良いだよね。キョンキョンのあなたに逢えてよかった、で。」小春は澪の顔を見てニヤリ微笑んだ。「オッケー!」澪が言うと神田さんがクリックすると前奏が始まった。澪が歌い出すと可愛い声だった。歌い終わると澪はしゃべり出した。「お姉ちゃん達、波海ちゃん覚えてますか?この間ディズニーランドで会って来た。今やパレードのセンターで踊っているよ。その晩、一緒に寝たんだけど、私、彼女の事、うちの旦那より好きだってわかった。今の歌、彼女にプレゼントします。」澪は涙を見せた。この間さよなら言って来たのにね。なんだろう?この涙は?終わります。」澪が話終わると拍手が鳴り響いた。「次は、新妻長官でいいかな?総理はトリですよね、それじゃあ、ゆいちゃんにマイクを渡します。」澪はゆいにマイクを渡した。「ご指名がありました。新妻結です。本日は、一青窈のハナミズキです。宜しくお願い致します。」前奏が始まった。なかなかの歌声に拍手がされた。途中からは皆は一緒に口ずさんだ。歌が終わると拍手が鳴り響いた。「次は藤原首相です。マイクをお渡しいたします。」結は総理にマイクを渡した。「トリは私か!後さあ!総理とか首相とか辞めてくれないかな!真希って呼んでテンションがだだ下がりだよ。歌は今井美樹のプライド。」前奏が鳴り歌い出すと一斉に拍手が沸いた。真希さんの歌は上手だった。歌い終わると一斉に拍手が鳴り響いた。「真希さんの歌お上手でした。やってますね?ブイブイ!」あかりが少しニヤけながらチャカした。「そりゃあ!やったわよ。学生時代!取っ替え引っ替え!あかりさんと一緒よ。」真希はニヤけて全員の顔を見た。そして、あかりがお風呂のお湯張りボタンを押して約20分くらいで完了のアナウンスが鳴った。「僕は帰ります。お楽しみに、ご苦労さまでした。明日、迎えに来ます。おやすみなさい。」神田が腰をあげて出口に向かった。「神田さん。ご苦労さま。また、明日、お会いしましょう。」全員で神田の背中に呼びかけた。神田はドアから外へと出て行った。後ろ髪が引かれた。可哀想な後ろ姿だった。神田さんも交じりたかっただろうと思うと心が痛んだのはあかりだけだった。4人が上着を脱ぐとガンホルダーと拳銃がみえた。藤原首相は少し、後ずさりしながら拳銃を触ろうとした。「すいません。触っては駄目です。」「真希さん一番最初にお風呂入って下さい。」あかりが真希に声をかけた。しばらくすると洗いたての髪で下着姿の真希が出て来た。「次はゆいちゃんどうぞ!私達は3人で入るから。」あかりが結に言った。結はガンホルダーと拳銃をベッドの上に置いた。しばらくすると髪を洗いたてで下着姿の結が出て来た。あかりはその姿にツバを飲み込んだ。あかりの狙いはレズ初めての結だった。ガンホルダーと拳銃をベッドの上に置いて、3人は裸になりお風呂へ入った。3人で身体を念入りに洗った。まず口をあけたのはあかりだった。「小春、澪は総理をエスコートして、私は結を責めるからお願い。」あかりは湯船につかりながら二人を見た。「わかった。やってみる。総理も初めてだよね。」澪があかりの顔を見た。「たぶん。」あかりは澪の顔を見てニコリ笑った。小春が髪を洗い終わるのを待って湯船を出て澪の脇であかりは髪を洗い始めた。3人はお風呂を出て洗い髪のまま裸で部屋に入った。総理が横になっているベッドには小春と澪がそっと入った。結が横になっているベッドにはあかりがそっと入った。「あかりさん。私、初めてなんです。怖くないですか?」結があかりの目を見て訴えた。「優しくするから怖がらなくていいよ。私がリードするから、気持ちよくなってきたら私の身体いじくりまわしなさい。」あかりは結の目を見てニコリ笑った。総理のベッドでも同じような会話がされていた。「私、女性は初めてなんです。なにもできませんが宜しくお願いします。」総理が小春の目を見た。「真希さん。怖がらなくていいですよ。私達がリードしますから気持ち良くなってきたら私達の身体いじくり回してください。二人で攻めますから心して下さい。」小春が真希の目を見て優しく微笑んだ。そうして長い夜は始まった。1時間くらいするとあかりが「ヤバいヤバい!きちゃった!ゆいちゃん、壺わかってる?凄い!初めてとは思えん。」絶叫しながらお風呂場へ飛び込んだ。潮ふきをもようしたらしい。そして、神田さん達が来る頃まで裸で寝ていた。時計を見ると9時だった。いそいで洋服を着た。真希はゲッソリしていた。立つ事も困難な状態になっていた。「やりすぎた」小春と澪は反省していた。「真希さんまだ序ノ口ですよ。昨晩はおもちゃ使ってませんからね。私達のテクニックでご奉仕させていただきました。」小春が真希の耳元で囁いた。「最高に良かったわよ。女同士も捨てたものじゃありませんね。癖になりそう?また、頼めるかしら?」総理も小春の耳元で囁いた。小春は無言で頭を縦に振った。




